和賀岳

雄大なぶな林のつづく秘境


山頂
1994.7 参加者 佐藤、阿部

 国道107号の川尻より、沢内村を約23km北上すると高下集落に入ります。そこを左折し、高下川沿いに林道を30分も走ると登山口があります。私たちは、ここで一泊し次の朝5:00出発する。
 約30分の登りがつづき、大きなブナ林に入ると赤沢コースの分岐に着き、傾斜も緩くなる。高下岳のなだらかな尾根である。20分程進むと、高下岳へのコースの分岐があり、やがて和賀川源流部への下りに入る。せっかく高度を稼いだのだが、同じぐらい下り、がっかりする。
 和賀川は水量も多く、渡る場所をしっかり選ばないと、キャッパリをくらう。自信のない人は、靴を脱いで渡った方が早いかもしれない。ここで朝食を取る。
 7:00いよいよ、きつい登りにかかる。ブナ林から灌木に変わる頃、どこからかいい香りがする。登りにかかり2回目の休憩の時に、ザックの底を見ると濡れていたので中を見ると、なんと、やっとの思いでここまであげたビールが泡を吹いていた。ガックリ。仕方無しに、ここで残っていた泡をすすり、気付け代わりにする。
 苔平に着いたのは、約1時間半もしてからだった。チョイトビールがききすぎた。苔平はかなり広く、展望も良く雲海の彼方には、焼石連峰などが見える。ここから山頂まで、お花畑もつづき快適に歩くが、まだ本峰の登りが20分ほど残っている。
 最後の力を振り絞って登りきると、いい、なかなかいい。360度の大パノラマが開けた。岩手山、秋駒、田沢湖も霞んで見える。大曲方面や沢内村もすぐそこにみえた。ただ、吉家氏が登っている早地峰山だけは、スッポリ雲に覆われ見えなかった。なんでだ?と二人で苦笑いする。
 天気も最高で、登山者もたくさんいて、トンボの大群も舞っている。のどかに、1時間ほど景観を楽しむ。ビールは無くても最高の一日だった。

参考
 秋田側の薬師岳のコースの方が楽そうです。
 今年は、岩手山が入山禁止になり、和賀岳登山に人気が集中したそうだ。
 キャツパリ・・・・あやまって、足を靴ごと水に入れること。

和賀川

真昼岳

苔平から山頂を望む

秋田駒ヶ岳を望む

山頂のお花畑