竪破(たつわれさん)・土岳

H22(2010).1.17

          竪破山(たつわれさん・658.25m:茨城県日立市十王町大字黒坂) 山行者:沖

コースタイム:西那須野7:30==(約90Km)==9:30竪破山黒前登山口駐車場9:40---9:48不動石9:50---10:13太刀割石10:15---10:23黒前神社釈迦堂10:25---10:31竪破山山頂(658.25m)10:37---10:40胎内石10:41---11:13神楽石---11:20分岐---11:25奈々久良の滝11:35---11:40分岐---11:55竪破山黒前登山口駐車場12:00====土岳へ



凍結した袋田の滝

 袋田の滝が最近の冷え込みで結氷したことが報じられていたので、滝見物のついでに周辺の山を登るべく地図を見ながら適当な山を物色した。袋田の滝に一番近い久慈男体山には何度も登っているので対象外とし、地元の人が良く歩く山だと聞かされていた土岳が以外と近くにあるのが分かったので、今回はその土岳を登ることにした。


弁天池

 地図を見ると土岳は竪破山と近く、しかも林道を越えて直ぐの場所にあることを知り、どちらも簡単な山だから二山を一緒に登ろうと計画した。四半世紀前に登ったと言う記憶だけがある竪破山を最初に目指したが、以前は何処に駐車したのかさえも記憶が無く、同じルートでの入山であるが記憶は全く蘇ってこない。とにかく唯一の記憶は山頂付近にある山名の由来になっている太刀割石の印象だけだ。

 狭い未舗装の黒坂林道に入ってY字三叉路に至るとそこには「左・竪破山」の標識と、右手の道なり方向の左奥のほうに「一の鳥居」が見える。このまま道なりに林道を進むと土岳、米平のほうに向かうが、ここを標識に従い左折すると500mほどで竪破山登山口駐車場に到着。20台ほど駐車可能なスペースにトイレもあるが、この日は一台の車も無い。ちょっと拍子抜けしながら桜の木の下に車を停めて山の仕度をする。

 薄暗い檜林に入って直ぐに後生車が備えられていて、それを少し回してから階段状になった真っ直ぐ続く登山道をゆっくり登りだす。登り出していくらも経過しないうちに早速不動石が登山道脇に見えてくる。岩の上に引き水されて流れ出た水が凍り、見事なツララが岩の周辺に刃物のように付着している。余りに立派なツララだったので思わずカメラを出して記念写真とする。家内が杖で叩いて一本折ってみるとシャリーンと良い音を残してツララが細かく砕けた。やっぱりこの辺りは茨城県でも特別寒いところだと妙に感心してしまう。

 不動石の直ぐ先に烏帽子石、手形石、畳石と続き、炭焼き窯跡を過ぎると、弁天池、仁王門と次々に案内標識が現れる。その都度、足を止めて眺めるのでなかなか前に進めない。また汗もかかない。


太刀割石

 家内が仁王門の急階段を登りたくないと言うことで、太刀割石のほうに向かい緩やかな傾斜の登山道を登る。登山道の両脇には大きなブナの木が何本も上空に向かって枝を伸ばしている。案内板に偽りが無いようなブナの林と太いブナが何本も見受けられた。

 ほどなく太刀割石に到着。直径6〜7mもの巨岩が真っ二つに割れている様は、いかにも古の武将が太刀で断ったと言い伝えられるような光景だ。ただなんとなく以前より二つの岩が遠ざかっているようにも思えるが、昔と変わらずオーラが感じられ今もこの山のシンボルであることを認識させられる。


竪破山山頂

 岩を一周して右に折れて釈迦堂に向かう。途中米平からの道を左に見て真っ直ぐ進むと左に釈迦堂が見えてくる。釈迦堂でいつものお祈りを行い、境内にある舟石、甲石を眺める。そして釈迦堂左側から延びる急な石段を登りきって黒前神社拝殿に到着。ここでも山の安全、家内安全、商売繁盛、健康祈願など盛り沢山のお願いをする。そしてその先にある竪破山山頂へと向かう。


土岳遠望

 竪破山山頂には二等三角点(点名:立割山、標高:658.25m)が埋設され、鉄骨製のループ階段による展望台が建てられていた。いつもの儀式で三角点にタッチした後、さっそく展望台に登り山の展望を楽しむ。東に太平洋、南に高鈴山、神峰山、南西に筑波山、加波山を同定。今日は霞が強く視界は今一つだったが、視界がよければ富士山や日光、那須の山々も見えるとのことだ。北東には山頂部が原っぱになった土岳が間近に見える。四周の樹木がもう少し背が低ければもっとよく見渡せたろうにと思うが、自然の変化は建設当時と違うのは仕方がない。

 展望を満喫して胎内石にも寄り道をし、復路は往路を戻らず太刀割石から奈々久良の滝ルートを採る。途中、軍配石、神楽石を経て鞍部から駐車場とは逆方向に奈々久良の滝に向かう。冬場で水量は乏しかろうと何の期待もせずに降りていったが、予想以上に立派な三段の滝で部分的に氷結して見応えがあった。

 その後、駐車場に戻ると、広い駐車場に5台ほど駐車してあった。山の支度をそのままに次の山に向かうべく、早々に車を走らせる。


       土岳(599.74m:茨城県高萩市大字大能)

コースタイム:竪破山黒前登山口駐車場12:00==(約10Km)==12:25土岳小滝沢登山口駐車場12:30---12:57土岳神社奥ノ院分岐---13:03小ピーク(山頂まで後10分地点)---13:13土岳山頂(599.74m:軽食)14:03---14:33土岳小滝沢登山口駐車場14:45===袋田の滝へ


土岳登山口

 土岳は花貫渓谷の中枢部に位置し付近一帯がキャンプ場として整備され、登山ルートも最もポピュラーな小滝沢ルート、竪破山からの林道沿いにある中戸川ルート、多分一番楽に登れると思われる坂ノ上ルートと3つの登山口が整備されている。また土岳山頂部はファミリーハイキングとして山頂で憩えるように過剰なほど手入れがされていると、事前のネット情報で読んだ。

 竪破山から黒坂林道を経て小滝沢キャンプ場を目指したが、路面が悪くしかも部分的に轍部が凍結して滑りやすくとても勧められるルートではなかった。そんな林道に冷や汗をかきながら、なんとか国道461号に合流して左折し、2つ目のトンネルを抜けて直ぐに左に入る脇道に進むと、もう目の前に目指すキャンプ場の駐車場があった。予想以上の車が駐車してあり驚かされたが、それだけ人気のある山なのだろうと納得しながら駐車場の空きスペースを見つけて車を停める。

 登山口は駐車場の右手前にあり、遅い昼食を山頂で採るべくコッフェル、ガスコンロをザックに詰めて早々に登山開始。登り始めは杉、檜の針葉樹で薄暗い林の中に入っていくが、足元は良く踏まれてしっかりしている。しばらく谷筋を歩いてから尾根へ登り詰めるため少しジグザグに進路を変える。少しずつ傾斜が増してきて登山道も根っこを踏みながらロープで仕切られた範囲内の踏み跡を拾って登る。


土岳山頂にて

 針葉樹の植林帯を抜けると尾根筋に出て雑木林になり、一気に気持ちよく登れるようになる。しかし喜んでばかりはいられない。尾根筋の道は段々石ころが増えてきて、傾斜も急になってくる。登り始めて20分過ぎから15分間ほどのところが一番きついところで、「大黒石」の手前付近から「土岳神社奥ノ院分岐」過ぎまでが所謂胸突き八丁だ。

 「頂上まで後10分」の表示まで来ると、傾斜も緩くなり呼吸を整えながら山頂へ至る。そして視界が一気に広がると、そこはもう土岳の山頂部にあたる芝生の公園だ。正面に展望塔が目に入る。そして広々とした山頂広場にはいくつものベンチが適当に散らばって配置されている。スズタケの繁茂する芝生との境界上を少し西側に進んだところに山頂を示す標識と三等三角点(点名:土岳、標高:599.74m)が埋設されてあった。


山頂展望台より

 早速山頂到着の儀式として三角点に軽くタッチして、お湯を沸かすべく風下の場所を探す。馬酔木の枝が大きく張った場所でコンロを取り出して昼食の準備をする。お湯が湧くまでの間に展望台に登って山の展望を楽しむ。土岳の展望台は足元から視界が良くて空気が澄んでいれば最高の展望を得られるが、生憎この日は霞が強くて筑波山、加波山がやっと確認できる程度だ。南西に竪破山が見えるが展望塔は樹林に溶け込んでいて見えない。

 鈴山は電波塔が余りにも高いため丁度よいランドマークになっていて、山を同定するのに都合が良い。その左に三角形の山並みは神峰山だ。その他の山は同定できるだけの知識が無い。

 展望図の描かれた円卓の中に入って山並みを眺めてみても、霞が邪魔をして遠くのほうは白っぽく見えるだけだった。その傍に吊るしてあった寒暖計を見ると、2℃を指していた。やっぱり寒いはずだ。熱いカレーラーメンをすすりながら、お握りの昼食、山頂での開放的な食事はやっぱり美味しい。

 山頂でゆっくり寛いで復路は往路をそのまま戻る。石がゴロゴロする急傾斜の登山道を注意しながらゆっくり下る。キャンプ場に戻り、花貫渓谷をゆっくり散策したかったが、本来の目的である袋田の滝見物を残しているので、早々に車を走らせることにした。