※報告書は参考人等の個人名は省略しています
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議員海外視察研修問題調査特別委員会報告書 平成14年9月30日 一関市議会議長 千 葉 匡 介 殿 議員海外視察研修問題調査特別委員会委員長 千 葉 光 雄 平成14年4月22日の本会議において、議員海外視察研修問題調査特別委員会に付託された案件について、会議規則第103条の規定により次のとおり報告いたします。 |
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1.特別委員会設置の経過 本特別委員会設置の経緯は、平成14年3月29日、市民団体から市議会議員を相手とした不当利得返還代位請求の民事訴訟の民事法廷において、平成9年7月15日から同年同月28日実施の東欧3ヵ国海外研修視察について、派遣議員であった吉田博之前市議会議員(以下、吉田博之前市議と言う。)が、出発日ロシア便ではなく、ソウル便に搭乗していたことを認めざるを得ないと証言したこと並びに同年4月4日、吉田博之・佐藤照男前市議連名により、議長あて平成9年7月15日から同年同月28日実施の東欧3ヵ国行政視察についての顛末書<資料1>が提出されたことに起因する。 議会は新たな問題が生じたとして、平成14年4月5日議員全員協議会を開催し、吉田博之・佐藤照男前市議出席のもと、顛末書の内容等について質疑及び協議を行った。また、同両名が派遣された平成8年7月26日から8月2日実施の後継者対策中国研修視察についても併せて質疑が交わされた。議員から解明すべき点が多々あるという意見があり、今後の議会としての対応については、@中国視察について、A訴訟当事者議員の釈明の場について、B再監査について、C東欧3ヵ国視察の告発について議会運営委員会で協議していくこととなった。 平成14年4月11日、議会運営委員会を開催し、4月5日の全員協議会で議会運営委員会に委ねられた事項について協議し、次のとおり決した。 @ 中国視察について A 釈明の場について B 再監査について C 告発について D 特別委員会設置と監査請求について議決を要するため臨時会招集請求を市長に提出する。 平成14年4月16日、議会運営委員会を開催し、具体に (1) 臨時会招集請求について、(2)特別委員会設置について(名称、構成人員、期間)、(3)監査請求について(内容、期間)、(4)告発についてを協議し、決した。 平成14年4月22日、第326回臨時会において、発議第10号議員海外視察研修問題調査特別委員会の設置について満場で原案のとおり可決され、議員海外視察研修問題調査特別委員会が設置された。 |
| 2.特別委員会委員 委員長 千 葉 光 雄 副委員長 尾 形 善 美 委 員 武 田 ユキ子 委 員 大 野 恒 委 員 小野寺 藤 雄 委 員 槻 山 隆 委 員 小野寺 正 昭 委 員 小 岩 榮 |
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3.特別委員会の開催月日と主な議題(出席委員、参考人省略) 第1回(平成14年4月22日) 第2回(平成14年4月26日) 第3回(平成14年5月9日) 第4回(平成14年5月16日) 第5回(平成14年5月20日) 第6回(平成14年5月27日) 第7回(平成14年6月5日) 第8回(平成14年6月19日) 第9回(平成14年6月25日) 第10回(平成14年7月1日) 第11回(平成14年7月8日) 第12回(平成14年7月9日) 第13回(平成14年7月15日) 第14回(平成14年8月1日) 第15回(平成14年8月6日) 第16回(平成14年8月9日) 第17回(平成14年8月19日) 第18回(平成14年8月26日) 第19回(平成14年8月30日) 第20回(平成14年9月12日) 第21回(平成14年9月18日) 第22回(平成14年9月24日) |
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4.調査の経過と結果 本委員会は、付託された『平成8年度から平成11年度までに実施された議員海外視察研修について(平成11年8月18日から同年8月29日実施分を除く)』調査対象一覧表<資料2>、その内容を次の3件に分類し調査を進めた。 @ 平成9年7月15日から同月28日に実施された、吉田博之・佐藤照男前市議両名に係る東欧3ヶ国行政視察について(以下、「東欧3ヵ国行政視察について」と言う。) A 平成8年7月26日から8月2日に実施された、吉田博之・佐藤照男前市議両名に係る後継者対策中国研修視察について(以下、「後継者対策中国研修視察について」と言う。) B 上記@Aを除く、平成8年度から平成11年度までに実施された議員海外視察研修全てについて(以下、「その他議員海外研修視察について」と言う。)但し、<資料2>番号9の平成10年度実施の東北市議会議長会海外行政産業視察は、派遣議員が亡くなっているため本調査から除外した。 調査は、厳正、かつ公正を旨とし、各案件毎に、申込・議会審議・決裁・事前調査の研修事前過程、視察内容等の報告書検証・研修後の精算の研修事後過程について、記録の精査、資料の要求、参考人からの聴取の方法を採用し行った。 この度の調査は、平成13年12月21日設置された「議員海外研修に係る虚偽報告問題調査特別委員会」、いわゆる、百条委員会とは調査権限に大きな差異があり、当委員会の資料要求過程で一部混乱が見られたことや、また、6年前の事案も含まれたことから、参考人からの聴取にあたって時の経過という限界も感じられた。しかしながら、委員会に対する各委員の積極的で真摯な対応により委員会設置の趣旨と付託された内容に対し、的確で適正な調査結果を報告できたものと思料する。 分類された案件ごとの経過、結果については以下の通りである。 |
| @ 東欧3ヵ国行政視察について |
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A 申し込みから打ち合わせ(決裁)の状況について 海外視察研修の申し込み手続きは、吉田博之前市議にあっては平成9年4月15日付申込書(同年7月実施予定、視察内容・視察先共記載なし)で、佐藤照男前市議にあっては同年4月15日付申込書(同年6月実施、民間旅行会社企画の東欧食料事情、福祉と記載)で行われている。この時点で両名共に具体的な行程表は作成していない。 ≫問題点 a.視察先が二転三転しているにも関わらず、それら内容を協議した議会運営委員会、会派代表者会議等の機関決定記録が見当たらないこと b.提出された顛末書の事実関係を明確にする為、平成14年4月30日に旅行会社ユーラスツアーズに対して、吉田博之前市議が旅行申し込み(申込金の送付)をしたかどうか、また吉田博之前市議に対してロシアでのガイド・ホテルの手配が間に合わないという連絡をしたかどうかを照会し、電話での回答<(資料6)を得た。 c.事務局のメモにもあるように、電話による連絡で視察行程が変更される等、議員の行為及び事務局の対応には、旅費支給に関する条例上認め難い事項がある。 d.何れにしても、平成9年7月9日付回議用紙には、前日開催の会議内容は、<資料4>添付旅程内容を吉田博之・佐藤照男前市議両名共変更なく実施することで事務が進められている旨記述され、また両名から変更等の告知を伺わせる内容も一切ない。このことから、<資料4>が示す海外研修視察に行く意思がなかったのではないかとの疑念が残る。 B 研修から報告書まで 議長決裁された東欧3ヵ国行政視察については、裁判証言、顛末書、全員協議会質疑が示すとおり、本来の行程とは全然異なる韓国、インドネシア、バンコク、ベトナムの4ヶ国アジア旅行をしていたものである。吉田博之前市議・同佐藤照男両名によればガイド・ホテルの手配が間に合わないとの理由で急遽旅程を変更したもので、アジアでは施設見学を含め行政視察を行ってきたと述べている。 ≫問題点 a.旅程を急遽変更した理由について、そのような事実があったかについて株式会社ユーラスツアーズに問い合わせたところ、6月24日付で主催者側が告知したものの手配が間に合わないという事はあり得ないとする回答があり、この件についても食い違いが生じ事実関係の解明はできなかった。 b.提出された報告書は何れもワープロ作成のもので、吉田博之・佐藤照男前市議両名共に自分がワープロ打ちしたものではないこと、特に佐藤照男前市議名の報告書は、当事者をしても誰が作成したものかも不明という不可解なものとなった。 C 旅費精算 平成9年9月30日吉田博之・佐藤照男前市議両名は、東欧三カ国行政視察(モスクワ、ドイツ、パリ)として概算払いと同額の704千円を支払ったとする精算手続きを行っている。<資料7>また、同年7月9日付の議長決裁出張命令票には、東欧3カ国行政視察(モスクワ、ドイツ、パリ)として704千円の金額が記載されている。 しかしながら、吉田博之・佐藤照男前市議両名は決裁された行程の視察ではなく、全く異なるアジア方面へ旅行を実施した。 ≫問題点 一関市旅費支給に関する条例第6条には、「旅行者は、公務の必要又は天災その他やむを得ない事情により出帳命令等に従って旅行することができない場合には、あらかじめ出帳命令権者に出帳命令等の変更の申請をしなければならない。」と規定している。したがって、本件では急遽変更せざるを得ないとする吉田博之・佐藤照男前市議両名の主張が正当であると仮定しても、出発までに相当の日数がある本案件では変更の申請がなされなければならなかったと判断される。 本件は、吉田博之・佐藤照男前市議両名を告発する方向が明確になったことから、第7回議員海外視察研修問題調査特別委員会において、告発の後は検察当局の厳正な調査に委ねることとしたい旨の意見があり、満場で調査を打ち切ることと決した。 |
| A 後継者対策中国研修視察について |
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A 申込から決裁まで 申込から決裁までの経過を、資料<資料8>でみると議会運営委員会が2回(6月12日、同月21日)と、5名による協議(7月4日)が1回開催されている。 ≫問題点 a.議会の意思決定機関である議会運営委員会での確認は「支援していく」ことのみで人選や予算の扱いは意見集約をしていない。 B 研修から報告まで 研修目的は C 旅費精算<資料11>・事後の取組み a.精算額は770,120円となっている。その内容は、宿泊料・日当・支度料は旅費規定どおりの支払いになっており、仙台・大連間の往復航空料金の受領書は添付されている。しかし、中国国内移動の航空料金などの支払ったことを示す受領書などの証がない。 ≫問題点 a.旅費精算の際に支払いを証明できるものの添付を義務づけるべきである。 したがって、成果を反映させるための「在り方」について検討を急ぐべきである。 |
| Bその他議員海外研修視察について |
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先に述べた東欧3カ国行政視察、後継者対策中国研修視察は参加者自身が計画立案した自主企画であるのに対し、本件のその他議員海外研修視察は、東北市議会議長会、岩手県自治体、旅行会社の企画である。平成8年度の東北市議会議長会海外行政産業視察、岩手県自治体訪米視察、アジア地方行政調査、平成9年度の地域活性化
北米の特色あるまちづくり、海外行政専門調査オセアニアプログラム、北米危機管理行政視察、平成10年度の欧州廃棄物処理リサイクル事情調査、平成11年度の岩手県自治体訪豪視察団オセアニア総合行政視察の9件を同一調査内容として作業を行うこととし、十分な意見交換を行い、調査項目を明確にした上で調査票にもとづき、4班に別れ分担調査を行った。 調査方法及び調査結果 申込みから精算、報告書提出までの帳票類の書類調査を行うとともに、調査票を作成し、 調査の中で出された指摘事項等を指摘意見一覧<資料12>としてまとめるとともに、海外研修を行った当該議員に対し、報告書記載行程通り視察研修を行っているか、申込みから精算まで自身が作成した書類を議会に提出したか、視察研修を選んだ理由、研修成果と反映(利活用)等8項目の質問を行いそれぞれから回答<資料13>を得た。 ≫問題点 b.決裁(決定)の方法では、議会運営委員会や会派代表者会議の資料がなく、どの機関で話し合われたか不明であった。 |
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5、む す び @ 問題点の指摘 本特別委員会が調査対象とした事項は、自主企画の2件と、議長会・自治体・旅行会社企画のいわゆる企画もの9件の計11案件である。その内容も偽りの旅程・報告書を議会に提出した東欧3カ国行政視察、目的・緊急性が判然としない後継者対策中国研修視察、民事訴訟の対象となっている企画もの研修視察と多岐にわたり、全体を統一的にまとめ記述することは難しいのではないかと思われた。しかしながら、本調査報告書が示すように、各案件を<申込・議会審議・決裁・事前調査の研修事前過程>と<報告書・精算の研修事後過程>に分解し調査を進めた結果、次の事項が共通の問題点として浮かび上がってきた。 ≫事実関係の問題点 <研修事前過程> <研修事後過程> ≫背景の問題点 A.公金に対する自覚の甘さが見られること。 A 再発防止、改善へ向けての提言 一関市議会においては、平成13年に生じた議員海外研修に係る虚偽報告問題に係る議会運営委員会調査結果にもとづき、平成13年12月25日「一関市議会議員の海外行政視察派遣実施要綱」及び「同運用指針」<資料12>が定められ、また地方自治法の改正に伴い、平成14年6月議会において一関市議会会議規則の一部を改正し、「議員を派遣しようとするときは、議会の議決でこれを決定する」とした。この結果前記@の問題点は大方改善されたものと考えられるが、なお適切な海外視察研修を実施するためには以下の事項について十分な対応が議会として求められる。 なお、議会において当提言を検討する際には、平成14年2月26日報告「議員海外研修に係る虚偽報告問題調査特別委員会報告書35ページ記載(3)再発防止に記載されている「議員海外視察派遣審査会」の設置を含め行われるよう要望する。 B おわりに |
| 6.関係資料一覧 資料 1 ‥‥‥「顛末書」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 22 資料 2 ‥‥‥「付記一覧」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 24 資料 3 ‥‥‥「打合せ会会議録」‥‥‥‥‥‥‥‥ 25 資料 4 ‥‥‥「7月9日回議用紙」‥‥‥‥‥‥‥ 28 資料 5 ‥‥‥「メモ」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 31 資料 6 ‥‥‥「電話での回答」‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 34 資料 7 ‥‥‥「精算書」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 35 資料 8 ‥‥‥「議会運営委員会・協議の会議録」‥ 36 資料 9 ‥‥‥「要請書」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 44 資料 10 ‥‥‥「上申書」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 45 資料 11 ‥‥‥「報告書」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 49 資料 12 ‥‥‥「指摘意見一覧」‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 56 資料 13 ‥‥‥「回答」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 57 資料 14 ‥‥‥「要綱・指針」‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 74 |