よも山・バックナンバー2

2016−2019
H28.2.12氷上山(ページ下)〜H29.12.13−14氷上山・五葉山(ページ上)



H29.12.13−14

  氷上山・五葉山   参加者:森、吉家、菅原、阿部、夜・千葉

12月13日 氷上山

登山口上部付近

陸前高田方面
 12日、まる一日降り続いた雪で路面状況が悪化のため、13日当日の出発が予定より約30分遅くなった。初日の登山を氷上山に変更し、更に比較的道路高度の低い気仙沼経由で高田の玉ノ湯を目差し進む。

 玉ノ湯から林道を少し進み、赤い鳥居の立つ氷上山中央口を、11時10分頃に登山開始となる。積雪は、約5cm程。あまりピッチを上げず、のんびりと足を運ぶ。6合目を過ぎたあたりでは積雪は10cm程となるが、落ち葉が雪で絞まり比較的足を取られずに黙々と高度を稼ぐ。

 途中は広田湾も良く見えていたが、7合目付近から小雪が風に乗って舞い出す。積雪は更に増えて15cm程になり、約1時間で祈祷ヶ原に着く。取りあえず登奈孝志荘(小屋)には入り昼食休憩を取る。


氷上山頂にて

飲物が写ってない
 しばらく暖を取っていたが、山頂へ足を延ばすことにして荷物を置いて出発。積雪は、吹き溜まりで約20cm程でラッセルという感覚ではなく快適に進む。13時50分頃に山頂に着き、撮影と展望を楽しむ。翌日の予定の五葉山は6合目あたりから上が雪雲に覆われ寒々と見える。西方は、どす黒い雪雲に覆われて展望は利かない。5分程で山頂を後にする。

 小屋に戻り、14時半頃に下山開始。雪は少々融け、踏み後がしっかり付いているので歩きやすいが、滑りやすくなっているので慎重に足を運ぶ。登りではあまり気にならなかったが、隠れ小石が時折足下を狂わす。15時10分頃に登山口に全員無事に到着する。夜は恒例の忘年会だ。途中で少々の買い出しをして、会場となる大船渡温泉に向かう。

 千葉氏と合流して温泉で汗を流し、少々喉を潤してからの食事会が始まり、多すぎる海産物等を腹いっぱい味わう。部屋に戻り、今年分のビデオを見ながらの忘年会を過ごす。

コース時刻:鳥居登山口11:10−12:10登奈孝志荘13:24−13:48山頂13:53−14:15登奈孝志荘14:30−15:08登山口

12月14日 五葉山

太平洋からの朝日
 部屋から昇る朝日を堪能、7時、朝食のバイキングを時間を掛けて楽しむ。「やっぱり、良いごっつぉだなあぁぁ・・」と感激し、来年もここが良いと温泉を離れる。


登山口

6合目付近

8合目付近
 途中、コンビニで昼飯とお湯を調達して赤坂峠に向かう。道は乾燥していたが、ソーラー発電所付近からは圧雪・凍結状態でFF車では少々こたえる。大きくスリップしないよう、慎重に車を進める。9時頃峠の駐車場に到着する。

 積雪は15cm程で、9時10分小屋を目差して登山開始。トップは吉家氏。畳石までの積雪は15〜20cm位で氷上山と同様にあまり苦は無かった。畳石で小休止を取り、再びトップを吉家氏が行く。上部で数回トップを交代するが、7合目付近からは吹き溜まりが多く現れ、膝が隠れるほどの積雪となり往生する。すると、盛岡から来たと言う単独行の青年が「私が先に行きます」声を掛けて黙々と進んでいく。

 有り難く感謝しながら後を追うが、2番も大変で少々遅れがちとなる。風が冷たく吹いているが、陽が射し青空に生える真っ白な木々の枝が素晴らしい。火照った体にムチを入れ、不安定な足下を慎重に黙々と歩を進める。


7合目にて

石楠花荘
 8合目付近に出ると、先ほどの青年が戻ってきた。12時を過ぎ、盛岡に返る時間を考えると戻らなければと言うことだった。有り難く御礼を言って、すれ違う。トップを交代しながら平坦部まで進むと、室根から来たと言う単独行者が追いつき、「道を造ってくれて有り難う・・」と言って追い越していった。

 風は相変わらず風速3〜5m位だ。風に飛ばされたか積雪は10〜30cmと少なくなった。石楠花荘の屋根が見えているが、写真取りなどでなかなか進まない。12時半、何とか無事に石楠花荘に到着する。ストーブに火は入れず、昼食をとる。山頂までは、この時点で20分ほどで行けるだろうが、下山後に入浴して帰るには時間が遅くなるとの事でパスする。

 13時、小屋を後にして下山開始だ。踏み後は、パウダー状にフワフワし、慎重に下る。案の定、結構スリップして尻をつく人が続出だ。しかし、さすがに下りは早く、畳石まで約1時間で降りた。小休止をして賽の河原からは市堺コースを辿り、滑りながらの下山だ。畳石から約40分で登山口に到着する。前日より天候が回復して、全員大満足の五葉山・山行だった。

 再び大船渡温泉に立ち寄り汗を流す。日帰り入浴は、450円と格安だ。部屋も良く料理も良い。全員、腹がパンパンになって大満足の両日だった。今回は、運動した割には全員体重が増えているだろう・・。  阿部 記  写真:菅原、阿部

コース時刻:赤坂峠登山口9:10−10:16畳石10:26−12:30石楠花荘13:00−13:50畳石14:00−14:40登山口


H29.10.10

  女神山 (西和賀町・秋田県美郷町県境 955.8m)  主催:年金者山の会  参加者:7名


登山口

急登の上部にて
 10日の6時半、一関を出発して高速道を利用して湯田ICで降りる。曇り空の中、登山口には8時20分頃に到着して8時30分に登山開始となる。周りのブナ林は色づきはじめ、素晴らしい紅葉を楽しめそうだ。


女神山山頂にて
 道は朝方までの雨に濡れ、だいぶ腐っている。慎重に足を運び白糸の滝の上部に出ると、周辺の色合いが益々濃くなり素晴らしい光景になっている。のんびり、ゆっくり、休み休み景色を堪能しながら女神山直登分岐に着く。そのころ、霧雨が降り出し、少々粒が大きくなってくる。少し高度を稼いでから全員雨具を着用する。

 ほぼ全員ベテラン揃いだが、足を患っている人も有り会話に花を咲かせながらゆっくりと急登を進む。急登が終わると真っ直ぐに伸びるブナ林やオオカメノキの紅葉にも目が行き届き、素晴らしい光景を満喫。茸探しなどの余裕の人もいる。


県境コースの上部にて
 しばらく緩くなった傾斜を進むと、県境コース分岐に到着する。何時しか霧雨から雨に変わり、体温を落とさないよう少し休んで山頂へ向かう。傾斜は少しきつくなり、雨に濡れた泥道を慎重に進む。分岐から15分ほどの行程を20分ほど掛けて進むと山頂が現れる。色づきあいは今が絶好調の様子だが、ガスで見通しはなく展望は全くきかない。到着は10時半少し過ぎだが、早い昼食を取ることにする。


降る滝にて
 集合写真を撮り、11時下山開始する。分岐からは県境コースを取り、素晴らしいブナ林を佐々木さんによる木々の解説を聞きながらルンルン気分でのんびりと下る。茸も目立つようになり菊池さんの袋も膨らみだした様子だ。しばらく進むと尾根道が終わり少々傾斜のきつい下り道に変わる。相変わらず道が腐っていて慎重に下る。

 ブナ見平を過ぎ、やがて美郷町との分岐を通過、女神霊泉への下りがつづく。ブナ林から小さい滝が見え始めると直ぐに沢が現れてややきつい下りも終わりとなる。雨はまだ止んでいないが、沢沿いに降る滝へと向かう。

 10分ほど掛けて慎重に滝に進むが、足場用の金属板の橋が増えていて沢で足を濡らすことなく降る滝に着く。見上げると雨も降って名前の通り降る滝とは、落差の大きな本当に素晴らしい滝だ。感激しながら集合写真を撮って滝を後にする。


白糸の滝 上部から
 ほぽ平らな道を進むと朝方に登った女神山との分岐が現れ、やがて白糸の滝分岐に着く。しかし、菊池さんは降る滝近くで大量のボリ(茸)を見つけて、収穫に我も加わり少し遅れる。白糸の滝分岐で、滝に下った5名をしばらく待って合流する。

 14時、全員無事に登山口に到着する。ほぼ終始雨に祟られたが、上部の素晴らしい紅葉に全員満足して錦秋湖SAに向かう。しかし事件発生。そこにある温泉が、休みになっていのだ。全員ガッカリ。仕方無しに、稲庭うどんなどで小腹を満たして帰途につく。16時半頃に釣り山駐車場に戻り、山の土産の茸を分けて解散となった。 写真:森・阿部 文:阿部

コース時刻:登山口8:30−10:11県境コース分岐10:17−10:34女神山頂11:00−11:17県境コース分岐−降る滝13:00−白糸の滝分岐−14:00登山口(公表のコースタイムとは違います。参考不可)


H29.10.1

  須川岳(栗駒山)紅葉の様子 参加者:吉家、阿部 他


お花畑の南端にて

苔花台付近にて

地獄谷下部にて

昭和湖
 10月1日訳あって、須川温泉コースを歩く。7時半頃に温泉に到着。須川岳の山頂付近はガスで覆われていたもの、斜面の紅葉が最盛期に見える。30分程後に他の人達と合流し、8時少し過ぎに山頂に向けて出発する。

 紅葉は、温泉付近も見頃を迎えている。道は前日の雨の影響で腐り、所々に深そうな水たまりも作っていた。足下に十分注意し、紅葉を楽しみながらゆっくりと進む。お花畑につく頃には山頂のガスが下がって裾野の色合いも霞気味だが、剱岳やゼッタ沢側の色づきが益々濃くなっている様だ。


陽が射す山頂からの斜面

カエデの仲間

旧水場付近にて

温泉上部にて
 苔花台付近に出ると下ってくる登山者も多くなり、立ち止まっての紅葉鑑賞もままならない。ほぼ歩きながらの写真撮影がつづく。旧水場付近からは、前を行く行列で道が詰まり気味になる。3カ所程の駐車場は全て満車状態だっただけに、この日は今年最高の人出のようだ。県外ナンバーのバスも多く、関東圏からのツアー登山者もどっと押し寄せている様子だ。

 結局、昭和湖まで50分少々かかって到着。50〜60人程の登山者でごった返している。勿論、近くのトイレにも行列が続いている。ガスは、展望岩頭付近まで下がり山頂方面はどす黒くなっている。取りあえず見渡せる紅葉と昭和湖の絶景を満喫しながら小休止を取る。

 昭和湖からの階段状の登りは普段だと10分掛からず登り切るが、濡れて滑りやすく水たまりも多く行列も加わってなかなか捗らない。その分周りの紅葉を楽しみながら黙々と進む。やがて見通しが開け、期待していた山頂からの斜面が現れる。しかし、ガスが濃く発色が霞み手前の方しか良く見えない。

 立ち止まっている人や、下る人々とのすれ違いに閉口しながらピッチが上がらず黙々と進む。やがて同行の数名の足取りが重くなり、先頭より7〜8分遅れで天狗平に到着する。ガスが濃く、雨粒も少々混じり展望は全く利かない。30名ほどの登山者の合間で腰を下ろして大休止を取る。

 元気の良い先頭のグループが山頂へ行くとのことで、吉家氏と分かれて行動することになり我が3名は昭和湖で待つことにする。我らは、15分ほど休むと体が冷えてきたので下山することにする。一般登山者やツアー登山者が次々と行列を作って登ってくる中、しばし待ったり追い越して貰ったりしながらゆっくりと下る。

 天狗平と昭和湖の中間付近の草付きに出ると、山頂方面のガスが切れだし陽も射してきた。山頂からの斜面もクッキリと現れ、期待していた素晴らしい紅葉が現れる。風当たりも弱くなったので、腰を下ろしてジックリと周りの紅葉を堪能する。同行の二人は足の疲労も静まり大満足の様子だ。

 休憩を含めて天狗平から40分ほど掛けて昭和湖まで下る。山頂グループとの待ち合わせでたっぷり時間があり、早めの昼食を取りながらしばしの談笑で時間をつぶす。

 12時半頃、山頂グループと合流する。山頂は霧雨も混じって寒かったので直ぐに引き返したという。山頂付近の紅葉は終わりを迎えている様子だ。天狗岩付近まで下ると、ガスが切れて大展望を満喫したとのこと。紅葉は昭和湖付近からお花畑付近まで見頃だが、次の休日頃には温泉付近から下に移りそうだ。国道周りの樹林帯の紅葉が見頃になるかも知れない。

 13時40分頃、須川温泉に全員無事下山する。殆どの参加者の足下は泥だらけだが、最盛期の紅葉を満喫して全員大満足の様子。我らも温泉に浸かり汗を流してから帰途につく。 阿部 記

コース時刻:省略


H29.9.11

  禿岳(かむろだけ) 鬼首・1261.7m  年金者山の会主催 参加者6名+仙台より2名


登山口より禿岳を望む

鬼首方面

オオナンバンギセル

山頂より神室山

ブナ林を行く

エゾシオガマ

山頂より葉山と月山(右奥)
 9月11日、年金者山の会の月例山行で最上町と鳴子町にまたがる禿岳へ登りました。この日は午後から雨が予想されましたが、薄い霞がかかった程度で沿道からは須川岳も望まれるまあまあの天候でした。

 6時半、2台の車に便乗して釣り山を出発。鬼首・荒雄湖畔公園で仙台の仲間と合流して、花立登山口(796m)に車を進めました。花立峠の一角には車5〜6台ほどのスペースがあり、そこで身支度を整えて8時40分に出発しました。

 緩い傾斜を5分程進むと、珍しいナンバンギセルの群落を見つけて感激しました。程なく平らな道となりブナ林へと変わり見通しは効かなくなりました。小さな凹凸を繰り返し、しばらく進むと傾斜のきつい一直線の道に変わってピッチを落として黙々と登ります。小石が多く散らばり、足を取られないよう慎重に高度を稼ぎました。十数分頑張ると傾斜は緩くなり、窓がポッカリ空いたように見通しの良いところが現れて風に当たりながら小休止です。

 相変わらずのブナなどの樹林帯が続き、凹凸を繰り返して進むと鬼首側の見通しの良い所が現れ、エゾシオガマやアクノキリンソウ等も眺めながら小休止です。

 少し傾斜の緩い道を進むと、再び黒土に小石が散らばる急登がやって来ました。そこもロープを頼りに十数分の我慢の登りです。灌木の背丈が低くなりやがて9合目の看板が現れ、祠の建つ見晴らしの良い広場に着きました。立ち止まって休む程度で、直ぐに山頂に向けて進み、一旦少し下って緩い傾斜を10分弱登ると山頂が現れました。途中にはイワショウブやイワイチョウが咲き残っており、花を楽しみながら進みました。

 ガスもあまり濃くなく、一部は雲海になっていましたが最上の町並みや須川岳に月山や葉山も見え、遠くに鳥海山も霞んで見える大絶景でした。まだ10時台でしたが、昼食を取りながら改めて展望をゆっくりと楽しみました。


山頂にて
 11時少し過ぎ、下山開始です。9合目付近から花立峠を見ると、車が増えていて数名の登山者がやって来るのも見えました。間もなく急な下りとなり足が滑らないよう慎重に下りましたが、登りの登山者とすれ違い、少し待っていただく場面も多々ありました。登りもきつかったのですが、下りは更にきつく感じました。

 坦々と下り、帰りは花の写真を撮ろうと思っていたのですが、きつい下りに余裕はなくツルリンドウ等撮りはぐる物もありました。やっと余裕が出たのは、登山口上部の平坦部に着いた頃でミヤマシャジンやナンバンギセルの撮影で精一杯でした。

 12時20分、登山口に到着です。汗を拭き取り、靴を履き替えて温泉に向けて出発です。取りあえず鬼首の温泉街を車で流し、キャンプ場にある日帰り入浴施設を見つけました。、ガクガクする膝を癒しながら、温泉に浸って大休止を取りました。仙台の仲間と一時間程交流し、そこで解散して帰途につきました。予想された雨にあたることなく、全員大満足の山行となりました。一関に着くと小雨が降り出しました。 阿部 記

コース時刻:花立登山口8:40−10:28禿岳山頂11:04−12:20花立登山口


H29.8.27

 8月27日 栗駒山裏掛けコースから須川・笊森方面の標示板取付

 真夜中の2時頃起きると星空となっている。トイレ後再度就寝し4時30分起床しコーヒーを飲み5時に出発する。

 6時35分山頂到着気温10度やや風が冷たく霧が少し出てくるが、天候悪化の兆し無し、小休止しているとイワカガミ平から1人登ってくる。7時10分頃源流に向き下山開始、遭難碑前で東栗駒からの登山者と会う。

 裏掛けコースと磐井川源流分岐に到着「源流方面の入り口に黄色の立ち入り禁止」のテープが張られており登山道入り口は少し藪になっているが登山道の判別は可能である。

 藪を少し刈り払い「須川温泉・笊森山荘」方面と書いた案内標を取付る。源流までのコースに赤い布と鉈目を入れて源流にと出ると重装備の6人ほどの登山者が笊森方面に向かっている。


修理した水場
 さっそく源流下流部に「青いビニール紐」を2本張り、水場の修理をしていると先ほどのパーティーが引き返してくる。聞くと「裏掛けに出て山頂のコースが分からないらしい。

 高校の山岳部の合宿らしく地図上の現在地を確認しているが5万分/1の地図を縮小して持参しているようで、老眼鏡なしでは小さすぎてかなり苦労して判読し、教えるとともに標識とうを付けてきたのでとコースガイドをする。

 遅い朝食を摂っているとまた、戻ってくる「裏掛けコースまで出たがその先が不安で」と話しているので産沼まで戻り山頂に行くように話す。(源流の水量が多く違ったコースかと思ったらしい、水量は普段の水量と同じ位だったが?)10時頃温泉に向かう。  報告:吉家


H29.8.23−24

  吾妻・一切経山と会津・磐梯山   年金山の会主催参加者6名+東京より3名

8月23日 一切経山

浄土平登山口にて

酸ヶ平への登り

一切経山頂にて

五色沼
 一関から高速道を利用し約3時間。11時半頃に浄土平に着く。福島市内は陽が射しているが、ガスで吾妻小富士が見え隠れしている。昼が近いので駐車場の一角で、昼食を取ってから行動開始とする。東京からの仲間は、檜原湖近くの宿に到着しているとのことだが、宿で合流の予定のため一切経山には参加しない。

 当初、鎌沼方面の周遊の予定だつたが、五色沼を見たいと言うことで雨を覚悟で一切経山を目差す。12時、浄土平を出発。浄土平湿原には、アキノキリンソウやツリガネニンジンにオヤマリンドウ等が咲き誇っている。しばらく木道が続き快適に進むが、例の噴気による硫化水素の臭いが気になる。噴煙(水蒸気)は6−5年前より少ない。


吾妻小富士遠望

鎌沼の一部
 灌木帯に入ると道は砂利道風に変わり、少しずつ傾斜が付いてくる。やがて大きめの岩が現れ、丸木の階段や木道に変わる。十数年ぶりのみちだが、歩きやすく整備されているようだ。酸ヶ平までの標高差は約180mなので丁度良い足慣らしになる。

 木道の傾斜が無くなると、程なく鎌沼との分岐が現れる。コースを右折し避難小屋で小休止を取る。小屋は立て替えられ、噴火を意識して作られたと思われ頑丈な作りだ。トイレはバイオ式で、これも頑丈に出来ている。

 ガスが濃くなる中、一切経山の登りの核心部に取り付く。約20分、少しきつい傾斜を黙々と高度を稼ぐ。傾斜が緩くなると鎌沼の一部が見えて、慌ててカメラを回す。そこから少し登ると、暫くは草木のないザレバ風の緩い傾斜が山頂まで続く。

 13時20分、一切経山頂(1948.8m)に着く。ガスで何も見えないが、念のため五色沼の見える所に移動する。10分ほど待ってみるが、風はあるものの変化はない。帰ろう・・と言ったとたん、ついにガスが切れだし五色沼が顔を出した。全員、感激しながらカメラを回す。

 念願が叶い、満足して下山開始。すると浄土平方面のガスも切れだし、吾妻小富士の全容もみえて全員大感動。天候は良い方向に進んでいる様子。当初の予定通り、鎌沼周遊して下る事にする。

 避難小屋を14時10分に姥ヶ原に向けて出発する。姥ヶ原まで全て木道が続き、少し急ぎ足になる。鎌沼周辺の湿原には秋の花々が咲き、チングルマの綿毛やイワカガミの花が咲いている所もあった。姥ヶ原からの下りは、泥濘も多いが角材の階段や木道も増えて以前より整備されている。

 灌木の合間から吾妻小富士が時々見え出すと、浄土平が近い。木道を行かず、砂利道に染み出る水で靴を洗いながら浄土平駐車場に着く。レストハウスで小休止して、檜原湖近くの宿泊地へ移動する。

 東京からの仲間3名と合流し、入浴後の18時から大宴会が始まった。チョット欲張りバイキング。飲み過ぎ、食べ過ぎで腹は、パンパン。体重が増えて、翌日の登山に支障が出そうだ。

コース時刻:浄土平登山口12:00−12:45酸ヶ平避難小屋12:50−13:20一切経山13:33−14:04避難小屋14:10−鎌沼−姥ヶ原14:35−15:10登山口



8月24日 磐梯山

八方台登山口にて

展望ポイントにて

ナメコ汁が美味しかった

カッパを着て出発

弘法清水に到着

小屋前で記念撮影
 朝風呂の頃は磐梯が見えなかったが、朝食を取っていると磐梯山の8合目付近まで見えている。これは良い、と喜びながら遠慮気味にバイキング朝食を取る。8時、宿を出てコンビニで昼食を調達。ゴールドラインを八方台登山口向けて走っていると、雨粒がポツリポツリ付いてきた。降ったり止んだりだろう・・と楽観的に思っていたが、八方台では小雨が降りっぱなし。

 8時50分、少し雨対策をして登山開始。中ノ湯跡までは傾斜は緩い。取りあえず我は傘を差して進む。ところが10分ほど進むと、急に雨足が強くなり全員カッパを着込む。少しは止んでくれるだろう・・と思いながら黙々と進む。登山道には小さな流れが現れ、平坦部には泥濘が出現。そのころ、東京からの一人の方の靴底が剥がれるアクシデント発生。中ノ湯跡に着く頃には、靴が泥だらけになった人もいる。

 中ノ湯跡を巻く道が、十数年前と違う。木道(結構古い)が整備され反対側に変更されていた。ここで、まだ進むか確認を取ると、弘法清水までは登りたいと言う意見。雨は止んでいないが進むことにする。

 約30分ほど、ややきつい登りが続く。外輪の縁の展望ポイントを数箇所通過するが、全く展望はなく、こちらに赤沼・・等と説明する。少し傾斜は緩くなり下り道も現れるが、灌木からの大粒の雨粒が容赦なく体を叩きつける。中ノ湯跡からの道は、全体的に大きめの石(岩)が多く出てきて段差も大きく歩きづらい。

 しばらく我慢の登りが続き、灌木帯の背丈が低くなると、お花畑への分岐が現れる。展望も利かないので、弘法清水に向けて進む。11時、弘法清水に到着。早速。喉を潤す。ここから山頂まで約20分だが、戻った人の話を聞き山頂行きを諦める。奥の売店小屋は、新築された様子。毎日通ってくると言う叔母さんに「中で休んで下さい」と誘われ、雨宿りしながら昼食を取る。お客さんの群馬からのご夫婦に、トマトや漬け物を頂ながら談笑。楽しく昼食時間を過ごす。

 11時33分、弘法清水を後にする。相変わらず、展望もなく雨も止まない。凸凹の岩は以外に滑らない。ただ、泥濘が増えて靴が浸水気味。カッパも役不足で内と外から濡れて、全身濡れネズミ状態だ。立ち止まって少し休む程度で、坦々と下り13時少し前に八方台登山口に到着する。

 カッパを脱ぎ、体制を整えて宿泊先の温泉に戻る。着替えてサッパリして、東京の仲間とお別れを言って岩手に向けて出発する。峠越え以外は、雨が止み陽も射して、快適なドライブとなった。運転された両・佐々木さん、お疲れさまでした。次回の磐梯山・再挑戦は日帰りだな・・との事。 阿部 記 全写真:浅沼氏

コース時刻:八方台登山口8:50−11:00弘法清水11:33−12:57登山口  


H29.8.11

  山の日・須川岳清掃登山   当会参加者:森、浅沼、菅原、阿部、別ルートより吉家


開催挨拶

上からミヤマシャジン、
ミヤマアキノキリンソウ
菊の仲間?里から入ったかも?
チョウジギク

上からキンコウカ
ムシトリスミレ
イワカガミ
ハクサンチドリ

ゴミを集める菅原氏
 11日の「山の日」、栗駒山麓連絡会議の清掃登山が行われた。当会からは4名が参加し、別ルートより吉家氏も加わった。

 7時45分、一関市、栗原市(山頂合流)、湯沢市、東成瀬村他の関係者がビジターセンター前に集合して簡単な説明を受けて8時登山開始となった。ゴミの回収は山頂付近も含め、下山しながら行うと言うことで、一路山頂に向かう。

 須川温泉より下は雲海に覆われて日も射し、顔を出している山頂に向かって全員元気に進む。しかし、一部の登山道には水たまりが出来て、泥濘で足を取られる場面もあった。

 名残ヶ原あたりから秋の花々が現れ、心地よく進む。約40名の隊列となり、早い人、ゆっくりの人などなど、長い列となった。昭和湖を過ぎたあたりから、見頃を迎えているキンコウカやミヤマシャジンにイワショウブやアキノキリンソウも多く顔を出して初秋を感じさせている。


上からオノエラン
エゾシオガマ
モウセンゴケとトキソウ
ヒナザクラ
 勿論、草花だけではなく、登山道脇のゴミにも注意をはいながらの登りとなるが、それらしきゴミは見あたらず安心して高度を稼ぐ。天狗平に着くと、宮城側から上がるガスで見通しは効かない。霧の粒も少し大きく感じられ、寒いくらいになっていた。

 小休止後、一気に山頂に向かい、10時少し過ぎに全員無事に山頂に着いた。山頂付近には、ゴミ持ち帰りが徹底されていなかった昭和の初め頃に地中に埋められた物が雨風の浸食によりゴミが顔を出しているところもあり、早速回収を始めた人が居た。他に、ポケットから落としてしまったと思われるゴミも数点見つかり回収する。

 30分ほど経ち、山頂標識の前に全員集合して登頂の喜びを込めた記念撮影をしてゴミ回収の下山に移った。我ら4名は、磐井川源流方面に向けて下山開始となった。すぐにイワカガミコースを登ってきた吉家氏の集団と出合い、軽く言葉を交わして源流へ向かう。

 道の両側には、秋の花々が咲き乱れて目を奪われながらゆっくり下る。ゴミらしき物は見あたらず、少し安心してガスに煙る景色を堪能しながら進む。源流部は最近雪が溶けたと思われ、ムシトリスミレやヒナザクラにチョウジギク等が咲き出していた。11時半頃にいつもの水場に着き、チョウジギクやエゾシオガマを眺めながら昼食を取る。

 水場から自然観察路を温泉に向けて進む。すぐに、道が腐ったところが現れるが、靴を大きく濡すことなく慎重に進む。このコースもゴミは殆ど見あたらない。少し気になるのは、登山道に迫り出す小枝や丈の高くなった草が、頭や足を撫でる所が多くあること。幸い、雫が落ちた後で服を濡らさずに歩けた。三途の川で小休止を入れ、13時半頃に温泉に戻る。


記念撮影
 全国的に、ゴミの持ち帰り運動が徹底されて須川岳もきれいになっている。菅原氏の持つ小さめのゴミ袋には、約半分の空きがあった。持ち帰ったゴミと火ばさみを、市の担当者に返して解散となった。我々を含め、みなさんゴミは必ず持ち帰りましょう。参加されたみなさん、ご苦労様でした。

コース時刻:温泉登山口8:00−8:44昭和湖9:00−9:37天狗平9:45−10:03山頂10:36−11:36源流水場12:06−12:48三途の川12:59−13:35温泉登山口


H29.7.25

  日光白根山   丸沼高原ロープウェイ利用、山頂ピストン  参加者:森、吉家、菅原、阿部


山頂駅とレストラン
 25日曇り時々小雨。7時半過ぎに宿泊の加羅倉館を出発し、丸沼高原スキー場に向かう。数ある駐車場をリングワイデングの後、いつもの駐車場に落ちつく。建物が増えて少々迷うが、ロープウェイの切符売り場にたどり着いた。そこのライブカメラ映像を見ると現在の白根山頂がクッキリと映っているではないか。今日は大展望が期待できる・・と、意気込んでロープウェイに乗り込む。


庭園に咲くコマクサ 白も多くある

森林限界付近のハクサンシャクナゲ

日光・白根山頂にて
 標高約2000mの山頂駅広場には広い人工庭園があり、コマクサやハクサンフウロウ等が見頃になっていた。先ほどライブカメラで見えていた山頂は濃いガスで全く見えない。足湯付近には少々観光客が居るようだが、登る人は数人のようだ。

 8時40分、レストラン裏の登山口を出発する。すぐに二荒山神社別宮が現れ無事を祈ってから鹿除けゲートをくぐる。丸沼高原全体が、某製紙会社の社有林であり、鬱そうと繁るコメツガの素晴らしい森がしばらく続く。ゆっくり行くからと言う、トップを行く吉家さんの足取りは軽そうで、たちまち森に消えていく。我は、8年ぶりの道を思い出しながらジックリと進む。

 20分程なだらかに進むと長く続く木の階段が現れ、7〜8分間息を切らす。整備されて、階段が増えているようだ。程なく七色平分岐となり、大休止を取る。15分程休んで、霧粒が大きくなりそうなのでカッパのズボンを履き出発する。

 再びコメツガの林の中をゆっくりと高度を稼ぐ。山頂駅からの高度差は約600mだが、記憶より高度差が多く感じられる。息を切らして登っていると、軽装備の5〜6人の若者達がポンポン跳ねるように登っていく。・・・我らにもあんな時代があった・・と懐かしがる。出発して約2時間。ハクサンシャクナゲの花が目立つと、森林限界を抜けてザレバ帯に出る。とたんに雨粒が大きくなり、慌ててカッパの上着を着込む。


湯滝にて

旧イタリア大使館別荘

別荘前から社山方面を望む
 あの時のように霞んだ向こうのザレバの斜面に、鹿が居たことを思い出しながらジックリと高度を稼ぐ。やがてツガザクラの群落が現れ、溶岩の岩場に変わって昔の噴火口跡に出る。5分程進むと祠の有るピークに着く。天候は霧雨が降ったり止んだりで見通しは良くない。五色沼や弥陀ヶ池は巡らないことになり、荷物を置いて白根山頂に進む。

 相変わらずの岩場を、一旦下り登り返すと核心部のピークに着く。各員、記念撮影をしてからガスの向こうを指さし、展望を案内する。トウヤクリンドウは、まだ花芽が小さく少しガッカリ。各員、少し不満を残して元のピークに戻り昼食タイムとする。このピークで先ほどの若者達だろうかガスの中から現れ、我らのなまった話し声に反応して「何処からですか」と訪ねられる。何でも、その若い女性は岩手の久慈出身とのことだった。「またお合いしましょう・・」と去っていった。何処で・・・??。

 11時51分下山開始。岩場は至仏とは違い滑ることは少ないが、疲労した膝をかばいながらゆっくりと下る。増えた階段に悩ませられながら13時06分七色平に着く。避難小屋と七色平は直ぐそこにあるが、立ち寄ることなく山頂駅を目差す。
登る人数名に合うだけでこの山を独占状態だ。

 13時35分、山頂駅登山口に到着する。ガスで相変わらす見通しは効かない。取りあえず、山頂まで登ったと言う事実に全員満足した様子だ。東屋に入り、汚れた物を乾かしながらのんびりと休憩を取る。レストランの抹茶ソフトで喉を潤し、白根山に自生する花々を庭園で撮影しながら堪能する。

 山麓駅に戻り、少々のお土産を調達して宿泊の日光・湯元温泉「釜屋」に入る。翌日26日は曇り時々霧雨、小学生の団体で賑わう湯滝、龍頭の滝、ガスに煙る半月駐車場展望台(途中、猿に会えた)、旧イタリア大使館別荘を観光して日光を後にする。11時20分頃に清滝を出て途中のサービスエリアで昼食を取り、花泉、五十人町、新山を経由し、自宅着は17時少し前だった。 阿部 記

コース時刻:山頂駅登山口8:40−9:07七色平−11:00山頂−山頂前ピーク11:51−13:06七色平−13:35山頂駅登山口


H29.7.23−24

  尾瀬ヶ原・至仏山   行程:鳩待ち峠−山の鼻−牛首分岐、翌日・山の鼻−至仏山−鳩待ち峠


鳩待ち峠
 23日曇り時々雨、一関の森宅を6時に出発。日光・清滝まで高速を利用し、休憩・昼食時間込みで6時間ほどで尾瀬戸倉に到着する。戸倉の第一駐車場に車を入れてシャトルバスを待つが、12時発には間に合わ無かったものの、乗り合いタクシーが都合良くやって来た。鳩待ち峠まで30分程で到着し、峠駐車場から徒歩3分ほどで賑わう鳩待ち山荘前に着く。


小さな池塘に咲くオゼコウホネ

何めっけだぁぁ

コウホネねぇっちやぁぁ

頭を隠す至仏山

逆さ燧ヶ岳はおあずけ
 曇って至仏山方面は見えないが、雨は降っていない。夏休みの学校行事の子供達等々、ごった返す鳩待ち峠を13時5分に出発する。8年ぶりの懐かしい光景が次々と現れ、まるで昨日のことのように記憶がよみがえる。木道は濡れているが、更新された部分も多く比較的滑らない。快適に下るが、行く人、返る人の列が続き、すれ違いは大変だ。

 20分ほど進むと霧雨が落ちてきてツブが大きくなり、全員傘をさして進む。いつものミズバショウの小群落地付近には、熊除けの吊り鐘がありカンカンと鳴らして過ぎる。バショウの花は熊に食いちぎられていたのか、大きくなった葉っぱしかない。更に進むと雨粒が大きくなり急ぎ足で川上川の橋を渡る。13時55分、山の鼻ビジターセンター前に着き、すこし内部を覗き、宿泊の山の鼻小屋に進む。

 チェックイン・会計を済まし、部屋に荷物を置いて尾瀬ヶ原散策に出掛ける。雨は霧雨状となりカメラと傘を持ち牛首分岐を目差す。入山カウンターは撤去されたが、直ぐ近くにあったザゼンソウは咲き終り、見あたらない。すぐにニッコウキスゲが現れ見頃になっているが、前方を見ると数が少ないようだ。ワタスゲも終盤を迎えたのか、数が少ない。

 上の川上川の橋を渡り、拠水林を過ぎると上田代の核心部だ。右側に最初に現れた小さな池塘に、オゼコウホネが一輪咲いているのを見つけ大感激する。この分ならあそこにも咲いているだろうと先を急ぐが、ナガバノモウセンゴケ、ヒメシャクナゲ、トキソウ等々次々と現れてなかなか進まない。

 霧雨は上がり、振り返ると至仏山の5合目あたりまで見えだし、前方には燧ヶ岳の裾野が見えだした。いつもの絶景ポイントとなる大きな池塘に急ぐが、ガスが切れず逆さ燧ヶ岳はお預けだ。とは言え、各員新鮮な光景にカメラのシャッターを押しっぱなしだ。して、例のコウホネはこの池塘・・と探すが、少し時期的に早かったのか、ついに見つからずだった。


体長3cm弱のハッチョウトンボ
 牛首手前の橋の下には、バイカモの群落が水中になびいている。しかし、濁り水の後でいつもの色ではなく、花芽も見えなくガッカリする。橋を過ぎればワタスゲの群落だったが、時期が遅かったのかその面影はない。キスゲも殆どなく、ヨシやヤチヤナギの原っぱだ。間もなく、ハイカーで賑わう牛首分岐に着く。

 このあたりは、ニッコウキスゲの群落地でもありオレンジ色のキスゲ郡と至仏山との絶景ポイントであったが、鹿の食害か?咲き終わりの蕾も見あたらない。ガッカリしていると、他のハイカーのガイドさんが、先日テレビに出ていた方で何だか感激してしまった。

 牛首分岐からは坦々と山の鼻に戻ったが、少し時間が有るので研究見本園入り口の池塘に行ってみる。いつもの・・・ヒツジグサの花は咲いているが、見あたらない。反対側に回り込んで再度良く見ると「あった!!」オゼコウホネが2輪も咲いていて感激。

 小屋に戻り、少し喉を潤してから入浴して夕食を取る。ここの夕食がすごい。裏銀座の烏帽子小屋もすごいご馳走だったが、我らが泊まった事のある山小屋の内で「山の鼻小屋」の夕食・朝食共に一番良かった。


山の鼻小屋にて
 24日曇り時々霧雨、朝食をいただき昼食のオニギリを貰って6時53分至仏山を目差して出発。見納めのオゼコウホネを眺めながら傘をさして進む。道は腐っているが木の階段が殆どでで靴は汚れづらい。しかし、傾斜のきつい所は上下の差が有りすぎて苦労する。大きなクロベの林を抜けると灌木帯の小枝が傘に当たり飛沫が飛ぶ。全体に以前より階段が増えて、長い足?にこたえる。四苦八苦して進むと森林限界間近で7時40分第一見晴らしに着き大休止をとる。


五合目付近から尾瀬ヶ原を望む

ホソバヒナウスユキソウ

満足そうな菅原氏と森氏

小至仏山を望む

ハクサンチドリ・オゼソウ・チングルマ
 霧雨は上がり、見晴らし地区当たりまでの展望を楽しみ腰を上げる。程なく森林限界を過ぎ、蛇門岩が目立つようになる。早速、花々が現れてくるが眺めている余裕はない。黙々と次の展望台を目差す。霧雨は降ったり止んだりだ。数グループと追い越されたり追い越したりで賑やかで楽しいが、蛇門岩が続き転ばないように慎重に登る。8時45分、3つ目の展望台に着く。高度が上がった分素晴らしい光景が見えている。頭を少し隠している燧ヶ岳も素晴らしい。

 10分程休み腰を上げる。やがて鎖場が二カ所ほどあり、足下に注意しながら慎重に高度を稼ぐ。ジョウシュウアズマギクやシブツアサツキにイワシモツケなど目立ち始める。山頂までの中間付近に出ると、幅の広い階段がジグザグと続く。段差が大きかったり、良いあんばいだったりで苦しいが、一気に高度を稼げる。

 9時45分、階段が木道に変わり高天ヶ原の展望台に着く。周りにはホソバヒナウスユキソウ、タカネナデシコ、ジャコウソウ等が群落を作っている。その一角にオゼソウを見つける。遠くのガスも薄くなり、越後駒ヶ岳方面や日光白根山や錫ヶ岳も展望できた。ここからは、比較的なだらかな登りとなる。10分ほど休んで、気持ちを切り替えて進む。

 木道が途切れると道はやや平坦になるが、道は腐り足下を汚さないように慎重に進む。草付きにはハクサンイチゲとオゼソウが一緒に咲いていたりで見逃せない。雪が溶けたばかりと思われる所には、ピンクのユキワリソウが一杯咲いている。最後にヒメシャクナゲを撮影して10時24分至仏山頂に出る。

 賑わう山頂は記念撮影にも時間が掛かる。しっかりと撮影して360度の展望を楽しむ。谷川岳から越後駒ヶ岳、反対側に燧ヶ岳に続き帝釈山から皇海山が見えたが、平ヶ岳から会津駒ヶ岳や反対側の上州武尊に赤城山の各山頂はガスで良く見えなかった。

 10時54分、山頂を後にする。しばらくは蛇門岩の岩場が続き、濡れて滑りやすい道を慎重に下る。霧雨のため傘をさすと不安定となり苦労して進む。周りにはホソバヒナウスユキソウの群落やジャコウソウにイワサメクサ等が次々と現れて目が休まらない。山頂から30分ほど進むと、小至仏山への登りとなり更に30分ほど息を上げる。狭く岩場の山頂は立ち止まった程度でスルーする。一瞬、苗場山が見えていた。

 岩場の道にハイマツ等が迫り出し、バランスが崩れ無いよう慎重に下る。大きな岩峰を巻くように進むと、左下方に残雪が現れる。少し階段を下ると傾斜の緩い木道に変わり右側の草付きに、最後のオゼソウとチングルマの小群落が現れカメラに収める。そこから直ぐに休憩所となり昼食を取る。ここも絶景ポイントだが、尾瀬ヶ原方面はガスに覆われて見えない。

 少し肌寒くなり、下山開始。森林帯に入るとオオシラビソの林となり、間もなく笠ヶ岳分岐だ。林を直ぐ進むと小湿原が現れ最後の尾瀬の原っぱを感じて背の高い灌木帯へと入る。緩くなった道脇には、ミツバオオレンやゴゼンタチバナにカニコウモリ等が咲いている。

 以前より更に道は整備されて、木道と階段が大幅に増えている。東電さんの苦労の跡をしっかりと踏みしめ13時28分鳩待ち峠に到着する。汗を乾かしながら名物のハナマメソフトをほうばる。帰りのシャトルバスも約一時間ごとに出るが、合間に乗り合いタクシーが来て待ち時間は30分前後だ。時間を気にせずに、出入りの小学生の団体等を眺めながらのんびりと休憩を取る。

 順調に第一駐車場に戻り、25日の宿泊先へ進む。戸倉入口の鎌田の尾瀬橋付近に最後のコンビニがあり、少々の飲物を調達してから白根温泉・加羅倉館に入る。尾瀬も良い、至仏山も良い、部屋(現天皇陛下が皇太子時代に泊まったと言う部屋)も温泉も食事も良い・・・と反省会も盛り上がる。 阿部 記   参加者:森、吉家、菅原、阿部

コース時刻:鳩待ち峠13:05−13:55山の鼻  翌日・山の鼻6:53−7:40第一見晴らし−8:45第3見晴らし−9:45高天ヶ原−10:24至仏山頂10:54−11:54小至仏下の休憩見晴らし−13:28鳩待ち峠


H29.6.23

  秋田駒ヶ岳(男岳)   年金者山の会主催 参加者:一関13名+水沢4名


温泉上部の急登
 6月23日、年金者山の会主催の定期山行が行われた。人気のある山とあって、今回の参加者は始まって以来、最大の17名となった。

 6時35分に集合場所の釣山駐車場を、車3台に便乗して出発する。高速道を利用して盛岡ICから雫石を目差すが、岩手山や秋駒方面には雲が懸かり少し気落ちしながら進む。8時20分ころ、道の駅雫石で水沢からの参加者と合流して登山口の国見温泉へと出発。


気持ちの良いブナ林
 8時40分頃登山口付近に到着するが、平日にもかかわらず温泉の登山者用駐車場は満車状態だ。何とか駐車場所を確保して、数分歩き温泉脇の登山口で指導員の佐々木氏による準備体操で体を温める。登山出発は、予定時間を25分程おして9時15分となった。

 ややきつい階段を黙々高度を稼ぐ。国見峠等の展望はガスで良くない。しかし、頭上にはサラサドウダンの花、足下にはイワカガミやアカモノにマイズルソウ等が次々と現れる。ブナ林に入ると傾斜も緩くなり、体もなじんで余裕が出てくる。前日からの雨で道は少々腐ってでいるが、間もなく木道が現れ快適に進む。


駒池

十字分岐下の急登
 木道が終わると再び腐った道が続くが、淡いピンクのイワカガミ等次々と現れて水沢からのお嬢様方が楽しそうだ。少々細いが、手一杯に根曲筍を握っている方もいる。40分程進むと、少々傾斜がきつくなり階段をしばらく登ると横長根分岐に着く。ここで小休止となる。木の間からの展望は無く、時折ガスのツブが大きくなるが雨具は、まだ要らない。

 横長根に入ると傾斜は緩くなりピッチは上がるが、ミツバオウレンにゴゼンタチバナやミヤマハンシヨウヅル等々が見られ、なかなか進まない人もいる。シラネアオイは咲き出したばかり。我も久しぶりに見るベニバナイチヤクソウに感激。この分だと先が期待される。

 灌木の背丈が低くなり、第一展望台を過ぎ第二展望台を過ぎると広いザレ場が現れムーミン谷(馬場の小路)分岐となる。風が強くなり全員防風着を羽織り、予定を変更して横岳方面に行かずムーミン谷へと進む。タカネスミレは咲き出しているがコマクサの群落にはまだ蕾のものが多く、やっと咲き出した一株の花を見つけて写真に収める。

 ガスで見通しの効かないまま、谷に入ると大量の残雪が待っていた。しばらく雪上の歩行訓練状態が続き、木道が現れホットするが再びの残雪帯となる。期待していたチングルマの群落は、葉の芽も出てないものが多く少々ガッカリだ。何とか、ショウジョウバカマの咲き出した花が点々とあり、春を告げている。駒池も一部が見えるだけで、ガスの中に残雪が続き分岐の道標がやっと顔を出していた。

 分岐から男岳と横岳のコル、十字分岐を目差す。少し進むと木道が現れ難なく進むが、再び大量の残雪。数名、ガスで見えず迷いそうだと戻って来た登山者もいる。踏み後もハッキリしない中、トップとの差は50m程に伸びたのが幸いしたか、CL佐々木氏が夏道を見つけ誘導する。

 そこからは岩場のきつい登りとなり、全員慎重に高度を稼ぐ。ペースが遅くなり、かえって周りの草花をジックリと観察できる。シラネアオイ、ミヤマダイコンソウ、ヒナザクラ、チングルマ、ハクサンチドリ等々のオンパレード状態だ。しかし、期待していたエゾツツジはまだまだ咲き出す様子はない。7月上旬にならないと見られないようだ。


男岳山頂にて
 12時20分頃、コル分岐に着く。「はらへったぁぁ」の声が多いが、男岳目差して登ることにする。コバイケイソウやニッコウキスゲの葉は20〜30cm程で花芽は無い。再び岩場が続き嫌になった人もいるが、もう少し・・とハッパを掛けて15分ほど進み男岳山頂に着く。全員で記念撮影をして昼食タイムとする。山頂の周りには、満開のミネザクラ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイコンソウ等が咲き乱れていた。


阿弥陀池少し手前にて
 13時22分、山頂を出発。十字路コルから阿弥陀池小屋を目差す。分岐から阿弥陀池や木道は顔を出しているが、両側は残雪が取り囲んでいる。小屋でトイレ休憩を入れ、再び横岳を目差す登りに入る。小屋から10分程登り横岳となる。相変わらず展望は利かない。従走路を少し進んで次の分岐から大焼砂へ向けて下りだす。


ムーミン谷と小岳(奥に霞む女岳)
 タカネスミレやイワベンケイ等を横目に坦々と下ると、一瞬だがガスが切れる。慌ててカメラを回すが、いつもの大展望にはならなくてガッカリ。更に下り、コマクサの花を探しているとムーミン谷の一部や女岳がうっすらと見えだし全員大感激する。ムーミン谷分岐を過ぎてブッシュ帯へ入ると風当たりが弱くなり、防風着を脱がないと暑くなる。その作業で列が長くなり、前後の差が10分ほどになった様子だ。それでも花の名前を復唱する人や根曲調達とかの余裕をもって下る。

 横長根ー温泉分岐で休んでいた先行者と交代するように最後の小休止を取る。予定下山時間をだいぶ押していたので早々に腰を上げて下り出す。道は、朝より更に腐っているようだ。天候が回復してきたか、鳴き出したエゾハルゼミの声を聞きながら滑らないよう慎重に進む。疲れが目立つ人も見られピッチが上がらない様子だが、焦らずのんびりと下り16時20分に無事温泉に到着する。感動して皆さんとハイタツチするお嬢様もいた。雨に当たることなく、全員大満足の山行でした。

 ここで入浴したいところだが、浴槽に多数入れない心配があるので道の駅雫石での入浴となった。入浴後、今後の予定などを出しながらの反省会・交流会で盛り上がり解散となった。 阿部 記

コース時刻:国見温泉登山口9:15−10:12横長根分岐10:23−11:01ムーミン谷分岐11:06−11:32駒池−12:22コル分岐12:27−12:45男岳山頂13:22−13:39コル分岐−13:50阿弥陀池小屋13:59−14:10横岳−14:45ムーミン谷分岐−15:25横長根分岐15:30−16:20国見温泉登山口 


H29.6.5

  祭畤山(まつるべやま)989.6m  参加者:千田、石井、森、菊池、阿部


湧水のある広場
 数週間前に「祭畤山の登山コース整備に行こう」と千田氏から声がかかった。5日8時半に現地”いちのせき健康の森”集合と言うことで鉈、鋸、剪定鋏等を持参して出掛ける。現地は霧雨。既に千田氏と石井氏が待っていたが、霧雨のため登るのをためらっている様子。取りあえず、途中まででも登ってみようとカッパを着込み総勢5名で出発する。


ヒラタケ
 祭畤山は標高こそ低いが、登山口との標高差は約570mある。須川岳より高度差がある。我にとっては始めて登る山で難儀しそうだが、確かな案内人がいる事と、この時期なら山菜のお土産にも恵まれそう・・とワクワクしながら進む。少し不明瞭な道だが、センターの管理人さんが付けたのだろうと思われるピンクの目印が所々に付いている。

 まもなく、清水の沸き出す広場に出る。10分ほど小休止して腰をかげる。しばらく同じ様な緩い傾斜が林の中に続くが、10分ほど進むと尾根に出る急傾斜に変わる。15分ほど息を上げると尾根らしい所に出るが、その先も少々傾斜がきつい。道は雨に濡れ、落ち葉や倒木の小枝等で滑りやすく慎重に高度を稼ぐ。殆ど両手を使い、笹竹や小枝に掴まりながら進む。


 四苦八苦していると、竹の子やブナの倒木に大量に生えているヒラタケ(ワカエとも言われるが我はワゲェと教えられた)を見つける。荷物になるので採取は帰りに・・と無くならないことを祈りながら黙々と高度を稼ぐ。さらに上部で3箇所目のワゲェを見つけ、みんなで取りきれないなぁぁとぬか喜び。もう・・根曲がり竹の子で袋が一杯になっている人もいる。

 霧雨は弱くなっている様子だが、風にあおられたのが急に雨粒が垂れてくる。傾斜は40度を越しそうなあんばいで、笹竹等を掴まなければ登れない。鉈等振るう余裕はない。かえって邪魔な小枝を残しておいた方が良い様だ。


山頂の三角点

山頂にて
 根曲がりも太くなって食べ頃の物が多くなってくると雪渓が現れ山頂付近の台地に出る。昔、雨乞いのために作られたという祠の脇を通って、緩くなった道を15分ほど進むと山頂の三角点が現れる。

 霧雨はやんだが脱いだ服を着込み再びカッパをはおり、三角点の周りを掃除して昼食を取る。ガスで見通しは効かないが、千田氏の解説を聞きながら展望を想像する。体が冷えてきたので12時山頂を後にする。

 再び次の袋を取り出し、お土産を探しながら下る。登りも大変だったが、下りは更に大変だ。重くなった荷に押されながら登る体制で慎重に下る。ワゲェは取り放題。いくらでも有るが、取っても食いきれないと我は途中で止める。お裾分け用にと更に袋を満たしている人もいる。


スキー場にて・袋が重い
 木の間から、下界に陽が射すのが見える。やがて水場のに着き小休止。次はミズ取り、とまだ意欲満々の人もいる。最後のワゲェを取って、意気揚々とスキー場登山口に出る。途中までが、山頂まで行ってしまった。全員、大満足の祭畤山だった。天候も回復して、エゾハルゼミが声を聞きながら解散となった。

 ヒラタケ(ワゲェ)の下ごしらえは大変だったが、ヤッパみそ汁が一番。根曲がりは茹でても良いが、千田氏に教わったようにグリルで焼きマヨ醤油付けが最高だ。ん十年ぶりの収穫に大満足でした。 阿部 記

コース時刻:登山口9:00−9:25水場−11:10雪渓・祠−11:25山頂12:00−14:00登山口  


H29.5.20−21

  栗駒山・前日下見   参加者:菅原、阿部、夜の参加・千葉


採雲
 5月20日、翌日に控えた須川岳の山開きに備え、登山道の下見のため出掛ける。この日は小屋泊のため少々遅い出発で、10時少し過ぎに須川温泉駐車場に着く。小屋は、まだ使用できる状態ではないらしい・・と言う情報があり、念のため小屋まで上がってみる。すると、戸は開けられ、水の供給も完璧で安心して下見の登山に出発する。

 霞は少し濃い感じはするが、カンカン照りの青空もと快適に進むと、道には雪解け水が目立つようになる。又、雪渓との出入り口は踏み抜き跡がかなりあり、慎重に通過する。いつもの時期と大きな違いはないが残雪が多かった今年は、雪解けが遅く歩きづらい所が多くある。畤畤


硫黄山

ミネズオウの群落
 苔花台分岐付近から昭和湖までの間、夏道は10%程しか出ていない。殆どザクザクと腐った残雪歩きとなる。ゼッタ沢の徒渉点は残雪か多く、明日も残雪が落ちることは無いと一安心だ。出ている夏道は、雪解け水が沢のように流れ長靴の泥を洗い流してくれている。そよ風と、冷たい雪解け水を心地よく感じていると、全方上空には採雲が現れカメラを向ける。

 少し飛行機雲も残っているように見える。そんなわけはない、明日は快晴のはず・・と言い聞かせ、少し進むと昭和湖に着く。昼食には少し早いので、しばらく休んで昭和湖上部に進む事にする。

 約15分間いつもの急登を進むと、更に雪解け水が増えて道は水路と化していた。小枝をかき分け、目や手を傷つけないよう慎重に進み雪渓に出る。更に雪渓を見通せるところまで進み、雪渓の付き具合を確認する。今年は天狗平寸前まで雪渓が有りそうだ。下見はここまでとして、太めのカンバに座って昼食タイムとする。

 下山時には、お花畑から剣岳側にコースを移し、ゆげ山裏を進んでおいらん風呂に出る。ミネズオウの花盛りとなっていた。14時に温泉に戻り、小屋を掃除等しながら千葉さんを待つ。

コース時刻:温泉10:27−11:25昭和湖11:40−11:54昭和湖上部12:45−14:00温泉

 栗駒山・山開き  参加者:阿部、菅原、浅沼、森


神事の準備中

テープカット

ゼッタ沢徒渉

餅まきバンザイ!!

森氏と浅沼氏

ミネザクラ
 21日8時、山開き神事が始まった。吉家さんは体調不良の為、自宅で我慢の日々が続いている。ウン十年ぶりに不参加となり、苦渋の思いだろう。代役で玉串奉奠にテープカットを代行する事になった。テープカットは、我が会のジンクスによると「転勤させられる」と言われている。実は、私もウン十年前にテープカットの後で栃木に転勤したのだ。退職の身、今回は何もなければよいのだが。

 神事−テープカットも無事終了し、いよいよツアーの登山案内が始まる。前日の様子から注意事項を話し、8時48分登山開始となった。トップは私、中間に浅沼さん。ラストは森さんと菅原さんと列に割り込んで貰う。一関市の旗を目印に、一般登山者や県警の方々を含め約50名が一列になり進む。残雪に歩みが慣れてくると自然に早足になり、ペースを落とし休みながら進む。迫り出す枝や深い水の流れが行く手を阻み、隊列もその都度乱れる。

 植物関係は、ミネザクラにマンサクが咲きだしイワカガミも見られる。名残ヶ原(お花畑)ではショウジョウバカマが咲き出し、タテヤマリンドウも数リン見えた。そこから少し進むと、イワナシがやっと咲き出していた。やはり、一週間は花々も咲き出しが 送れているようだ。

 50分ほどで全員昭和湖に到着。天気が良く気温も高め、水分補給は欠かせない。少々の糖分と塩分も取りながら10分程の休憩を取る。

 昭和湖からの登り、約15分の夏道の急登を頑張ると大雪渓が現れる。この後は、隊列が乱れそうな所は無い。時々振り返り、焼石連峰方面の絶景を楽しみながら快適に進む。報道関係者の要望に、旗を広げる市の担当者も重さに耐えながらも楽しそうだ。

 ほぼ全員、予定通り山頂に到着。今年は、山頂で「日本一の餅まき」が一関市により企画された。全員到着したのを確認して、早速観光課長さんが音頭をとり、各市町村の企画中の行事が紹介される。その都度、観客である登山者が大声で応え、餅まきのお祭りが始まった。終わりに、栗駒山山開きを全員による万歳で締めくくった。

 来年は山頂で餅つき・・・等と冗談話しもあったが、ついた餅が固まりにくい加工方法も出来たとの事なので、保温と臼の上げ方を解決できれば夢ではないかも知れない。栗原市(旧栗駒町)からは、大きな藁の駒(馬)が担ぎ上げられ、神主さんの御祓いもあった。

 ツアー登山者の入浴時間の関係もあり、昼食後の12時に下山開始となる。一同、来た道を引き返すコースのため、余裕で絶景を思う存分満喫しながらの下山だった。13時半頃に、全員無事に下山して解散となった。 阿部 記

コース時刻:温泉登山口8:48−9:42昭和湖9:52−10:35天狗平10:43−11:04山頂12:03−12:46昭和湖12:56−13:35温泉登山口


H29.5.14

   東根山(あずまねやま・928.4m・紫波町)  主催:年金者山の会  参加者:佐々木(誠)他10名


登山口
 14日、出発時間を1時間勘違いをして7時50分東根山に向けて出発する。弱い霧雨が水沢付近まで降っていたが、紫波ICを降りると道は乾ききっていた。しかし、いつもは遠望できる山々は、濃いガスに覆われて各山の位置も良く解らない状況だ。東根山の山頂付近にも薄いガスが見えていた。

 9時少し前、ラフランス館裏の登山口に到着。雨具は必要なく安堵しながら身支度を整えて9時11分、登山開始する。杉林に覆われた登山道を軽やかに進むと、道端の草花に感心が集まり佐々木(芳)さんの解説が始まる。少し高度が上がると、ニリンソウやハナイカリにシラネアオイ等々次から次と現れてくる。写真撮影や解説を聞きながら比較的緩やかな道を楽しく進む。


少し開けた所で小休止
 やがて唯一の土階段が現れ16段ほど登ると再び緩やかな道となり、見晴らしの良いポイントも現れて雑木林へと変化する。シラネアオイやニリンソウ、頭上にはオオカメノキも更に目立ち始めて目を楽しませてくれる。やがて、一の平の広場が現れて小休止となる。総勢11名となると話題も尽きなく、たまたま有ったニリンソウとトリカブトの葉の見分けが難しいのも解説で改めて実感する。

 10分程で腰を上げて、新緑の林を満喫しながら10分ほど進むと水場への分岐となる。傾斜はややきつくなるが、シラネアオイやカタクリを見ながら息も上げることなく快適にすすむ。程なく二の平が現れ水分補給となる。ここは下の水場へも通じる分岐でもある。

 

シラネアオイ

ハナイカリ
数分立ち止まり、少しきつい道を30分ほど登ると蛇石展望台にに着く。荷物を置いて蛇石に向かい、交代しながら下界の展望を楽しむ。岩の脇から背を伸ばした山桜も丁度満開で、展望に色を添えてくれた。一同大感激で更なる上を目差す。平坦部をしばらく進むと七曲がりが現れ、ジグザクに黙々と高度を稼ぐ。約30分ほどで見晴らしの良いピークに着く。芝に覆われて手が加えられた感じはするが、その一角にカタクリが群落を作り丁度咲き出したばかりの様子て花を添えている。


蛇石展望台
 立ち止まり少し休んで、本来の山頂を目差す。10分程凹凸を繰り返すと、背の高い林の中に山頂が現れる。途中の斜面はシニネアオイが群落を作るとのことだが、まだ葉が出たばかりだった。鞍部には少し残雪もある。先客の3名が昼食中。一同で写真を撮って先ほどのピークに戻り、昼食を取る。

 昼食を取っていると、いつの間にか総勢30名程になっていた。この山の人気の高さが伺われる。展望は北上山系が雲に覆われて良く見えないが、六原の製紙工場あたりまで確認でき、水の張られた田圃が田園風景を盛り上げてくれている。

 12時39分下山開始。直ぐに格好良い5〜6名の男女混合の若者とすれ違う。しばらく元若者としか有っていないので、新鮮さにあふれたワゲスダズに心癒される思いで快適に下る。下りは山菜を探しながら楽しく進むが、道が少し腐り始めて足下を汚す。登りには苦にならなかったが、多数に踏まれ水がにじみ出してきたのだろう。


山頂にて・浅沼氏撮影
 二の平の分岐から水場経由に切り替えて下ると、道の両側に咲くニリンソウの大群落が現れ目を楽しませてくれた。程なく袖滝の清水が現れ、喉を潤す。しばらく平坦部を進むと、濃いピンクのアカヤシオが現れ新緑の林に色を添えてくれた。


にせ山頂より日詰方面
 一の平で小休止を取ると、埼玉の八塩市から参加してくれた池谷さんが携帯用パレットを取り出し得意のスケッチを始めた。色づけは記憶や写真ではなく現場でないと正確に出せないとのことだ。さすがプロと感心する。数名を残し少し早めに下り始め、撮り損なっていた花の写真を撮りながら坦々と下り14時24分登山口に着く。


ニリンソウの群落
 東根山は、登山口から標高差790m程。アプローチが少し長いが、花々も種類が多く楽しい山で全員大満足の様子でした。15分ほど後続を待ち、あずまね温泉で入浴して(入浴料510円)、池谷さんの名作を調達して帰途につく。 阿部 記、一部写真・浅沼さん提供


スケッチする池谷氏・右
コース時刻:登山口9:11−10:09一の平10:18−10:29水場分岐−10:36二の平−11:06蛇石展望台11:19−11:51山頂11:56−12:04初めのピーク12:39−12:59蛇石展望台−13:21二の平13:24−13:30袖滝の清水−13:36水場分岐−13:45一の平13:48−14:24登山口 


H29.4.30

   須川岳  偵察山行    参加者:森、菅原、阿部


名残ヶ原にて
 4月30日8時過ぎ、阿部宅に集合して3名で須川に向かう。当面の間、真湯ゲートは9時に開ける。真湯ゲートで少々時間があり、イワウチワやカタクリの花を鑑賞して開門を待つ。

 20台ほどの車列の後に続いて、9時40分頃に須川温泉駐車場に着く。天気は快晴ながら風が少々強い。秋田側からの30名程のツアー登山者の後に続き、9時55分温泉を出発する。


苔花台上部より焼石方面
 温泉では雪にやられた屋根などの改修工事中で、大日岩の下の露天風呂しか入れない。轟々と沸き出す泉源を過ぎると直ぐに残雪が現れ、なるべく平坦な方向に残雪上を進む。雪は腐り始め少々歩きづらいが、アイゼンやスノーシューウの跡をたどって快適に進む。

 今年の里は、あまり雪が積もらなかったが、お花畑も残雪で覆いがぶされている。いつもより残雪が多く、ほぼ一直線に歩ける。膝を痛めていたので、行く先を案じながら黙々と進む。ゼッタ沢上部の残雪は急斜面となり慎重に下る。沢核心部は完全に残雪に覆われているため安全に渡れ、程なく登山道の土が一部現れた地獄谷上部となる。

 100mほど土を踏むと、再び大量の残雪が現れ昭和湖に着く。いつもは大きな案内板の頭が出ているが、今回は何処にあるか全く分からない。湖面もかなり凹んで見えて完全に残雪に覆われている。休憩はこの上で、と言うことで一気に急登へ入る。


山頂手前にて
 15分ほど高度を稼ぎ、灌木の根元で大休止をとる。秋田のツアー登山や一般者で結構賑わっている。何だか山開き当日のようでもある。10分ほどで腰を上げ、腐った残雪上を黙々と進む。

 振り返れば、焼石岳や和賀岳方面の素晴らしい展望が迫っている。進行方向の残雪は天狗平方面まで続いている様子。風もそよ風のように変わり、汗を乾かしてくれている。時々写真を撮りながら快適に進む。


菅原氏と森氏
 ブッシュ帯に入り、踏み抜きに注意しながら進むと程なく天狗平に着く。雪が溶けて泥田状になっていて長靴の効果が現れる。少々休憩を取り、尾根へと進む。尾根全体の3分の1程は夏道が現れているが、砂利道状でもフカフカ足が沈む。風当たりも強くなり、足下に注意しながら黙々と進む。

 気象庁の設置した観測装置のUHF帯アンテナが2本とも折れ曲がっている。ネットで展望岩頭の火山ライブが見れられないことを納得する。早く修理して貰いたいものだ。12時20分、ごった返す山頂に到着。順番待ちをして証拠写真を撮り、風影で昼食を取る。

 13時、下山開始。笊森山荘までは行かずに、磐井川の源流経由で進むことにする。ビッシリと付いた残雪を膝をかばいながらカガトで蹴るようにザックザクと下る。途中、数カ所に目印の竹を立て進むと、やがて源流の上部に着く。やはり残雪が多く、いつもより落差の大きい雪壁となっている。湧き水場付近は、下から登れないくらいの傾斜となっていて改めて驚く。


源流部の雪壁、更に左下が急斜面になっていた
 源流付近からは、目印のピンクのテープが苔花台の分岐まで付けられて迷うことは無さそうだ。産沼ー三途川ー苔花台と一気に残雪上を進む。遠くを見ると霞が強くなってきたが、焼石方面を見ながら名残惜しく足を運ぶ。ミネザクラやマンサクは、もう少し先の開花になりそうだ。全員春山を大満喫する。温泉到着は14時41分だったが、膝が少し疼き立つのが辛くなると思い入浴せずに帰途につく。 阿部 記

コース時刻:温泉9:55−10:48昭和湖−11:01昭和湖上部11:10−11:48天狗平11:56−12:21山頂13:00−14:00三途の川−14:41温泉 


H29.4.17

   大土ヶ森(580.3m) 宮城県栗原市  参加者:年金者山の会 CL佐々木、SL森 他8名


登山口案内板

シラネアオイ

ミツババイカオウレン

鼻こすり・いっき坂分岐

観察広場

鼻こすり坂

栗駒山遠望

山頂にて
 4月17日(月)8時釣山公園駐車場を2台に6人が乗って、途中チーフリーダーの佐々木さんの待つ金成のショッピグデパート駐車場へ出発。佐々木さんの待っているところへ佐々木さんの同級生4人も相次いで合流して、細倉マリンパーク
を目指して進む。

 途中、「文字冨士」といわれる三角形の大土ガ森の峻麗が居座って見える。細倉工場を過ぎてまもなく右にへ進むみ、落石に注意して進むと登山口の駐車場に付く。10台くらいは駐車できそう。準備をして、「お昼までには帰れそう」と云いながも飲み物食い物はしっかり詰め込んで出発。

 登山口を少し下って沢を渡り、渓流コースを選択して登る。渓流を挟んで右に左にコースを取りながら進む。山際にはカタクリ、三つ葉オウレンが道に沿って咲いている。35分程で尾根コースの分岐点。下山は尾根コースを下山するとのこと。

 道もだんだんきつくなるが10分ほどで展望台に到着。展望台の東屋は根元から崩壊。脇のベンチで小休止して出発。

 紅葉樹の枯葉に足をとられないように「くま落とし坂」「鼻こすり坂の」急登を確保ロープにすがりながらゆっくり登る。汗がにじんできた頃頂上へのT字路に到着。右へ50mで頂上に着く。

 後方に白く輝く栗駒山はすばらしい。写真を撮って更に右下の鞍部の休憩所へ行って休憩。すこし早いが昼食半分を食べる。「温泉はラーメンがある」とのこと。

 帰りは「いっき坂」の急なくだりをロープにすがりながら下りる。尾根コースを通り下山。帰りは荒砥沢ダム直下にある「さくらの湯」で汗を流して帰りました。 報告・写真:森氏、浅沼氏

コース・タイム 釣山駐車場 8:00 登山口9:05 9:20発中央尾根分岐9:40展望台10:00鼻こすり坂10:30尾根分岐10:45頂上10:50 鞍部休憩所10:55休憩 11:15発いっき坂11:40尾根分岐12:00登山口12:20


H29.3.13

  鞍掛山  企画:年金者山の会  報告・写真:森 早苗  

         参加者:佐々木誠一、森早苗、菊池博志、浅沼善治、佐々木芳郎


第一展望台にて
 久しぶりの雪山登山。ワカンにしようか、スノーシューにしようかいろいろ迷いましたが履きなれたワカンを持参して集合場所へ集合。7時、予定の5人がそろい鞍掛山登山口の相の沢キャンプ場へ出発。

  途中の休憩無しで、R46号から小岩井を経由して網張方面の道路進む。帰りは「お山の湯」で汗を流してと話しながら進むとお山の湯への入口は雪に覆われ休業状態。

 8時50分駐車場へ到着。すでに15台くらい駐車してあり人気の高さを表している。これならばワカンは不要と車に押し込み出発。情報センターで不要物を流し、センターで情報を収集すると「迷うところはないから」と心強いアドバイスを受け9時10分出発。

 登山道は50Cm位の幅に踏み固められていて、ちょっとした登りは足が滑ってなかなか歩きづらい。浅沼さんは4本アイゼンを装着して、難なく登る。登山道の端の柔らかいところに足を踏み込み広葉樹の中を進む。馬返しへの分岐点を過ぎるとだんだん勾配がきつくなる。


小岩井九十九島
 10時5分第1地展望台へ到着。遠方はガスがかかっていて、眼下の雪景色は「象潟の『九十九島』に似ている」「小岩井九十九島だ、ガスは海のようだ」などいろいろ思いを語りながら30分ほどで、松の混じった尾根に出る。なだらかに稜線を右に小岩井、左に岩手山の裾野を見ながら進み、最後の急斜面を登ると頂上。

 登山者が独りいたので早速全員で写真を撮り小休憩。残念ながら岩手山の眺望は見られず、鬼又沢の雪渓の端を見て、次回の岩手山を楽しみにして帰路につきました。

 帰りは、足が滑ってなかなか大変。深みの雪に漕いだりしながら下山。途中盛岡の20人くらいの女性ツアーが登ってきた。よく見ると登山者のほとんどが鋲付の長靴を装着。「この靴は釣具屋で売っている」とのこと。つり用の滑り止め付の長靴であった。最後の男性の方は出歯の付いた12本?アイゼンを装着。帰りのコースは東コース登山口へ下山。


岩手山をバックに  ・・約1mの積雪
 こちらは登山者も少なく雪きも硬くなく歩き易い。途中何箇所か直送に下ってみる。頂上から45分くらいで東コース登山口に到着。ほぼ平坦な路をセンターへ下り、12時05分到着。

 センターのご好意により中でいろいろ雑談しながら昼食をとる。昼食後網張温泉で入浴し、のんびり帰路につきました。

センター登山口 9:10ー馬返し分岐点9:35ー第一展望台10:05ー松林展望台10:30ー頂上 10:55  休憩 11:05出発ー西側登山口分岐点 11:30ー東コース登山口11:50ー情報センター 12:05到着


H29.1.17

  平泉ウォーキングトレイル    報告:菊池 博志 参加者7名


毛越寺脇を進む
 117日、年金者組合の山仲間7人で軽く新年の足慣らしということで毛越寺と中尊寺を結ぶウォーキングトレイル(自然散策路)を歩いた。暦の上では大寒であったが、思いがけなく温かい日差しに恵まれ心地よいひと時を楽しむことができた。


加藤楸邨の句碑
 9時半に悠久の湯駐車場を出発、毛越寺北側の舗装道路から標識を見てトレイルに入り、左手杉林越しに毛越寺庭園を見下ろしながら照井堰に沿って歩く。思いのほか積雪があり、油断すると足を取られそうになる。持参のストックが役に立つ。

 メンバーの一人が平泉育ちで、境内にある大泉が池で氷遊びをした思い出話などを聞きながら上り坂に差し掛かると、前方に熊除けの板を今まさに打ち鳴らそうとしている男性がいて、あいさつを交わして追い越した。トレイルは松が主体の明るい雑木林の中をゆったりと登っていく。ふいに首筋に冷たいものが落ちたので見上げると小枝の先が青空を背に光っている。


 登り切ったあたりで舗装道路に出ると、間もなく左手に巨大な自然石に掘られた加藤楸邨の句碑。思い思いに名句を味わいつつ、傍の東屋でひと休みしてから再び右のトレイルに入る。左手に貯水槽を見上げながら急な階段を下り、沢沿いの手すり付きの木道を歩く。春から秋にかけては可憐な山野草たちが迎えてくれるところだ。

 やがて中尊寺に通じる広い車道に出る。観光シーズンには大型バスや自家用車でにぎわう通りだが、今はひっそりと静まり返っている。雪に覆われた山腹に散在する支院の佇まいが一幅の山水画のようだ。途中から左手の小道を上り金色堂のわきに出る。


金色堂前にて
 予想通り観光客の姿はまばらで、この時とばかりにゆっくりと本堂のご本尊を拝む。参道沿いに並ぶ売店のお姉さんたちとのやりとりを楽しみながら雪の残る月見坂を慎重に下り、弁慶の墓のそばに出る。

 旧国道
4号にいったん出て少し歩いたのち右側の町道に入り、今日の最終目的地、金鶏山を目指す。散歩の途中、立ち止まってこちらをじっと見ている柴犬に出くわし、皆で声をかけてそっと通り過ぎる。

 出発して二時間半、やっと登山口にたどり着く。標高わずか
98メートル余なのだが、これが結構きつくここにきて隊列が乱れる。最後はフーフー言いながら励ましあって登った。頂上からは平泉の町が一望だ。記念写真をとり、余韻に浸りながら、急な雪道を下る。ここでもストックが活躍した。麓のホテル武蔵坊の温泉で汗を流し解散


H28.12.9−10

  五葉山と氷上山

9日、五葉山  赤坂峠よりピストン  参加者:森、吉家、菅原、阿部


畳石にて

ガラスのような樹氷(粗氷)
 7時、一関の吉家宅を出発する。陸前高田から大船渡まで三陸自動車道を経由し、9時20分頃赤坂峠登山口に着く。平日とあって登山者は見られず、我ら4名は9時36分頃張り切って出発する。

 山頂方面は、やや濃い雲に覆われて見通しは効かない。道には雪が1cm程度だが、西側の開けた所付近から少々冷たい風がほうを撫でるようになった。やがて登山道の積雪も3cm程に増えて、程なく賽の河原に着く。写真を数枚撮って賽の河原を通過する。


山頂付近から海を望む

山頂にて
 ペースを抑えながら、20分ほど進むと畳石に着く。ベンチには積雪が5cm程あり、ストックで雪を掻いて荷物を置き小休止を取る。比較的風の通りが良く、少し冷えてきたので10分程休んで腰をあげる。いよいよ核心部の登りとなり、増えてきた雪に足を取られないよう慎重に高度を稼ぐ。

 風は灌木の枝を擦り、やや大きな音を立てている。7合目、8合目と黙々と高度を稼いでいると、灌木帯から下界が見えだした。先ほどまで黒く雲に覆われていた山頂方面も明るくなり、青空も見えだしている。「シャクナゲの花芽が少ないようだ・・」などと話していると、周りの小枝にビッシリと樹氷が付いてキラキラと光っている。

 石楠花荘が見えるあたりは、樹氷の林となり素晴らしい光景となっている。写真を撮りながら、山荘を通過して山頂に向かう。風当たりは更に強くなり、積雪も吹き溜まりでは30cm程ある。益々顔が痛くなり11時51分、山頂に着く。

 奥羽山系には、黒い雪雲が懸かっている。早池峰山方面も良く見えないが、薬師岳のすそ野が少し見えている。しかし、上空は青空で、沿岸方面の各岬が良く見えて海が光っている。久々の光景を満喫しながら、記念撮影をして早々に引き返す。

 山頂から10分少々で石楠花山荘に着く。時間はタップリあるので、薪き片を少し燃やしながら昼食を取る。「明日の晩は、この小屋もにぎやかになるだろうなぁぁ・・」などと体が温まるのを待つが、やかんの氷もなかなか溶けず、ストーブに手をかざしても暖まらない。

 寒いまま、1時間程過ごし腰を上げる。風はやや強くなって顔が痛い。黙々と下るが、鼻が何時もと違う痛みを覚える。頬かぶりをすれば良かったと後悔しながら灌木帯へと下ると、クシャミやハナミズが出てきた。皆さんは快調に下っているが、畳石につく頃には完全に鼻風邪にやられてしまった。

 そんな調子で坦々と下り、賽の河原に着く。振り返ると畳石方面から上部は雲に覆われて、今朝方と同じ様な光景になっている。これからは、なんぼ崩れても良い・・と思いながら、畳石から直登コースへ切り替えて登山口を目差す。

 14時41分、全員無事に登山口に到着。陸前高田のスーパーで少々の飲物を調達して、宿泊の高田の温泉に着く。後から来た千葉さんと合流して、入浴後に恒例の忘年会となった。・・・それにしても、皆さん飲めなくなったよう・・・。 

コース時刻:赤坂峠登山口9:36−10:08賽の河原−10:23畳石10:33−11:33石楠花山荘11:36−11:51山頂11:56−12:07山荘13:15−13:56畳石14:07−14:20賽の河原−14:41登山口


10日、氷上山  中央コース  参加者:前日と同じメンバー


木の間から高田の街
 起きると小雪がチラホラと舞っている。朝食は7時半と少し遅かったが、急ぐわけでもなく、ゆっくりと身支度を整えて中央コースの登山口に車で移動する。この山を登る時間としては少し早かったのか、登山口には我らのみだ。

 9時、登山開始。杉林に続くくぼんだ道には、何処からか飛ばされてきた広葉樹の落ち葉がいっぱい詰まっている。落ち葉は足下を隠しているが、石ころも少ないらしく安定した道となっている。心地よくザク・ザクッ・・と音を立て黙々と高度を稼ぐ。15分程登ると、旧林道が現れてそこを横切る。暖まってきたので、上着を一枚脱いでザックにしまう。


広田半島を望む
 再び落ち葉の敷かれたジグザグの道が続き、広葉樹の雑木林に変わると木の間から高田の海も見えてきた。6合目付近には、根本に大きな穴の空いた杉の大木が現れ、久々のご対面。ビデオにおさめて更に進み、8合目付近で小休止を取る。

 やがて足下には2〜3cmの雪が現れ、滑らないよう慎重に高度を稼ぐ。小さい祭壇のある平坦部(小屋跡?)を過ぎると程なく祈祷ヶ原となる。広田湾をチラリと眺め、直ぐに山頂へと向かう。

 なだらかになった雑木林に続く道には、雪が3〜5cm積もっている。薄日も射しているが、やや風があり動かずには居られない。途中の展望岩は通過して山頂を目差す。すると、雪面に二人ほどの足跡を発見。高田に県外から協力赴任している渡邊さんと出会えたら良いなぁぁ・・と思いつつ、やっと他の人と会えそうと少し期待しながら足早に進む。スズランコース分岐を過ぎ少し進むと、2名の登山者が戻ってきた。少し残念だったが、この二人と談笑して山気分を改めて味わう。

 10時16分、山頂に到着する。五葉山と同様、奥羽山塊は黒い雲の中だ。早池峰方面には、六角牛山や五葉山が見えている。風は相変わらす弱まらない。広田半島や、ひかる海をジックリと眺め映像におさめて、並んで記念撮影をして祈祷ヶ原へと戻る。


山頂にて(一部合成)
 展望岩で復興しつつの町並みなどを眺め、10時40分ころ登奈孝志荘に入る。ストーブには火を入れず、軽く行動食を取りながら小休止。10分ほど休んで、来た道を下山開始。積もった雪が溶け始めた道を、坦々と下る。我も、思っていたほど膝の調子は悪くならず安心して下るが、鼻の調子は今一でちり紙がビニール小袋に一杯になる。

 11時25分、登山口に全員無事到着する。二名の登山者が登り出すところで、少し談笑して送り出す。楽しかった二日間の山登りを終えて、全員大満足の様子で車に乗り込む。最後に、宿のお姉さんから聞いた陸前高田の行列の出来る食道に入って、ホタテ丼とホタテ入り磯ラーメンで舌鼓を打った。・・山も、えがったけど、ラーメンも、うんめぇぇがったよょょょ・・。 阿部 記

コース時刻:中央コース・林道登山口9:02−9:56祈祷ヶ原−10:16山頂10:21−10:39祈祷ヶ原・山荘10:51−11:25登山口


H28.10.21

 六角牛山(1294b)六角牛神社コース、企画・年金山の会


山頂にて

柳田国男「遠野物語」に登場する遠野市の六角牛山(ろっこうしさん)は、早池峰・石神と並ぶ遠野三山の一つとして古くから知られる。栗駒と高度はほぼ同じながら、話題の多い山。但し、この山の登山経験者は一人もがおらず、疑心暗鬼の山行となったが…。

日 時 :2016年10月21日(金)…快晴
参 加 :浅沼善治 ・佐々木誠一 ・菊池博志 ・佐々木良夫 ・原田徹郎 
経 過 :


登山口

紅葉と(奥)遠野盆地

右・筆者の原田氏

@   7時10分:一関市釣山駐車場出発。長島・江刺・宮守・遠野を経て「遠野道の駅風の丘」で休息。笛吹峠手前の右側にある六角牛神社脇の林道を20分程車で進む。10台近く駐車できそうな広場で林道は終わり、9時20分登山口に着く。先にある笛吹峠は8月末の洪水で通行止、林道もひどい荒れで車も何カ所かで腹を突いた。

A   9時35分:立派な登山口標の脇から幅広い樹林の中を行く。15分程行き、2合目分岐点あたりから細く少し傾斜のある真っすぐな登山道らしい道になる。

B   30分で4合目に着くと山道の左右に大きな「休み石」がある。ここから道は急になり、小さい岩道に変わり本格的な登山の開始。5・6合目と汗して急登に耐える。やがて稜線が見え展望が開ける7合目。小さな廃屋を左に両脇の竹藪の中の道を進むと、平坦な道に続き、ここから一端下り、最後の登りに変わる。程なく視界が広がり右手に遠く遠野市街を眺め、一気に頂上に着く。

C   北に早池峰、はるか前方に太平洋の黒い海原。風が強く、頂上付近の石鉢の水が凍りつき数ミリだが初氷に歓声があがる。直下にある山小屋を兼ねた祠付近で昼食。風もさえぎられ暖を保つ。ここまで登りは約1時間30分。

D   晴天に恵まれ、四方の山々、太平洋、遠野市街を確かめつつ下山。急な石道も声を掛け合いながら40分、4合目の巨石が見えてホッと一息。このあたりから疲れも忘れキノコ取りに夢中になるが、収穫はボリなど帽子半分程度で期待に届かない。下山に要したのはほぼ標準的な1時間20分。

E   帰路、再び「風の丘」に寄り、大々的宣伝の「マツタケご飯」を求め、「朝に販売したものはアメたでしょう…」と作りたてのものを無料でいただく。「さすが遠野の里は人情の里…」と感激して家路を急いだが、数多く散らしたマツタケは実はシイタケ。小さな説明書にもシイタケとあり、先程の人情の謎が解けた。

F   余談だが107年前の明治42年、柳田国男は、遠野物語44〜46話に六角牛山の「猿」の化身「経立ち」(ふったち:妖怪の一種)の話を書いている。「〜六角牛の峰に続きにて、橋野と言う村の上になる山に金坑あり。…炭焼き驚きて見れば猿の経立ちなり。〜」

現在、橋野は釜石市に組みし、世界遺産として脚光をあび始めた。「六角牛山」に世界が注目する日も近いだろう。    文責:原田徹郎


H28.10.1−2

  阿部氏追悼登山秣岳縦走

10月1日 阿部氏追悼登山
  
 参加者:阿部氏弟、吉家、森、浅沼、佐藤(潔)、佐藤(郁)、沖、千葉(旧姓小原)、千葉(キミ)、阿部


故阿部鉄男氏
 先月の9月4日、須川のキャンプ場の管理人、自然保護監視員、硫化水素ガス濃度測定等に従事していた阿部鉄男氏(阿部夢岳氏)が病気のためお亡くなりになりました。須川の「阿部さん」とか「須川の熊さん」と皆様に慕われ、気さくに我らとも接していただき一関街で飲んだり、利尻登山や尾瀬や北アルプス等にもつき合っていただく様な長いぃぃぃつき合いでした。


磐井川源流付近にて
 須川の阿部さんは、確か昭和43年には管理人として勤められておりました。その前までの管理人さんは口うるさいお爺さんでしたが、優しく、若くバリバリの山屋さんが来て安心したものでした。今年も元気に活躍を始めていましたが、7月頃に体調を崩して下山しておりました。本当に惜しい人を亡くして、会員一同も悲しんでおります。

 先日弟さんより、故人を偲ぶ会と追悼登山をしたい旨のお話があり、1日に実行することになりました。登山に参加する人と偲ぶ会に参加する人、延べ15名ほどが集まり、ご冥福をお祈りしました。


遺影と記念撮影(森氏がかぶって見えません)
 追悼登山は体調が優れない人もおり、笊森山荘まで行く予定で9時少し過ぎに10名で出発です。お花畑の一部に苔花台より上部は紅葉も始まり、弟さんの背負った阿部さんの遺影も楽しんでいるように感じられました。山頂からの斜面は青空の中に紅葉が真っ盛り。時間をかけてのんびりと笊森山荘に進みました。11時20分、山荘に到着し荷物を置いて旧道を少し進んで簡易祭壇を作り、全員でお焼香をしました。

 下山後、温泉で身を清め16時半頃から遺影を前に偲ぶ会を始めました。仕事の都合で下山する人もありましたが、新たに千葉(徳)氏に阿部(仁)氏や佐藤(恭)氏が加わり総勢10名が集いました。夜遅くまで生前の武勇伝等が披露されて、離れて暮らしていた弟さんは阿部さんの知らない世界を改めて知り、満足のご様子でした。合掌。

10月2日秣岳縦走 参加者:森、浅沼、阿部


天狗岩方面を望む

展望岩頭より秣岳方面
 2日朝、外はガスに覆われ見通しはない。今日は曇りか雨か・・と不安を抱えて7時20分に温泉を出発する。駐車場は既に満車状態。混み合う登山道をひたすら進むと、チラリと青空も見えだした。苔花台あたりから少々渋滞が始まり、列の後を追ってゆっくりと進む。昭和湖につく頃は、見通しも良くなり最高の登山日和になってきた。

 ごった返す昭和湖で休憩をとり、腰を上げるが天狗平まで大渋滞だ。おかげで、のんびりと紅葉を楽しみながら高度を稼ぐ。天狗平に着くと、気象台が設置した火山観測用の無線塔が出来ていた。同種の塔は天狗岩と須川山頂の中間あたりの尾根にも有り、展望岩頭にも出来ている。


初めのピーク付近より鳥海山(雲の下近)

しろがね草原
 少し休んで、秣岳コースに入る。さすがに登山者は少なくなり、通常の足取りで展望岩頭へ進む。昨日とは違い見通しも良く、鳥海山や岩手山も頭を出している。岩頭から見ると竜泉ヶ原から須川湖方面の紅葉はまだ早く、青々としたままだ。岩頭付近のピークを過ぎると標高差約240mの下りとなる。灌木帯は紅葉の見頃で、足下は悪いが心地よく下る。

 5〜6名の登山者とすれ違うと最低鞍部、そこから比較的安定した道の登りが始まる。少し高度を上げるとポツポツと草原が現れつぎのピークに着く。少し下がると池塘が一つ。再び少し登ってピークとなり、背の低い灌木帯の見事な紅葉を楽しむ。その紅葉を過ぎると、核心部のしろがね草原に入る。素晴らしい草紅葉の草原を満喫しながら次のピークへ進み、岩山の頭で草原と南西側に広がる灌木帯の紅葉を楽しみながら大休止をとる。


しろがねの岩頭より神室山方面

秣岳にて
 花は、咲き遅れのミヤマアキノキリンソウやエゾリンドウがポツポツと咲いている程度。秣岳は直ぐ目の前だが、更に下り次の草原を通ってオオシラビソの小さな林から最後の登りとなる。岩頭から重くなってきた足を黙々と進め、11時12分秣岳に到着だ。先客が2名、三人の写真を撮って貰い小休止だ。

 10分程休んで須川湖に向けて下山開始。道は滑りやすく木の根や岩も混じって歩き辛い。数人とすれ違いながら慎重に下る。須川湖や温泉の展望も良いが、足下から目が離せない。膝が疼きだし、ペースを落として更に黙々と下る。脂汗に変わる頃、やっとブナの樹林帯へと入る。

 茸類が頭を出しているが、食べられる種は見つからず諦めて進む。車の走る音が近くなると、程なく車道に着く。小休止と思ったら、休まず森さんが車道を進む。我も足を引きずるように後に続き、須川湖のベンチで昼食タイムとなる。


須川湖と温泉方面遠望
 昼食も終わり、駐車場に出ると、ここも満車状態。車道には秣岳帰りの登山者が数名歩いている。ペースを合わせるように我らも後に続く。温泉近くの車道は、路上駐車をする車ですれ違いも大変だ。くりこま屋の前は、客がごった返してまるで縁日のようだ。人と車とバイクを除けながら須川温泉に着く。丁度、吉家氏も「ヤマガール登山」ガイドから戻ったばかりと言う。あと30分程遅ければ、我らを車で迎えに来られたかも・・と残念がる。 阿部 記

コース時刻:温泉7:20−8:08昭和湖8:17−9:05天狗平9:13−10:40しろがね草原の岩頭10:57−11:12秣岳
11:25−12:15車道・登山口−12:39須川湖13:15−13:40温泉


H28.9.16

  高松岳−山伏岳 (泥湯口〜川原毛口 縦走)   参加者:佐々木(誠)、浅沼、佐々木、阿部

 9月16日、年金者山の会の皆さんと秋田・泥湯温泉の南側を囲む山並みで汗を流してきました。主峰は高松岳(1348m)で、東側に小安岳、西側の山伏岳に挟まれて、馬蹄形に山並みが広がっています。下山は日本三大地獄と言われる川原毛地獄に出て、荒寥とした景色を堪能しました。


ブナの大木の元で小休止
 一関・釣山下を6時に出発し、須川温泉でトイレ休憩。泥湯登山口到着は8時少し前でした。身支度を整え、登山届けを入口に設置してある届け出箱に入れて8時5分登山開始です。

 暑からず寒からずで風も弱く、絶好の登山日和。まずは、小安岳分岐に向かって高度を稼ぐ。深いブナ林が現れる頃までは、凹凸の少ない安定した登りが続く。佐々木さんは植物に詳しく、茸や小さな草花の解説を聞きながら快適に進む。程なく、幹周り4m弱のブナの大木に遭遇して感激しながら小休止。


ウメバチソウ
 高度を稼ぐと斜面を横切る道は細くなり、谷側に滑らないよに慎重に進む。少し傾斜がきつくなり岩場も多くなる頃、高松岳方面が木の間から顔を出す。しかし本山はガスに覆われて見えず、少しガッカリ。更に少し進むと、ガレバ状の開けた所に小さなお花畑が現れる。ウメバチソウやエゾシオガマにエゾリンドウ等が見られた。そこから程なく小安岳分岐が現れる。


高松岳避難小屋
 小安岳までは10分、皆さん行って来ると言うので、荷物を置いて後を追う。以前は登っていなかったが、素晴らしい展望が開けて感動する。ビデオに収めて直ぐに引き返し、尾根道を石神山分岐に向けて進む。背の低い灌木で見通しは良くなく、時折、泥濘も現れ足下が汚れる。しかし、ミヤマアキノキリンソウが点々と咲き6月〜7月頃には、もう少し多くの高山の花も見られそうな雰囲気もある。


高松岳山頂
 縦走路の最初のピークを巻く様に進むと、刈り払われた笹や小枝が現れ足に絡みつく。程なく石神山分岐に着き少し視界が開けてガスに覆われた虎毛山が見える。再び灌木帯が現れ、次のピークを泥湯側に巻いてややきつい登りとなる。ピッチを落として黙々と登ると、高松岳避難小屋に着く。早めの昼食を取っていると1名の登山者が現れ、談笑しながら大休止となる。


高松岳から虎毛山を望む
 食事後、三角点のある高松岳山頂へピストン。5分ほどで視界の開けた山頂に着き、大パノラマを満喫する。以前はニッコウキスゲも見られたが咲き終わったのか、それの葉も見あたらない。5分程楽しんで縦走路(避難小屋)に戻る。

 灌木帯を山伏岳に向かって進むと、直ぐに標高差約200mの大下りが始まる。苔むした岩や滑りやすい赤土に、刈り払われた小枝が足下を狂わす。膝を痛めないよう慎重に下るが、なかなか鞍部が現れず四苦八苦。疲労もピークに達した頃鞍部に着き、小休止して中間のピークに向かって急登が始まる。

 汗だくとなりヒーヒー言っていると、視界が開けてやっと中間のピークらしき所に着き、息を整える。山伏岳はまだ先で、再び緩い下り道となる。次の鞍部から標高差約100mを登りきって、やっと山伏岳山頂に着く。我は、完全にバテてしまった。大展望を楽しみながら30分ほどの大休止を取ってから下山開始となる。


1261P付近より高松岳(右が山頂)
 足がムズムスしているが、しばらくは安定した歩きやすい道が続き調子も戻ってきた感じ。しかし、再び岩と滑りやすい土が現れ、先ほど以上の段差が足下を狂わす。しばらく慎重に足を運ぶと傾斜も緩くなり背の高い灌木帯へと入る。木の間から小安岳や今朝方通った斜面(ブナ林)を見ながら黙々と下る。


山伏岳山頂
 ブナ林に入ると快適な道に変わるが、相変わらず傾斜を横切る道で慎重に下る。やがて木の間から車道が見えて程なく川原毛口登山口に着く。気温は高くないが、全身汗まみれ。車道の広くなった所で足を投げ出し座り込んで大休止を取る。

 2分程車道を行くと、川原毛地獄の絶景が開ける。ビデオに収め、車道をくねくねと20分ほど下ると泥湯登山口に着く。さあぁぁ温泉に入ろうと、休む間もなく入浴所を探す。泥湯温泉には有名な奥山旅館があったが、火災のため入浴は出来ず、小椋旅館(今は、宿泊はやっていない。入浴料350円・洗剤無し)の温泉で汗を流す。

 20年ほど前にほぼ同じコースを回ったが、全体にもう少し道は良かったように思う。道が荒れたのと、体力の低下を実感した山行でした。しかし、元気な皆さんはとても満足した山行になったようです。これから紅葉の時期を迎え、益々見事な山域になることでしよう。是非、温泉と紅葉の高松岳を満喫して下さい。 阿部 記


川原毛地獄
コース時刻:泥湯登山口8:05−9:55小安岳分岐9:59−10:05小安岳10:10−小安岳分岐10:18−10:30石神山分岐10:32−11:02高松岳小屋11:47−高松岳12:00−高松岳小屋12:05−13:17山伏岳13:45−14:55川原毛登山口15:05−15:32泥湯登山口


H28.9.12

  尾瀬・大江湿原  写真レポート: 沖 章夫

 12日、家内と休日シフトの変則休暇を利用して、しずかな尾瀬を散策しました。とは言っても大江湿原を歩いただけですが、無人の尾瀬を堪能できました。
 鹿柵などもできて、少しは昔の尾瀬を取り戻してくれることを期待したいと思います。写真は静かな大江湿原や、小屋群、それに秋の花々と鹿柵です。 思いを馳せてください。


大江湿原入口(沼山峠側)の鹿除けゲート

草紅葉の始まった大江湿原

燧ヶ岳を望む

オクトリカブト

エゾリンドウ

イワショウブの実

マユミの実

真っ赤なゴゼンタチバナの実


H28.8.11

  栗駒山 山の日・清掃登山  参加者:森、吉家、浅沼、阿部


森、吉家、浅沼の各氏
 8月11日「山の日」を有効利用して、宮城県・秋田県・岩手県周辺の市町村合同で、栗駒山の清掃登山が行われた。我が会にも一関市から声がかかり、他の山行を取りやめ4名が参加する。

 予定では温泉を8時に出発して、各参加者が10時に山頂に集合して記念行事(集合写真撮影等)後、下りながら各コースの清掃活動をするというものだった。我が会は笊森山荘経由の活動をする予定で、温泉を7時20分頃に出発して温泉コースの下見をしながら登り、山頂で1時間ほど待ってから活動に入った。


合同記念撮影
 まずは連日続く暑さの中だが、温泉付近は約4度ほど気温が低い。空には少々雲もあったが、ほぼ快晴の青空が広がっている。道は殆ど乾燥しているが一部に水たまりが残り、数カ所がぬかるんでいた。

 道端には、真っ赤なアカモノの実がポツポツと現れるが少し不作のようだ。お花畑のキンコウカは咲き終わりドライ・フラワー風で、エゾオヤマリンドウはこれからの様子。苔花台付近からは、イワショウブやミヤマアキノキリンソウが花盛りだ。モウセンゴケの花は咲きだしたものもあるが、これからのようだ。

 8時、昭和湖に着き小休止。そこまでの道や湖畔には、大きなゴミは見あたらなく一安心(しかし、下りに何か拾っている写真が某新聞に載っていた)。我らが見落としたものだろう。

 10分ほど休んで、急登に取り付き黙々と進む。道端には、やはりイワショウブやキリンソウが目立つが、キンコウカの見頃な花見も現れる様になった。


岩手・宮城、労山の皆さん
 天狗平では、重装備の子供達が集っていた。この日は2日目のテント泊をするそうで、高学年は秣岳経由で須川湖に行った様だ。低学年は温泉コースを下り、須川湖で集合しテント泊と言う。小さな体に大きなザック、山で二泊もするという子供達に思わず脱帽だ。


イワカガミ
 カンカン照りの尾根筋は、程良い風が火照った体をなでる。鳥海山や月山を眺めながら、ゴミもない尾根道を快適に進む。山頂には、山の日とあって20名ほどが集っていた。我らは、後続隊が来る10時まで灌木の日蔭で待つことにした。

 約30分待った10時、秋田、岩手の関係者は集合したが、宮城側が来ない。いわかがみ平方面を望むと、まだ下の方だ。後で聞くと70名程の大集団のため、時間が掛かり30分ほどの遅れとなった。我らは少し予定が狂ったので、取りあえず集合写真を撮ってもらい笊森山荘に向けて活動開始する。

 県境沿いに丸太の階段を下ると、道が少しえぐられ所もあり歩き辛い。東栗駒側にコースを取ると、砂利の敷かれた急な下りで滑らないよう慎重に下る。道は変に改良されて、益々荒れているように感じる。


ムシトリスミレ
 遭難碑から裏掛けコースに進む。利用する人が少ないようで、ゴミは全く無く坦々と進む。磐井川源流部を下っていると、岩手と宮城の労山合同パーティーに会う。40名程の大集団で、岩手県連の理事長さんにも会うことが出来た。立ち止まって、しばし近況報告。

 源流部の花々をカメラに収め、裏掛けコースから分かれて自然観察路へ進む。水場近くの小さな草原は雪が溶けたばかりで、ムシトリスミレやイワカガミにアオノツガザクラなどが咲き出していた。しばらく全員写真取りに熱中する。

 水場で喉を潤し笊森山荘へ進む。道の両脇は一昨年に刈り払われたが、未だに腐ることなく笹竹などが足下に絡む。しばし慎重に進み、12時笊森山荘に到着。小屋の水周り等をチェックして昼食・休憩を取る。

 山荘のベランダから水沢方面や一関方面を望むと、連日続く暑さは弱まっていないようだ。しばらく時間を稼ぎ、13時40分頃小屋を出発する。水場を過ぎると灌木帯にやや平坦な道が続くが、一部に泥濘が残り靴を汚しながら進む。


イワショウブとチョウジギク
 産沼を過ぎると、下山者が3組み程追い抜いていった。しかし、三途の川に降りると道に迷ったのか、藪から出てきたグループがいた。どうやら、温泉の水源に行く踏み後を辿ってしまったようだ。対岸の赤テープを見落とさないよう進もう。

 三途の川で少し休み、坦々と苔花台分岐まで坦々と進む。ゴミらしいものは無いが、朽ち果てた丸木が道中や道脇に少々目立つ。山頂からの清掃グループは、既に解散している時間。少し急いで温泉登山口に進む。15時半、少々のゴミを箱に入れて活動終了とする。  阿部 記

コース時刻:温泉7:19−8:02昭和湖8:11−8:51天狗平9:02−9:23山頂10:37−12:00山荘13:40−14:35三途の川14:45−15:26温泉


H28.7.24

 栗駒山・秣岳縦走 7月24日  写真・レポート:吉家


昭和湖

須川岳山頂
 4時50分自宅出発し須川温泉駐車場6時に到着く。昨日の「男の料理」のお握り5個(残りで賞味期限切れ)内の一個を食べ、パッキング・地下足袋を履き5時55分登山開始する。

 名残ヶ原はキンコウが花芽盛りで沢ランは終わっている。昭和湖で2パティーを追い抜く。上空は時々青空が顔を出すが、すぐにガスで視界が効かないない。登って行くと天狗平下部でイワカガミからの下山者とあい、山頂の情報を聞き天狗平を通過し山頂に8時到着する。


展望岩頭付近秣岳方面にかかる虹

ツリガネニンジン

サワラン・キンコウカ・タテヤマリンドウ
 山頂には4パティーほどの登山者がいる、さらに登ってきた方に岩鏡平の状況を聞いたら「貸切バス2台が到着し登山準備をしていたので今日も大勢の登山者で賑わうのでは」と話してくれる。

 5分ほど休憩し山頂を後にし縦走開始。天狗平で昭和湖で追い抜いたグループとすれ違い、天馬尾根に入る頃から秣・鳥海山が時々見えてくる時間が多くなる。また、展望岩頭から竜泉ヶ原方向に虹が架かり秣と、鳥海の展望がすばらしがすぐにガスが掛かり目まぐるしく変化する。

 サラサドウタン街道と命名しているがベニサラドウタンも終わり、咲いているのはオダギリ草ぐらいで残念。三県県境の三角点で小腹が空いてきたので、朝食を兼ねて大休止し、これからの下りと縦走にそなえる。

 腹拵えもでき、いよいよ最低鞍部までの急下降が始まる。ステッキを忘れたので途中で調達した測量用のポールを使い滑りやすい下りを慎重に下り、途中で盛岡から来たという二人の方と「頑張れ」と励まし合いさらに進む。


しろがね草原方面を振り返る

秣岳の吉家氏

須川湖遠望
 白銀草原手前のピークで小休止。白銀草原では最近残雪が消えたあたりでは、タテヤマリンドウ・沢ラン・モウセンゴケ・ミヤマギボウシ・イワイチョウ・キンコウカなどが咲いているが、湿糖でミツガシワを探すが見つからず諦めて秣岳山頂を目指す。

 山頂で栗駒山頂のガスがとれるのを待つが、終始ガスの中で諦め下山開始。一気に下り岩が多く露出している場所にきたら、なにやら見たことのある姿の人が休憩している、近づくと山ちゃん(いつも野営キャンプ場にテントを張っている)ダ!。野営管理所の管理人の阿部さんが最近見えない「体調不良で検査入院したらしい」などしばし話し合い、一気に下山する。

 秣岳登山口に12時15分到着、風もあまり吹かない国道のロードを汗を流しながら須川温泉に向かう。

コースタイム:須川温泉出発(6:30)→昭和湖通過(7:02)→天狗平通過(7:43)→栗駒山頂(8:00〜8:06)→天馬尾根→展望岩頭(8:35)→三角点「岩手・秋田・宮城三県県境」(8:40〜9:00)→白銀草原(10:05)→秣岳山頂(10:40〜11:20)→旧道分岐(11:50)秣岳登山口(12:15)須川温泉(12:45)


H28.7.20

 姫神山(1,123.8m)  城内口コース   参加者:佐々木、原田、浅沼、阿部 (年金者山の会)


たたら岩付近

タマワガホトトギス
 7月20日、年金者山の会の皆さんと、久々の姫神山へ出掛ける。ナビを一本杉登山口にセットして、6時35分に釣り山駐車場を出発する。車中、CLを勤める佐々木氏より城内登山口から登ろうと提案があり、急遽コースの変更をする。

 曇り空であるが、快適に高速道を北上。矢巾を過ぎた頃、少々明るくなって北側の視界が開け、頭を少し雲で隠した姫神山が見えて感激。霧雨を覚悟していたが、予想に反して快適な登山日和に成りそうだ。

 滝沢ICを降りて4号渋民バイパスに入ると、ナビが「次を左折・・」とうるさい。・・いや、もう少し行くと登山口の有る道は右折となる・・。しかし、その道はない。・・あれっ!下に道が見えた・・。ありゃぁぁぁ、バイパスはその道の上を通っていたのだった。と言うことで、下の4号線芋田交差点まで引き返し約2.5kmのオーバーランでした。

 8時25分、城内登山口に到着。身支度を整えていると、二名の登山者がやって来た。道の情報をいただき、8時35分登山開始となった。丈のある草原の中は、何か出そうな雰囲気。佐々木氏が「・・ででくんなよぉぉ・・」等と声を張り上げて進む。鈴にラジオも鳴らしてワイワイ・ガヤガヤと進む。

 なだらかで凹凸の少ない道が、雑木林の中に続く。高曇りのせいか鳥の声もなく、我らの出す音を除けば比較的静かだ。やがて点々と大きめの岩が現れ、たたら岩と書かれた道標が現れる。そのあたりから、やや傾斜が強くなり、程なく清水社に着く。湧き水が流れ、各員備え付けの柄杓で喉を潤す。

 清水社から傾斜はややきつくなるが、草木を観察しながら黙々と登る。程なく、きつそうな小木の階段が現れる。一本杉コースのざんげ坂を連想させる急登だ。息が上がり出すが、辛抱の5分間。登りきってやや右にコースが折れる所で小休止。

 依然として傾斜はあるが、少々緩くなった傾斜がゆっくり曲がりくねって続く。林に檜が現れると小姫神山の標識が出てくる。ちょっとしたピークの様だ。さらに登ると、ホトトギスの群落に会い撮影に忙しい。


笠石

山頂の広場
 道は、まだまだ雑木林の中に続き、傾斜もおさまらない。黒土の安定した道が続いていたが、岩がまじるようになると、水石と言う、石の上部に水溜りのある大きな岩が現れる。ここで立ち止まり水分補給だ。さらに10分ほど登ると、岩の上に丸く平べったい石が乗った笠石が現れる。なかなかの奇岩である。

 笠石を過ぎれば山頂は近い。足元は大きめの岩場となり、慎重に足を運ぶ。周りは背の低い潅木帯となり、滑りやすそうな岩をよじ登るように高度を稼ぐ。振り向くと、下界の展望が開ける所もあり歓喜をあげながら慎重に登る。


山頂にて
 やがて、潅木の間から山頂部が見えてきた。程なく、ウスユキソウやキンバイが目立ち始めて山頂に着く。山頂には3名程の先客が居て軽く挨拶。岩場のトップに上がり、大展望を撮影する。雲は低く垂れ込め、岩手山は裾野も確認は出来ないが盛岡の町並みや東根山方面は良く見えている。梅雨時の景色としては、まあまあ60点位の展望だ。

 時計を見ると、10時少し過ぎ。昼飯には、まだまだ早い。軽く糖分と水分を取りながら、30分ほど休んで下山することにした。全員展望を満喫して、10時35分に下山開始。花々の写真を撮りながら慎重に下る。やがて凹凸の少なくなった道は、結構滑りやすそうで膝にも負担がかかる。時々立ち止まりながら黙々と下る。笠石、水石、清水社と次々と高度を下げると2〜3名の登山者と擦れ違う。

 登山口が近くなると、トレイルランの男性が颯爽と駆け上がっていく。我には、もう真似はできないなぁぁ・・と、膝の痛みを堪えながらトボトボと進む。11時48分、城内登山口に到着する。この場では、昼飯は食いたくない・・と、とりあえず好摩へ進むことにする。


ミネウスユキソウ

ミヤマキンバイ
 日が差し出して、岩手山下の鞍掛山が見え出した。昼飯は、渋民公園あたりか・・などと話していると、温泉にも入りたいのでコンビニあたりで聞くことにする。芋田交差点でコンビニが見え、早速佐々木氏が調査。以前に入った温泉名が浮かばなかったが、ユートランド姫神と知らされて感激。

 コンビニのお嬢様に書いてもらった地図を頼りに、数箇所間違いながら20分ほど進んで温泉に到着する。比較的大きな施設で、研修や宿泊も出来る様だ。昼飯はおいて、早速、温泉入浴で汗を流す(利用料1名600円)。1時を過ぎていたが、湯上りラウンジで遅めの昼食をとる。食事後、ソフトクリームをなめながらお土産を調達して、滝沢IC経由で帰途に着く。

一本杉コースと殆んど標高差は同じだが、比較して工程が長く平坦部も無く少々きついかも知れない。紅葉の時期には城内コースが良さそうだ。全員、大満足の一日でした。  阿部 記

コース時刻:一関6:35-(高速道経由)-8:25城内登山口、登山口8:35-清水社9:00-急登上9:10-水石9:47−10:07山頂10:35-水石10:55-清水社11:28-11:48登山口


H28.7.10−11

 森吉山と秋田駒ヶ岳   写真・山行レポート:吉家

 森吉山 7月10日 (日) 一の腰コース


こめつが山荘

幸福の鐘

森吉神社

森吉山頂にて

ゴゼンタチバナ

ハクサンシャクナゲ
 430分起床、朝食を摂り迷っていたら福島県いわき市の団体10名ほど到着。急遽ナップザックに雨具などの最小限をパッキングして5時50分出発。

 ゲレンデ中腹で勘助道六合目手前で先発したグループを追い抜き七合目(勘助道分岐)から樹林帯に入る。急登し一の腰(7:10)通過。高山植物もゴゼンタチバナ・オダギリ草・白山シャクナゲ・イワイチョウ等が咲いているが霧雨状態でうまく撮れない。

 雲嶺峠〜森吉神社〜阿仁登山口分岐・石森と休憩なしで通過すると、熊除けの鐘かと思われるものが見えてきた。近づき名前を確認すると「響け・幸福の鐘と」書いている。薄倖の老人に幸あれと打ち鳴らし「霧の晴れるのを祈る」。

 さらに進むと阿仁避難小屋が現れる。中に入ってみると、古い感じだが「綺麗に掃除されていて感じの良い山小屋」だ。タバコを吸い山頂に向かい、少し登と「稚児平」に付く。ベンチも有り晴れていれば素晴らしいところだナァーと思いながらさらに登ると霧雨に霞む山頂の標識が目の前に現れる。


ニッコウキスゲ
 証拠写真にと標識をバックに写真を撮るがボヤケテ上手くいかない。5分ほど粘っているが誰も登ってこないので下山開始する。

 阿仁避難小屋で飴玉2個を食べさらに進むと、地元の登山者と思われる方に会い「ブナ帯コースも良い」と薦められ「同じコースを下山するのも芸が無いかなぁ―」と石森からリフト乗り場に向かい、行ってみると「下山してから車の置いたところまで20キロのロードラン」となると言われあきらめて引き返し「30分のロスをする」。(ロクニ下調べをしなかったバツ)

 阿仁登山口分岐に出て森吉神社で一服、休憩後一気に下りこめつが山荘到着する。ナップザックの細い紐が肩に食い込んで苦労したために明日の太平山を諦めて秋駒に向かう。


コースタイム 5:50登山開始→七合目勘助道分岐(6:48)→一の腰(7:10)→雲嶺峠(7:19)→森吉神社(7:35)→阿仁登山口分岐(7:41)→阿仁避難小屋(7:54)→稚児平(8:15)→山頂(8:20)下山開始(8:32)→(ゴンドラ山頂駅経由)→森吉神社(9:30)→こめつが山荘到着(11:15)



 秋田駒ヶ岳 7月11日(月) 八合目より


ハクサンシャクナゲ

ミヤマダイコンソウ

男岳山頂

エゾツツジ

コマクサ

イワブクロウ
 昨日18時に到着した時は、駐車している車はなっかたが2台駐車している。早々に朝食を摂り霧雨の中雨具を着用し5時20分出発する。

 戸倉岳展望台屋や霧が薄くなってきた分、風が強くなり幾分肌寒く感じるが、ミヤマダイコン草・シャヤクナゲ・オノエラン・エゾカンゾウなどの高山植物も出てきて幾分気分も良くなる。


 阿弥陀池分岐を通過する頃より又霧雨混じりの風が強くなってきたが、太陽の輪郭が一瞬見えてき期待するが天候の回復までいかない「晴れろと空を拝む」。

 男岳周辺は蝦夷ツツジ・ダケフキ・カンゾウ・フウロ・ミヤマシャンジャンが咲いているが、風が強くうまく撮れない。男岳山頂で5分ほど待ってみるが天気は悪くなっても良くはならないので早々に下山開始する。

 馬の背通過時は下からの風にあおられながら横岳通過し焼森の駒草に期待し休憩なしで行く。


 焼森の駒草は、今が最盛期のような感じがする。風が強いが何とか写真に収め、少し行くとイワブクロウが一株咲いている「ラッキー」と写真に収める。

 石段の下りを通過し八合目の駐車場に7時35分到着する。この山で一人の登山者と会わないという経験は、今までなっかたナァー
  満員の定期バスが到着してゾロゾロと登っていく「私だけが静かな山行」になったのかナァー。

コースタイム出発(5:20)→片倉岳(5:40)→阿弥陀池(6:07)→男岳山頂(6:23)→馬の背経由→横岳(7:10)→焼森(7:10)→八合目の駐車場(7:35)


H28.6.6

 焼石岳   中沼コース   参加者:吉家、阿部

 5日に、山開きがあった焼石岳。雪が少なかった今年は、花々も早めに咲き出しそう・・と思い、天気あんばいを見ながら6日、吉家さんと焼石岳に向かう。


中沼休憩所
 朝6時、吉家宅を出発。天候は回復方向の曇り空の下、一路中沼登山口を目差す。農免道に入ると、焼石岳や横岳が雲に上に見えてきた。間違いなく秋田側は晴れていると確信して先を急ぐ。

 1時間と10分程で登山口に到着する。駐車場には、平日ではあるが20台程の車が止めてある。先に登山開始した人を見送りながら、登山者シートに記入して7時17分、我らも出発する。


リュウキンカ

シラネアオイ
 ブナや雑木の新緑が心地よく感じるなか、早速の急登に息が上がり出す。膝の調子も今一なので、ペースを落として高度を稼ぐ。約30分の我慢の登り、何とか中沼にたどり着く。10分弱休憩を取り沼の畔を進むと、食べ頃のイワナが餌を求めて沢山泳いでいるのが見える。なかには、30cm級のもいる。昔より増えているように思えた。

 中沼からはお花の連続で、ブナ等の灌木帯にはショウジヨウバカマ、ミツバオーレン、マイズルソウ等が点々と咲いている。中沼上の湿原では、ミズバショウの花は終わったがリュウキンカの群落が花盛りだ。そこから少し登ると木道が始まるが、たいぶ腐っているので注意して進む。


上沼

白いシラネアオイ
 木道は一旦途切れ、沢状の道をしばらく進むと、ミズバショウやシラネアオイが待っていた。ついでにサンカヨウもカメラにおさめて先を急ぐ。沢状の道以外は比較的乾いていて、心地よく進める。程なく、上沼が現れる。雲もいつの間にか取れて、横岳とのコントラストが何とも言えない良い光景で迎えて繰りれ。付近には、ハクサンチドリが咲きミツガシワの群落も花盛りを迎えている。

 上沼からしばし進むと、湿原が数カ所現れる。残雪は少し前に溶けた様子で、リュウキンガも咲きミズバショウが良い香りを放っている。程なく残雪が現れ、ツブ沼コースの分岐に立つ。早速、お目当ての白いシラネアオイを探すと、ほぼ剥き出しとなっている斜面の上部に白いシラネアオイを見つける。そこから道案内看板まで進み、荷物を置き戻ってカメラに収める。久々の対面に、大満足して銀名水を目差す。

 登山口に車が多数有った割には、数人の登山者にしか合わない。カッコウや小鳥の声は聞こえるが、何か物足りない思ったら、春ゼミの鳴き声がない。そんななか、黙々と銀名水へと進む。数カ所の少ない残雪を過ぎると、数人が集う銀名水に付く。

 休憩を取りながらナベクラザゼンソウを探すが、今年はまだ早いのか、咲かない年なのか?何処にも見あたらなくガッカリする。とりあえず、ベニバナイチゴを撮影して我慢する。

 避難小屋前の少なくなった残雪を登りきると、ミズバシヨウの群落が程良く咲いていた。雪解けでぬかるんだ道を進み、再びやや広い残雪帯が現れる。雪の溶けた斜面の一部に、ヒナザクラが咲いていた。割に雪が少ないので姥石平は、花盛りかも・・と思いながら黙々と高度を稼ぐ。


銀名水にて

ミズバショウの群落
 ブッシュ帯に続く岩の凸凹道をしばらく慎重に進むと、やや視界が開け目の前に横岳や経塚山に東焼石などが目に飛び込んでくる。すると、足下に想いも寄らず、チングルマが小鉢に植えたようなかたまりになって咲いているのを見つける。・・・速っ!!と、姥石平の期待が高まる。

 大きめの岩群をのっ越えると、木道に変わり姥石平の入口だ。完全に焼石本峰が見渡せる付近からは、イワカガミやミヤマシオガマにハクサンイチゲ等々が咲き出していて撮影が忙しくなる。スミレの仲間も他種類咲いていて、名前がなかなか出てこない。姥石平のハクサンイチゲの群落は見頃まで少し早いかも知れないが、あと一週間位は見頃が続きそうだ。


焼石岳本峰

ハクサンイチゲ
 泉水沼で5分程休憩を取り、山頂に向かう。沼上部の雪渓は小さくなっているが、チングルマの小木の新芽は出だしたばかり。花を付けるまでは、しばらくかかりそうだ。横岳分岐からは最後のきつい登りが始まるが、ミヤマキンバイやミヤマダイコンソウ等を見ながら黙々と登る。山頂までの中頃にはイワウメに小さなコメバツガザクラの花を見つける。イワベンケイは少し早いが、咲いているものも数本見つける。撮影は下るときに・・と、まずは登りに息を切らす。


ミヤマダイコンソウとコメバツガザクラ

イワウメ

山頂にて(吉家氏)
 10時48分、膝も何とかもって山頂に到着する。秋田側は、快晴の模様。少し霞んで須川岳、鳥海山、和賀山塊に、かなり霞んで秋田駒ヶ岳や岩手山も見える大展望を堪能する。山頂では5〜6名が昼食を取っている様子。我らも南本内岳方面を眺めながら、昼食を取る。

 11時45分、下山開始する。帰りは写真を撮りながらゆっくり下ろう・・と言うことで、次々と花々を撮影する。山頂中間頃から少し下まで、ウツギに似た小さな黄色い花も咲き出しているのが見られた。帰って調べると、クロミノウグイスカグラと判明する。今まで見落としていたのか、初めての花・花名に改めて感銘する。

 銀名水付近まで下ると、暖かくなったせいかエゾハルゼミの合唱も始まり賑やかになっていた。今の焼石岳のミネザクラやムラサキヤシオは終わりつつあるが、これから夏の花々が多数・他種類咲き出すだろう。次に登る日に期待をこめ、後ろ髪を引かれるように、のんびり写真を撮りながら下山する。・・膝はガクガク・・農作業に影響しそうだ。 阿部 記


コース時刻:中沼登山口7:17−7:46中沼7:55−8:15上沼−8:41分岐8:56−9:14銀名水9:25−10:24泉水沼10:31−10:48山頂11:45−13:26銀名水13:37−14:45中沼14:59−15:24登山口 


H28.5.22−23

 早池峰山と六角牛山  山行レポート:吉家

 早池峰山5月22日(日)晴れ


山頂の吉家氏

ナンブイヌナズナ

ミヤマキンバイ

ヒメイチゲ

御田植え場
 自宅を4時10分に出発し途中ガソリンを給油、コンビニで食糧を調達し6時30分小田越登山口到着、車を小田越山荘近くに駐車し40分登山開始する。

 少し薄曇りがかっかていたがまもなく晴れてくる。木道にエンレイ草が2輪咲いている、今日は、遠野に12時30分までに到着しなくてはいけないので、写真撮影は下山時にと決めて先を急ぐ。樹林地帯はいつもよりかなり残雪が少ない。

 1合目付近からミヤマキンバイ・ミネザクラなどが咲き始めている。一合目で6時に出発した方を追い抜き御金蔵まで来て10分間の小休止。イワウメを期待していたがまだ早い。


ヒナザクラ
 やはり朝食前の休憩なしは身体に効く。鎖場もダラダラ登り剣が峰を7時40分通過、山頂8時20分到着河原の防コースから登った4〜5名の登山者がいる。

 100円で5個入りのアンパン2個とコーヒー一杯で軽い朝食を摂り周辺を散策するがまだ高山植物の開花は少ない。 8時35分下山開始、途中写真を撮りながら小田越に11時到着。

 お握り一個と残りのパンで腹拵えをして今日の宿泊地の「あえりあ遠野ホテル」(職場の東北退職者交流会会場)に向かう。会議中空腹と眠気に襲われ話に身が入らず懇親会待ちの状態だ。

コースタイム 自宅4:10出発→小田越着6:30→登山開始6:40→御金蔵7:20→剣が峰7:50山頂着8:20 下山開始8:35→小田越着11:00 (腹減ったァー)


 六角牛山5月23日(日)晴れ

 4時に目が覚めるが朝食は7時からのため時間をもてあまして過ごし7時5分前にバイキングが始まる。昨日の早池峰は「空腹登山」で苦労したので少し多めに食べて、昼食用に隠し持っていったタッパーに行動食を詰め登山口入り口近くの「遠野郷土人形民芸村」をナビに登録し、7時30分ホテル出発。


二合目
 「糠の前バス停」六角牛神社横の登山届ボックスで記帳し、峠登山口前駐車場に8時30分到着。平日のためか外に駐車車両無し。ここにも登山届ボックスが有りわざわざ入り口で記帳する事が無いのでは。


ムラサキヤシオ
 昨日、早池峰山の監視員に「熊が多い山なので襲われた時のためにヘルメットを着用した方が良い」と忠告を受けたのでヘルメット着用し恐る恐る出発する。

 楢やクヌギの樹林地帯を少し行くと猿ヶ石川水系のロボット雨量計がある。鹿の食害のためかほとんど下草がなく「熊が多い」と脅かされた事も気にならずに進む。

 四合目付近よりやや斜度がきつくなり始め五合目より岩混じりの急登となり六合目でミヤマエンレイ草が綺麗なので小休止する。

 1本立ててもうひと頑張りすると九合目に着き、緩やかな稜線伝いに10時8分山頂に着く。山頂で紅茶とパンを食べながら20分ほど展望を楽しむ。


六角牛山頂にて
 10時30分下山開始。四合目までは岩の上に泥に近い土が付き滑りやすいので慎重に下山する。11時15分峠登山口に無事到着する。

 早池峰の監視員に「熊に注意」と脅されてのチョット緊張したが、熊に会えず残念!。感想としては、山頂手前まで展望が無く夏は倦厭したいコースだ!その分か?早池峰よりキツク感じた。

コースタイム ホテル7:30出発→峠登山口着8:30→六合目9:20→山頂10:08下山開始10:30→登山口到着11:15


H28.5.14−15

 5/14須川岳下見  下見:温泉コース−笊森山荘−自然観察路−温泉  参加者:吉家、渡邊、阿部


イワナシ
 5月14日、早朝のスーパにて食料を調達して吉家さんと出発。9時少し前、須川温泉で陸前高田の渡邊さんと合流する。石川県から赴任された方で、コースの下見と須川の案内を兼ねての山行となる。夜の部の飲料等のお土産をいただき、渡邊さんとは昔からの仲間のように直ぐに意気投合。


吉家氏と渡邊氏
 9時、風もなく青空の下、爽快な気分で出発。雪が溶けた夏道伝いに進むが、日蔭には少々残雪が現れて踏み抜きとしなった小枝を掻き分けながら進む。木々の芽吹きも早いもので、新緑も始まっている。日当たりの良いところには、イワナシやショウジョウバカマのピンクが目立つ。お花畑(名残ヶ原)では、タテヤマリンドウも咲き出している。

 お花畑を過ぎて緩い登りに入ると、雪解け水が小川状に流れてビシャビシャだ。長靴の我らは気にならないが、登山靴の渡邊さんに合わせるように慎重に進む。苔花台からは、いつもより少ない残雪上を進む。我は少々息が荒くなるが、吉家さんの案内の声は快適に響く。渡邊さんもそれに応えながら、スイスイと進む。ん歳も若い・・ヤッパ元気がいいなあぁぁぁと感心する。

 ゼッタ沢の雪渓は、例年より少なく危なく見える。横断するには、間隔を開けて渡らなければ・・・等と言いながら慎重に渡る。間もなく、昭和湖に到着。4月25日にはタップリと残雪があったが、殆ど溶けていた。小休止後、遠くに転がっていたベンチ代わりの長い角材を元の位置に戻してから山頂に向けて出発する。

 ここが温泉コースで一番きつい登り・・と言いながら黙々と高度を稼ぐ。10分ほど稼ぐと、しばらく続く残雪帯に入る。風がやや強くなるが、汗ばんだ体には心地よい。ふと振り返れば、残雪の焼石連山が迫る。しかし、少し霞がかかり西和賀方面の山並みがやっと確認できる程度。前方を行く2人は、時折話をしながら黙々と進む。


三途の川 徒渉
 残雪帯が切れると天狗平が近いが、所々に残雪か詰まって、かなり歩き辛い。やがて雪もなくなり乾いた夏道になり、天狗平付近にはヒメイチゲが咲き出していた。天狗平で小休止するが、時間を稼ぐため早々に腰を上げる。尾根からは日が射す割には、霞であまり展望は良くない。

 20分ほど尾根を進むと山頂に着く。翌日、山開きのイベントがある為か、いつもより登山者は少ないようだ。山頂で写真を撮り、少し展望を楽しんで笊森山荘へと下山開始する。東側には直ぐに残雪が現れ、腐った雪が不安定で慎重に足を運ぶ。雪の斜面は、東栗駒山分岐少し前まで続いている。程なく分岐。遭難碑では吉家さん得意のお経が飛び出し、渡邊さんも思わず手を合わせる。

 分岐から磐井川源流部へ向けて進むと、直ぐに雪原に変わる。しばし、焼石連峰を見ながら心地よく雪原を進む。源流部は、残雪が減ったとは言えまだまだの迫力だ。小屋に行く道は藪こぎにならないかと、心配しながら次の雪壁へ進む。少し進んで良く見ると、残雪が夏道に繋がっている所を見つけて一安心。踏み抜かないよう慎重に夏道に出る。


イワカガミ
 昨年の秋に、小屋に続く道の刈り払いが行われた。その直後には道が広がりあまり気にならなかったが、竹や小枝が道に敷かれ、足を取られて大変歩きづらく危険だ。おまけに、途中から切り残された竹や小木がニョキ・ニョキッと10〜30cmと多量に飛び出し足に絡む。中途半端な仕上がり?だが、発注者は状況を確認したものだろうか。敷かれた竹や枝は、今後2〜3年は腐らず残るだろう。12時少し前、笊森山荘に無事到着する。昼食タイムとして約1時間の休憩を取る。

 小屋から来た道を戻り、再び源流部の残雪を踏む。付近の水場は、まだ出ていない。直ぐに残雪は終わり、夏道を産沼に向かって進む。付近も不規則に刈り払いが行われ、貯まっている泥田状の泥濘と共に足下を狂わす。やがて残雪が現れ程なく産沼に着くが、沼は残雪の下だ。そろそろ残雪が薄くなり沼が顔を出すだろう。それまで十分気を付けて、沼の上らしき所は歩かないようにしよう。

 沼から少し進むと夏道に変わる。しかし、不規則な石段がつづき、所々で残雪が邪魔をする。又、灌木に囲まれているので、頭を突き出た枝にぶっつけないよう注意して高度を下げる。下りでも、結構汗ばんでくる。

 昭和湖方面の見通しの良いところで小休止を取り、再び灌木帯に入る。更に下ると、目印の少し大きいダケカンバの太い枝が折れて道を邪魔している。今期冬は雪が少なかった割には、悪さをしていったようだ。数回の残雪を渡ると、三途の川に出る。付近にミズバショウが咲きだし、良い香りが漂っている。水量は若干多いようで、登山靴が勿体ないよう感じる。

 無事徒渉し、残雪の斜面を巻くように少し高度を稼ぎ、道脇の古い空気弁を過ぎると大きく下る。落差の大きい石段をしばらく下ると苔花台分岐が近い。苔花台手前の湿原にもミズバショウの小群落があり写真に収める。ゼッタ沢の残雪も落ちそうになっている。慎重に渡り分岐に着く。


満開のミネザクラ
 苔花台からは来た道を戻り、名残ヶ原・北側分岐からおいらん風呂へとコースを取り、お花の確認。のんびりと時間を掛けて、イワカガミやミネザクラにコメバツガザクラなどを鑑賞して温泉に戻る。

 以前に須川に来ていた渡邊さんは、雨に遭い山頂を諦めていたと言う。今回は残雪季となったが、面白いコースを体験できて満足の様子。この後温泉に浸り、汗を流して解散となった。渡邊さんは、翌日の氷上山の山開きに参加すると言って高田に戻った。我らは、上の小屋に入り、間もなく森さんと合流する。

コース時刻:温泉9:00−9:48昭和湖9:56−10:35天狗平10:43−11:01山頂11:13−11:57笊森山荘12:50−15:19温泉

 5/15須川岳山開き  温泉コース・ピストン   参加者:吉家、森、阿部 他


山開きテープカット
 昨晩は渡邊さんからの差し入れで、お天気祭り。管理人の阿部氏も加わり高齢者揃いで、あまり酒は進まなかったが飲み残しは殆どなかった。翌日、祭りが効をさしたか?朝日が眩しく小屋に入ってきた。風が多少強く感じるが快晴の青空。各員もそくそと朝食の準備。かなり手抜きの朝食となる。

 8時半からの山開き神事まで時間を持て余し、少し早めにビジターセンターに降りる。前の広場で神事の準備中だが、風が邪魔をするので神事はセンター内に変更して祭壇が作られた。主催は須川高原温泉と言うことだが、各市町村関係者にツアー参加者や一般登山客など約80名が集合して神事が始まった。・・以下省略。

 9時、関係者によるテープカット後、登山開始となった。ツアー客のサポートは、当会から2名が担当するが森氏も補助を務め、3名体制で進む。

 源泉沸きだし口付近から振り返ると、残雪をまとった鳥海山がクッキリと見えている。風は少々強いが、素晴らしい展望が望めそうで期待が高まる。道の状況や咲いている花の説明をしながら、ゆっくり・のんびりと進む。

 時折、列の足取りが止まる。雪解けは更に激しく、道が腐ったり水たまりで足取りが遅くなっている。その事が休憩の一つとなり、皆さん比較的元気に登れている様子だ。ゼッタ沢も無事に通過し、昭和湖に温泉から50分ほどで全員到着。


源泉付近を登る
 5分ほど休憩して、最難所の登りに取り付く。またまた渋滞気味。あまり息を上げることなく難所をクリヤーして、雪原にはいる。振り返ると昨日より見通しが効き、素晴らしい光景が迫っている。先を急ぎたいところだが、腐った雪に足を取られて少々列が伸びている様子だ。


混み合う山頂
 やや長い残雪を過ぎると、天狗平が近い。下山者とのすれ違いにも足取りが鈍くなるが、全員比較的元気に天狗平に到着する。先に着いたツアー者は出発の準備中で、後の人は休憩とのことだったが殆ど休まずに列に付いていった。

 尾根筋はさすがに風が強い。その分、見通しも良く、月山もクッキリと見えている。下山者は更に多くなり、列の進行も遅れ気味。展望を楽しみながらゆっくりと列を進む。

 11時少し過ぎ、全員混み合う山頂に到着する。山頂からは、早池峰山や岩手山の頭も見えて全員大感動の様子だ。展望を堪能した後、各自、風陰を見つけて早めの昼食にはいる。


尾根にて・右奥は鳥海山
 山頂での各市町村の共同行事はなく、昼食後ツアー客と関係者により万歳三唱して11時50分に下山開始となる。坦々と来た道を戻り、昭和湖で5分ほど休んでお花畑へと進む。

 お花畑を過ぎ、次の分岐からおいらん風呂側へとコースを取り、咲き出している花々を鑑賞しながら須川温泉に戻る。最高の天候に見舞われて、ツアー者は大感激の様子だった。解散後ツアー者全員、待っていた温泉入浴に移った。我らも30分ほど時間を置いてから汗を流す。  阿部 記

コース時刻:温泉9:11−10:02昭和湖10:07−10:52天狗平11:00−11:17山頂11:50−12:37昭和湖12:42−13:30温泉


H28.4.25

  須川岳PT  温泉コース−山荘経由下山  参加者:森、吉家、菅原、阿部

 真湯から須川温泉までの国道342号線は、26日正午より開通した。それに伴い残雪期の登山者も増える見込みのため、25日にパトロールと合わせて目印付けに出掛ける。


お花畑より山頂遠望
 快晴の青空の下、午前7時に4名と合流して須川温泉を目差す。山肌を遠望すれば、噂通り残雪は少ないようだ。1時間少々で、慌ただしく開業準備中の温泉に到着する。周りの残雪はやはり相当少なく、昨年と比べて一週間ほど早く溶けた様子。

 8:28早速、昭和湖へ向けて出発する。残雪を最短ルートで歩きたいところだが、ブッシュが目立ち少々何時もと違うコースを取る。お花畑や木道は手前側の約10%が顔を出している。踏み抜きに注意しながら、再び残雪帯に入る。そこからは、従来通り昭和湖手前の地獄谷脇まで残雪上を進み高度を稼ぐ。


昭和湖
 昭和湖に着くと、簡易図看板の頭部が雪面に出おり積雪が少なかった様子だ。湖面の中央はヒビが入り湖面まで窪んだ所に黄色く硫黄が沈着していた。湖面、手前東側からのガス発生の影響だろう。少し観察して、休まず上部の夏道・灌木帯出口付近まで一気に登る。そこで、小休止を取る。

 須川岳山頂からの斜面の残雪は、かなり少ない。好天の中15分程、展望を楽しみ腰を上げる。少し進んで夏道出口付近に、赤い布きれを結んだ一本目の目印の竹を立てる。更に約100m〜150mごとに目印を立てる。竹の節約のため、灌木の枝にも数カ所赤い布を結ぶ。


昭和湖上部より焼石岳遠望
 10:20頃、天狗平で小休止。好天ではあるが、月山や鳥海山はガスで霞みやっとこ見えていた。10分程景色を堪能して山頂に向かう。尾根道は雪解けで腐り、砂利状の小石も踏むと靴跡が残る位フワフワしている。土肌がむき出しの所は泥濘、まるで田植え前の田圃を歩いているようだ。高価な登山靴は勿体ないので、しばらくの間は長靴登山が良さそうだ。


山頂にて
 山頂まで泥だらけ。10:45、山頂でいわかがみ平からのスキーヤーさんと談笑しながら小休止を取る。写真撮影を終えて、11:00笊森山荘に向けて下山開始。残雪の傾斜をグリセード気味に滑るように快適に降りる。しばらく進むと、東栗駒分岐の道標が出ていた。いつもより約1m程残雪が少ない様子だ。そこより少し進んで数本の赤布を立てる。

 磐井川源流部の残雪も少なく、夏道の一部が露出している。しかし、いつものように雪壁の景観は迫力満点だ。上部には一部にクラックが入っているので気を付けて歩こう。

 少しブッシュ帯を進み、裏掛けコースに入り、迂回して笊森山荘に続く雪渓に入る。11:40山荘に到着。先日、吉家氏が外した窓の雪囲板を片付けてから小屋に入って昼食を取る。トイレは、水の関係でまだ使用は控えて欲しい。


赤布目印付け
 12:33小屋を出発。夏道に沿うように、再び磐井川源流に進む。源流下部の雪壁も見事だ。少し急な雪面を蹴って慎重に登る。そこから産沼まで、数カ所に赤布を立てながら快適に進む。産沼はまだ残雪に隠れているので、雪解けとともに危ないので踏み抜かないよう注意して歩こう。


源流部の雪壁
 産沼から三途の川上部雪渓までの、平坦部夏道は雪が溶けだしているので小枝と踏み抜きに注意したい。三途の川への下りは雪渓が残っているが、残雪上の徒渉は慎重に歩こう。一部川が出ているのでそこを徒渉した方が無難かも知れない。

 川から残雪上を大きなブナ林に沿って高度を稼ぐ。2本程目印を立てて、残雪上をゼッタ沢へ進む。ゼッタ沢も残雪上を進み、朝歩いた所に合流してお花畑へと進む。全員、好天の陽射しにうたれて顔や腕か赤く火照っているようだ。間違いなく、今年初めての本格的な日焼けだ。

 14:15須川温泉に到着。駐車場では、白線塗りをしていたが、我らの車が邪魔していた。待っていた業者さんに丁重にお詫びする。車を移動して、湯を張ったばかりの温泉に浸らしていただき汗を流す。心配していた膝も持ちこたえ、楽しいパトロールとなった。真湯のイワウチワの開花は、これからのようだ。 阿部 記


三途の川上部より剣岳方面
 尚、開通した国道342号はしばらくの間ゲート開閉に制限時間が有ります。ネット等で情報を確認して下さい。

コース時刻:温泉8:28−9:23昭和湖上部9:36−10:19天狗平10:27−10:45須川岳山頂11:00−11:40笊森山荘12:33−13:18三途の川上部13:30−14:15温泉  


H28.2.12

  氷上山  玉乃湯より   参加者:森、吉家、菅原、阿部


広葉樹林帯を進む
 スノーシュー・ハイクを考え、西山方面の天候・道路状況を見ていたが、行動タイミングを逃して2月に入ってしまった。やはり、比較的天候の安定した沿岸部が良い・・と言うことになり、12日少々の積雪を期待しながら氷上山に向かうことにした。

 好天に恵まれて、朝7時、吉家宅を出発。笹ノ田峠を下ると、雪景色が全くなくなる。厳冬の2月だが、まるで春を迎えているようだ。せめて、玉乃湯から上には雪が付いていて欲しいと期待しながら走る。

 8時半、登山口の玉乃湯に到着。温泉までの道や、温泉駐車場もきれいに除雪されていたが、肝心の温泉が休業とのことで全員ガッカリ。落胆しながらも、ワカンやスノーシューをザックに縛り付けて8時45分、登り始める。

 入口付近の積雪は20〜30cm位で、踏み跡が続いて硬く絞まり残雪を踏み抜くことはない。緩い傾斜を黙々と進み、登山本道に入る頃には汗ばんで上着を脱ぐ。

 杉林の積雪はここまで極端な変化はないが、広葉樹林に変わると40〜60cm位になる。踏み跡は日陰の所が固まらず、サラサラと滑る感じの所もある。樹林帯をしばらく大きいジグザク゛状に進むと、一本杉の水場に着き小休止を取る。

 まだ雑木林の中、大きくジグザク゛な登りが続く。積雪は更に深くなり、50〜80cmほどありそうだ。傾斜が緩んだらスノーシューで歩きたいが、踏み跡がしっかりしていたのでそのままつぼ足で進む。尾根筋に着くと、冷たい風が吹き上げてくるが、陽が射していて耳等を覆い隠すまででもない。


氷上山頂にて(874m)
 比較的近くで、鹿の鳴き声が響く。道は平坦になり、鹿が道を横切った跡がしばしば出てくる。冬枯れの林に光が筋になり久々に冬山の風景を満喫しながら進む。しかし、氷雪の影響か折れた木々も多く見られる。また低く小枝がしなり、顔や頭を叩く。腰を曲げたり頭をよじったりで、バランスを保つのにも気が抜けない。

 途中の小ピークで休憩。祈祷が原は通過して、大きな石の展望所で小休止を取る。3.11震災を思いながら、現状をしっかりと目に焼き付ける。約15分後、氷上山・山頂に着く。天気は良いが、風が冷たく長居は出来ない。展望は遠くが霞んであまり良くなく、早池峰山がやっと見える程度。栗駒や焼石は見えなかった。

 山頂で10分程楽しみ、登奈孝志荘へ進んで昼食を取る。小屋で小一時間過ごし、立ち上がると体が重い。運動不足と老化現象が重なっているようだ。雪面は更に眩しく、目を細めて下山開始だ。とは言え、直ぐに最後の登りが控えている。息を上げながら10分程頑張る。


山頂より展望 広田湾方面
 雪面は少々腐ってきた。大きく踏み抜かないよう、慎重に足を運ぶ。途中で軽装備の若者、2名に出会う。温泉がやってないので、時間つぶしに登ってきたのか?。坦々と下り、14時少し前スノーシューを試すことなく全員無事温泉に到着する。駐車場には、川崎ナンバーの車があった。応援・救援のボランテア?の若者達だったようだ。ご苦労様です。

 期待していた温泉入浴は出来なかったが、全員満足の雪山ハイキングだった。次回は西山方面でスノーシューを試したいものだ。 阿部 記

コース時刻:玉乃湯8:45−9:27一本杉9:34−10:22p110:30−10:56大岩展望10:59−11:15山頂11:26−11:43小屋12:40−13:22一本杉13:26−13:52玉乃湯