平成10年度100校プロジェクト発表会(札幌)
「話せばわかるコンピュ−タの会」による地域情報化支援
(草の根支援活動を通し て)

                一関市立桜町中学校  石澤 祐治

1.はじめに

 インタ−ネットに接続して4年が経過した。さまざまな実践例も出てきたが、本校では、インタ−ネットで授業実践をするような十分な環境がそろっていない。そのため今回は、今までの活動の中で得た、地域とのかかわりの重要性について紹介していきたい。

2.今までの活動について

 100校プロジェクトに参加した1年目は、機械の故障やコンピュ―タ管理者の知識不足からホ−ムペ−ジも立ち上がらない状態であった。2年目にはいり、私が新しい担当者となりましたが、コンピュ−タ管理やホ−ムペ−ジを作ったことがなく困っていた。このような状態のとき、「話せばわかるコンピュ−タの会」の方が尋ねてきてくださり本校を支援してくださるということになり、本校のインタ−ネット活用が本格的にスタ−トした。

3. 話せばわかるコンピュ−タの会とは

経緯 コンピュータの使い方は、知っている人に聞くのが効果的である。ひとりで悩んでいるより、知っている人に積極的に聞いてみよう、そんな人のつながりを求めて発足したのが、この会である。

 平成7年、一関市に岩手県南技術研究センターが設立されたとき、一関工業高等専門学校の教官や東北日本電気の技術者が集まって、会の発足を計画した。活動の場を、新設のセンターとし、センターのPRを兼ねた設備見学会を毎月開催した。そこでは、多数の市民や企業技術者が最先端の情報技術が体験でき、何人かは実際に、個人や会社のパソコンや周辺機材、ソフトウェア購入のきっかけを与えるものになった。その見学会ではまた、私たちは大事なことを学んだ。それは、インターネットの普及にともない、コンピュータ操作は、単に技術知識だけあればよいというものではなく、個人が幅広く地域文化を知り、発信できる積極性が必要になっている、ということである。これを情報発信と呼び、こうした面で、何が支援できるのか、長い時間をかけて話し合った。1年後の平成8年には、この経験をもとに設立総会を開催し、会則に文化創造の言葉を使い、いろいろなメディアを利用して、世界に向けて情報発信をめざすことになった。

 その成果のひとつとして、CDROMによる文化情報の作成を行った。またモバイル技術を駆使して祭の中継を行った。各種の機関や団体、例えば一関市の文学の蔵のホームページ作成支援や、公民館の講習会も積極的に行ってきた。発足から4年がたった。今日のインターネットの普及を見ると、私たちの会の方針であった、「知っている人に積極的に聞いてみよう」のスローガンが、さらに重要なものになりつつあることを実感している。

 もっと広く人の輪を・・・新しい技術は決して人を孤立させるものではない。お互いに支え合い、ひとりひとりが新しい文化が発見できるなら、優しくて感動する地域社会を作り出すのではないだろうか・・話せばわかるコンピュータの会は、そう考えている。

4.話せばわかるコンピュータの会の活動内容

 -省略-

5.話せばわかるコンピュータの会の活動について

 最近の大きな活動として、全国マルチメディア祭の参加である。岩手県の各会場に分かれ地域の特性に応じた情報化への取り組みの輪を広げ、全国的な地域情報化の推進を図るため行われるものである。

 この中の会場のひとつである、平泉会場で、「草の根地域情報化フォ−ラム」と「奥の細道クイズ」を実施した。「草の根地域情報化フォ−ラム」は、岩手県でコンピュ−タにかかわっている地域の人たちの話を聞くものである。「奥の細道クイズ」はメイン会場の平泉郷土博物館から一関近隣の3つの公民館にクイズを出し各中学校対抗で得点を競うゲ−ムである。一関市、平泉町、花泉町は、今年度中にパソコンが入るようですが、インタ−ネットの接続は、難しいようです。今回、全国マルチメディア祭に参加するにあたって花泉町の先生がホ−ムペ−ジ作りに挑戦してくれました。ホ−ムペ−ジ作りも最初は時間がかかり難しいようでしたが、このような機会がないとなかなか取り組めなかったようでいいきっかけをつかむことができたようである。奥の細道クイズでは、問題は私が作りましたが、3択問題の解答は、桜町中学校の情報科学部の生徒が作りました。生徒が作った解答は、ユ−モアのある選択が多く当日とても盛り上がった。

 全国マルチメディア祭で準備したものが、一関市と一関市近隣のホ−ムペ−ジを載せたCD−ROMと話コンのパンプレットである。このCD−ROMは話コンのメンバ−の人たちが時間をかけて整理したものである。ほかの地域では、類を見ない活動である。また、パンフレットも「話コン」のようなボランティア活動を多くの人が理解 し広まってほしいという願いを込めて作った。

 県政懇談会「知事と特定課題を語る会」(ふれあいト−ク)では、地域で活動している特色のある生産活動や地域づくりで活動している方々の話を聞いて県政推進の参考とするということで今までの活動が認められ懇談することができた。

6.まとめ

 多くの授業実践例が伝えられる中、本校では、ハ−ドウェアが充実しないまま4年が 過ぎてしまった。しかし、4年間を振り返って見るとインタ−ネットのさきがけを担って活動してきたという事実に変わりはない。今までは、ハ−ドウェアの充実面の話題が多かったがこれからは、ハ−ドウェアの充実した環境が整うので、今後は、ますますいろいろな実践例が出てくると考えられる。しかし、その一方で多くの担当者が、技術的なことや活用方法の問題などで大きな負担が予想される。その時、トラブルが発生した場合や相談したい時にアドバイスをしてくれる人が身近にいると大変心強いものである。その役割をボランティア団体である「話コン」が担ってきてくれた。「話コン」の最大の特徴は、お互いに住所や電話番号は知らないけれどメ−ルアドレスでつながっているというまさにインタ−ネットというネットワ−クで結ばれたグル−プであるといえる。

 パソコンにかかわっていくと学校関係者だけでなくいろいろな職種の人と話をする機会がありパソコンの話題以外に多くのことを学ぶことができた。地元に生活していても知らなかったことや、地域のイベントなども情報が入り、インターネットの効果というのは機械的なことよりも人と人とのつながりに大きな役割があると感じた。最後に、今後の問題点としてコンピュ−タ管理は専門的なものなので、教師が負担するのは、大変な労力が必要になるということ。また、公立学校の場合、担当だった先生が転勤した時、その後の活動がうまく引き継がれていくかが問題である。情報化の進展に対応するために地域とのつながりや人脈のネットワ−クを大切にし、自ら情報を得られる体制にしておくことが大切になる。以上の事から各市町村単位でコンピュ−タのメンテナンスやトラブルに対応できるコンピュ−タ管理者が不可欠であること、また、今後人材育成をどのようにしていくかが一番の問題になると考えられる。

よろしくお願いします。

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