Sekiyan's Notebook グローカルニュース〜経営の腑

セキやん通信「経営の腑」


第446号“もっともうけられるヒント 〜収益構造の明確化を〜”<通算761号>(2026年4月10日)

第447号“新時代にふさわしい経営 〜収益性把握の壁破る〜”<通算762号>(2026年4月24日)

第448号“第4次産業革命でどう変わる? その1”<通算763号>(2026年5月8日)

第449号“第4次産業革命でどう変わる? その2”<通算764号>(2026年5月22日)

第450号“関洋一の管理会計思想の全体像”<通算765号>(2026年6月5日)

「経営の腑」第446号<通算761号>(2026年4月10日)

 もっともうけられるヒント 〜収益構造の明確化を〜
  出典:岩手日報「いわての風」寄稿記事(第45回目 2019年9月15日)

 事業経営には課題がつきもので、一つ解決したかと思えば、また別の課題が出てきます。ある社長は、「毎日がもぐらタタキだ」と自嘲気味に語っていました。それについて、本欄でいつも取り上げている故一倉定氏は「会社の中にはさまざまな課題があるが、その95%は業績の向上によって解決する」と言い切っています。
 筆者も経営者と関わってきた二十余年の中で、まったく同じ思いを抱いています。
 今大きな社会問題となっている事業承継も含め、業績向上できれば間違いなく事業経営に活路が見いだせます。筆者が関与する企業さまは、最初にお伺いした時点では、基本的に業績が思わしくない状況にありますので、事あるごとに社長と専務が角突き合わせる場面に遭遇します。それが社長とご子息や奥さまの場合もありますし、経営層と従業員の場合もあります。
 ところが、筆者が関与して業績が向上しだすと、手のひらを返したように、社内の融和が一気に進みます。事業承継を渋っていた後継者が「この事業、俺がやって行く!」と自ら積極的に名乗り出ることも珍しくありません。
 業績を向上させれば、バトル状態は解消しますので、当初の混迷は気にせず、筆者が提唱するSフレーム(事実情報立脚型経営)を淡々と推進します。
 具体的な最初のアプローチは、関係者が事実を受け止める仕組み作り、つまり事実数字で自社の収益構造を明確にすることです。これは絶対外せません。なぜなら、業績向上とは経営数字の中身を良くすることですので、自社関係者が納得できる共通のモノサシづくりが不可欠で、その方法が「管理会計」です。
 管理会計を「わが社がもっともうけられるヒントが得られる会計」と筆者が定義しているのはこのためです。
 そして、取りあえず帳票が作成されている財務会計レベルなら、どんな企業でも苦も無くこの作業は完了します。中には、経理処理も無管理状態で顧問会計事務所に丸投げの企業もありますが、それでも顧問会計事務所の協力をもらいながら、経営陣が納得するモノサシを作るのは、難しいことではありません。
 これで初めて「わが社の収益構造はこうなっていたのか。今まではよく分からなかったので、やみくもに一生懸命やるしかなかったんだ!」となります。信じられないでしょうが、これが一般企業の本音であり実態です。
 「戦略の誤りは戦術でカバーできない」のに、肝心要の戦略がない状態、つまり戦略なき経営なのです。
 しかし、こうしてひと手間掛けることで、「もうかるものに注力する」という収益向上に必須の戦略が主体的に構築され、当のわが社の高収益活動がスタートするのです。
 こうなれば、しめたものです。儲けたくない経営者はいませんし、給料が安くて良い社員もいませんから、このモノサシをもとに、自発的にわが社が儲かるような行動をするようになります。これが定着すると、いわゆる業務のPDCA好循環サイクルが回り出します。
 そして、社長は日々のさまつな課題から解放され、5年先10年先の経営構想をじっくりと練る時間が取れるようになります。経営者の仕事は本来このように、お客様の要求を満たしつつ、自社の継続性を確保し、社員の人生の安定と向上を保証することなのではないでしょうか。
 こうしたことは、なにも絵空事ではなく、普通の会社がちょっと切り口を変えて、事実情報を活用することで可能になることは、筆者の経験則で確信していますので、ここ福島県郡山市を拠点に、ご縁を得た企業様に今日も楽しく前向きに併走しています。
 ただし、ちまたの雑音に紛れて本質を見失っている経営者にとっては、あまりにもシンプル過ぎて心配なようで、「それにかけてみる!」という腹決めができない経営者が多いのも事実です。
 なので、あの剣術の名門柳生家の家訓「大才の縁」を感じられる経営者に限定せざるを得ないですし、筆者もそれで良いと考えていますので、これからも「来る者拒まず、去る者追わず」に徹しようと思います。

出典:岩手日報「いわての風」(2019年9月15日)寄稿記事へのリンク

「経営の腑」第447号<通算762号>(2026年4月24日)

 新時代にふさわしい経営 〜収益性把握の壁破る〜
  出典:岩手日報「いわての風」寄稿記事(第46回目 2020年1月12日)

 令和の年号で初めて年が明け気分も新たです。しかし、働き方改革だのやれAIだのと吹聴されている割には、各企業さまの経営実態は、依然として平成あるいは昭和のままのように感じられます。
 前々回(昨年5月26日)の本欄で、義憤?に背中を押されて新事業を立ち上げたと書きましたが、旧知の大手監査法人の幹部から「『管理会計実践サポート』とは、すごい社名ですね」と連絡をいただきました。見る人によっては、この社名がいかに大胆で本質をついているのかお分かりになるようですが、多くの方はハテナマークが頭の周りを飛び交うだけでしょう。
 そこで、「管理会計」について、少しかみ砕いて説明したいと思います。
 尚、お断りしておきますが、決して当社の宣伝のためでも、会計の学術的な議論をするためでも、ありません。
 「義憤」と記した通り、従来の会計方式への妄信(文中で「壁」と表現)に対する問題提起を通し、経営改善のヒントにして貰いたい一心から、経営の実践的観点でひも解いてみたいと思います。
 まず管理会計の定義です。これは本欄で繰り返し述べている通り「わが社がもうけられるヒントが得られる会計」で、企業で普段使われ税務申告にも用いる財務会計とは目的が全く異なります。
 もちろん期末税額計算のため、在庫を固定費配賦で金額換算する約束ごとの必要性は否定しませんが、この財務会計では自社の収益性把握はできません。それは、財務会計の番人役である税理士・会計士が損益分岐点や必要売上高を算出する際、改めて固定費・変動費に組替えて計算することからも明白です。
 つまり、税額計算や外部報告用に約束ごと(便法)で成り立っている財務会計と管理会計は別物と割り切れるかがキモで、これが第一の壁です。さらに、財務会計のように「経費の使い道による過去数字の整理」が目的ではないので、管理会計では、経費を「意味合い」で区分します。前述のように、「売上に連動する」変動費か、「売上に連動せず期間によって発生する」固定費かで単純に組替えます。
 従って、会社ごとに変動費・固定費の内訳が変わるのは当たり前です。
 先に、学術的議論はしないと述べましたが、学会では「会社ごと」に異なる費用区分を何とか「普遍化」しようと何十年も不毛な議論を続けています。各社ごと個別でなければ役に立たないものを、一括りにしようという学会的思想そのものが実務的には誤りで、これが第二の壁です。
 (一部省略) 実務者である社長は、今この瞬間にわが社の経営判断を求められているので、学会の結論を待っていられません。そこで、他社の成功事例を参考に自社への導入を図りますが、ここで第三の壁が立ちはだかります。単純に「わが社」に他社事例の適用を試みても、間尺に合わないのです。当然といえば当然なのですが、「わが社」のツールという本質への理解が足りなければ必ずはまる落とし穴です。
 成功事例は、あくまでもその成功した会社の収益構造・置かれた状況下でのことで、わが社とは事情が違います。外してならないポイントは、わが社の実態に合った経費科目の組替えなのです。
 そのコツは、「わが社のルールで決める」ことで、経営陣の腑に落ちれば、それでOKです。財務会計のように外部に提出するわけでもなく、自社の経営判断に活用できればいいだけですから、シンプルに割り切るのです。
 以上三つの壁について述べましたが、大事なのは、その数字が事実に基づいているかどうかで、恣意的(配賦など人の意思に左右される)要素を徹底的に排除することです。
 大雑把にいうと、管理会計の概念が経営の切実な要望からアメリカで生まれてから実質的には100年程度しか経っていません。その後、日本では主にその米国方式を従属的に取り入れてきました。
 しかし、令和の今こそ世界に先駆け、その本質「わが社の間尺に合うもの」に立ち返り、真の管理会計を活かす企業が東北の地から続々と増え、世界の経営をリードすることを願って、社名通りの活動を加速させます。

出典:岩手日報「いわての風」(2020年1月12日)寄稿記事へのリンク

「経営の腑」第448号<通算763号>(2026年5月8日)

 第4次産業革命でどう変わる? その1
  出典:第4次産業革命で、日本はどう変わっているのか?(投稿者:indeedキャリアガイド編集部)

 ビッグデータ、人工知能などのめざましい発展により、経済構造やライフスタイルが劇的に変化しつつある今、第4次産業革命の進捗が注目されています。本記事は、産業革命の歴史を振り返りながら、第4次産業革命について解説します。
 まずは、産業革命の歴史を振り返っておきましょう。
 第1次産業革命は、18世紀後半にイギリスから始まりました。工場に機械が導入され、石炭を用いた軽工業のオートメーション化が進みます。また、蒸気機関が開発され、貿易が活発に行われるようになりました。産業革命は世界中に広がり、第2次産業革命につながります。
 第2次産業革命は、エネルギーが石油中心となり、ドイツやアメリカで重工業が発展。自動車や航空機の実用化が進みます。またエジソンが電球を開発したことで、電気エネルギーを活用したインフラが拡大し、大量生産が可能になりました。ほかにも、電話機、蓄音機などが発明され、経済は著しく発展します。
 第3次産業革命については、20世紀後半コンピューターが開発され、情報通信技術ICT (Information and Communication Technology)が急速に普及。さまざまな分野で産業用ロボットが開発され、人間が行っていた単純作業は次々と自動化されていきます。
 このところ、第4次産業革命というキーワードが、多くのメディアで取り上げられていますが、漠然としかわかっていないという人もいるかもしれません。以下で詳しく解説します。
 第4次産業革命は、2016年1月にスイスで開催された世界経済フォーラム(WEF)の年次総会であるダボス会議で主要テーマとして取り上げられたことから、世界中で注目されるようになりました。
 日本でも総務省や経済産業省、内閣府などがけん引し、現在進行形で取り組まれています。しかし、個人情報を含むデータの活用や情報セキュリティーへの不安、人材不足などから、日本はアメリカやドイツなどの先進国と比較して、後れを取っているのが現状です。
 第4次産業革命の中心となるのは、多様な情報をデータ化しネットワークを通じてやりとりするIoT(Internet of Things)、大量の情報を収集したビッグデータ、機械が自ら学習し判断を行うAI(Artificial Intelligence:人工知能)です。
 あらゆるものがネットにつながることで、工場の稼働状況から交通、気象、個人の健康状態まで、ビッグデータが蓄積されていきます。AIのデータ解析により、適切なサービスの提供や、ロボットに仕事を任せられます。
 すでにウェアラブル端末による健康管理や、高齢者の見守りサービスなどが実用化されました。今後は、さらにさまざまな分野で活用され、新たな社会インフラ(生活や産業活動の基盤)として整備されることが期待されています。  (→ ※再来週、次号「その2」に続く)

<セキやんコメント>   中学高校で習った過去の産業革命は何か他人事だったが、このところの急速な変化は肌で感じるレベルで、この体感こそが第4次産業革命の特徴だろう。例えば、今まで数週間かけても満足できなかったデザインが、生成AIを活用すればわずか数十分で納得のデザインが仕上がるなど、目からウロコだ。

「経営の腑」第449号<通算764号>(2026年5月22日)

 第4次産業革命でどう変わる? その2
   (※先々週、前号「その1」から続く)出典:第4次産業革命で、日本はどう変わっているのか?(投稿者:indeedキャリアガイド編集部)

 第4次産業革命に対する日本の取り組みの中心が、2016年に第5期科学技術基本計画で打ち出された「Society5.0*1」でした。IoTやAI、ロボット技術の進化、新たなインフラの整備による、世界に先駆けた超スマート社会の実現を目標にしています。
 これまでの情報社会は、人間が情報を解析していましたが、Society5.0では、膨大なビッグデータをAIが解析し、最適な結果や提言を、ロボットなどを通じて人間にフィードバックします。*1出典:内閣府「Society 5.0とは」
 今後、あらゆるものがインターネットにつながり、ロボットなどのテクノロジーが進化することで、新たな価値が生まれ、人々の生活がより便利で豊かになる未来が予測されています。
1.仕事が変わる
 製造業の自動化が進むだけでなく、無人レジ・無人店舗、ロボットが接客・配膳を行うホテルや飲食店、AI活用の防災システムなどが登場しており、SF映画のようにロボットとともに働く未来は、そう遠くないようです。
 過酷な重労働をロボットに任せることで、人間は自由な時間を手に入れられるメリットもあるでしょう。
 しかし、コンピューターには難しいコミュニケーションやホスピタリティが求められる業界もあり、まだまだ人間が活躍できる場も残っています。
2.働き方が変わる
 新型コロナウイルス感染症の影響もあり、リモートワークやノマドワーク(遊牧民のように移動して仕事を行うこと)など、オフィスに通勤しない働き方も選択できるようになりました。地方への移住や二拠点生活を選ぶ人も目立ち、この流れは今後も加速していくでしょう。
 また、必要に応じてスペシャリストが集結するプロジェクト方式の仕事や、ネットを通じて人材を集めるクラウドサービスも注目されています。自分のスキルを活用してフリーランスで働く人や海外のプロジェクトに参加する人も増え、働き方の多様化が予測されています。
3.ビジネスが変わる
製造業ではICTの導入による生産性の向上やコストの削減、商品の管理などが進むほか、さまざまな業界でイノベーションが起きています。
たとえば、ホテルや飲食業では、天気や顧客の動きなどの解析により、効率的な食材の仕入れや人材配置を実現できます。金融業界では、取引のオンライン化、スマートフォンを使った送金のみならず、ブロックチェーン(仮想通貨の取引記録をネット上で管理する技術の1つ)なども登場しました。
また、ICTを活用した新たなビジネスモデルとして、車や住居などの個人資産を貸し出すシェアリングエコノミー(共有型経済)や、音楽や映画などのサブスクリプションサービスも注目を集めています。
4.ライフスタイルが変わる
ロボット掃除機や、スマートフォンで外出先から家電を操作する技術はすでに実用化されました。
また、ネットショッピングを楽しんだり、オンラインでスポーツジムを利用したり、自宅に居ながら利用できるサービスが次々と登場しています。
さらに、オンライン診療や公共サービスのオンライン化も進み、あらゆることがデジタル化されるスマート社会の実現に向かいつつあります。
さらに、介護ロボットや自動車の自動運転などの実用化が進めば、ライフスタイルは一層変化するでしょう。

<セキやんコメント>   あらゆるものがネットワークでやりとりする@IoT(Internet of Things)のインフラが整い、A大量情報ビッグデータが収集され、その結果B機械が自ら学習し判断を行うAI(Artificial Intelligence:人工知能)が存分に働ける、この@→A→Bのスパイラルアップが第4次産業革命のようだ。こうした時代を生き抜くため、「人間は、いかに在るべきか?」という待ったなしの問いを突きつけられていることは間違いない。

「経営の腑」第450号<通算765号>(2026年6月5日)

 関洋一の管理会計思想の全体像
 <以下、ChatGPTによる記述>
 関洋一の管理会計思想は、日本的経営の文脈を踏まえつつ、組織の意思決定と業績管理を統合的に捉える点に特徴がある。
 関洋一の管理会計は、単なる原価計算や数値管理の技法にとどまらず、企業の戦略遂行と組織行動を支える「経営システム」として位置づけられる。
 彼の基本的視点は、管理会計を@意思決定支援機能、A業績管理機能、B動機づけ・行動統制機能の三位一体として理解することにある。これにより、数値情報は単なる結果報告ではなく、将来志向の意思決定を導く手段として重視される。
 第一に、意思決定支援の側面では、関は伝統的な全部原価計算に依存せず、状況適合的な情報提供の重要性を強調する。すなわち、限界利益や差額原価などの概念を活用し、短期的意思決定から戦略的判断まで柔軟に対応する管理会計情報の設計を志向する。また、不確実性の下での意思決定を前提とし、予測情報やシナリオ分析の重要性も指摘している。
 第二に、業績管理においては、単なる財務指標による評価を超え、組織全体の目標整合性(ゴール・コングルエンス)を重視する。予算管理や責任会計を基盤としつつも、それを硬直的な統制手段とするのではなく、部門間の調整や戦略との連動を図るダイナミックな仕組みとして再解釈する点に特徴がある。特に、予算は計画と統制を結ぶコミュニケーション・ツールとして位置づけられる。
 第三に、行動的側面として、関は管理会計を人間行動と不可分のものと捉える。数値目標や評価制度は、従業員の動機づけや組織文化に影響を与えるため、その設計には心理的・社会的要因への配慮が不可欠であるとする。この点で、彼の思想は行動会計学や組織論と接点を持ち、日本企業に特徴的な長期志向や集団主義的傾向とも親和性を有している。
 さらに、関は戦略との結びつきを重視し、管理会計を企業価値創造の基盤として位置づける。コスト削減のみならず、品質・時間・柔軟性といった非財務的要素を含めた総合的なパフォーマンス評価を志向し、結果として戦略管理会計的な視点へと展開している。
 総じて、関洋一の管理会計思想は、「技法中心」から「経営システム中心」への転換を示すものであり、意思決定・統制・行動を統合する実践的枠組みを提示している。その特徴は、状況適応性、人間中心性、そして戦略志向にあり、日本的経営の文脈に根ざしながらも普遍的な管理会計のあり方を示唆している。

<セキやんコメント>   第4次産業革命の真っただ中、代表的な生成AIに小職の管理会計について全体像をまとめてもらった。自らがこの数十年間の活動の柱にしてきた「管理会計思想」を、ホンの一瞬で関係WEB情報から情報収集してまとめられたものだ。少々専門的・学術的な表現なので、さらにこの小文を「(中学生にも分かるような)より平易な表現で」とトーン指示をプロンプトに追加して再作成された分かり易い説明文を以下に掲載したので、併せてご参照お願い致します。

 関洋一の管理会計の考え方A(平易表現版)
 <以下、ChatGPTによる記述>プロンプトに「(中学生にも分かるような)より平易な表現で」とトーン指示追加
 関洋一の管理会計の考え方は、「会社をうまく動かすために、お金の数字をどう役立てるか」を重視する考え方です。単に売上や利益を計算するだけではなく、「会社の目標を達成するために、数字を使って人や組織を動かす」ことを大切にしています。
 一般に会計というと、「過去にいくら使ったか」「利益がいくら出たか」を記録するイメージがあります。しかし関は、管理会計は過去をまとめるだけでは不十分だと考えました。大切なのは、「これからどうするか」を考えるために数字を使うことだとしたのです。
 たとえば、新しい商品を出すべきか、値下げをするべきか、人を増やすべきかなど、会社では毎日たくさんの判断があります。そのとき、必要な数字を分かりやすく示し、正しい判断を助けるのが管理会計の役割です。
 また関は、数字は「人を動かす力」を持っていると考えました。会社で目標の数字を決めると、人はその数字を意識して働くようになります。そのため、厳しく管理するためだけに数字を使うのではなく、「みんなが同じ目標に向かって協力できるように使うこと」が大切だと考えました。
 この考え方は、予算管理にも表れています。予算というと、「守らなければならないルール」のように感じられます。しかし関は、予算は会社の中で話し合いをしたり、目標を共有したりするための道具でもあると考えました。つまり、上から押しつけるものではなく、「会社全体で方向を合わせるための地図」のような役割を持つということです。
 さらに関は、会社の良し悪しを利益だけで判断してはいけないと考えました。たとえば、
 ・商品の品質が良いか
 ・お客様を待たせていないか
 ・働く人が成長しているか
 ・チームワークが良いか
 といったことも、会社にとって大切だと考えました。つまり、「お金の数字だけでは見えない大事なこと」も管理しなければならないという考え方です。
 このように、関洋一の管理会計思想は、「数字で人をしばる」のではなく、「数字を使って会社をより良くする」ことを目指しています。そして、会社の目標・働く人の行動・お客様への価値を一つにつなげようとするところに特徴があります。
 まとめると、関の管理会計は、
 ・過去よりも未来のために数字を使う
 ・数字を使って正しい判断を助ける
 ・人を責めるためではなく、協力を生み出すために数字を使う
 ・利益だけでなく、品質や成長も大切にする
 ・会社全体が同じ方向へ進むことを重視する
 という考え方だといえます。

<セキやんコメント>   前掲の専門的・学術的表現と併せて、本葉の平易表現版もご参照いただき、皆様のご感想など頂ければ幸いです。

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