平標山・仙ノ倉山(谷川連峰)

H16.10.10−11


 10日台風一過の晴天を期待し、谷川連峰の平標山(たいらっぴょうやま)・仙ノ倉山を目指し出発する。関越道を北上するが、高崎

平元新道登り口(水場が見える)

平標山の家と平標山

大源太山

仙ノ倉山(奥左から2つ目ノピーク)

平標山を振り返る

手前平標山、奥苗場山

木の階段が多数ある
を過ぎると雨が降り出し気落ちする。とりあえず北上を続け、長いトンネルを抜けると青空が歓迎してくれた。ルンルン気分で湯沢インターを降り、国道17号を戻るように苗場方面に進む。猿の群に感激しながら、南下すると再び雲ゆききが怪しくなり、平標登山口に着くと霧雨に変わってガッカリする。平標山の家より3時まで入るよう言われており、霧雨の中平元新道に向けて出発する。

 岩魚沢林道は一般車進入禁止となっているが、途中まで舗装された道が続き霧雨とは言え傘なしで快適に進む。紅葉は始まったばかりで、発色は良くないが秋らしい風景が至る所にある。途中で昼食休憩を取りながら、約1時間ほどで平元新道登り口に到着する。ここで水を補給して、小休止を取る。ズボンの裾を泥だらけにした登山者が降りてくるのを見て、スパッツを着けるか迷うがそのまま登山開始。

 樹林帯の登山道は、泥と小石と木の階段が交互にやってくる。少々ガニマタ歩きでドンドン高度を稼ぐ。30分ほど登ると木立の滴が体をたたくので、ザックカバーをかけ片手に傘を差して高度を稼ぐ。下る登山者も多く、頂上は強風が吹き荒れていると言うが、小屋付近は大丈夫とのことで安心して進む。約1時間10分ほどで平標山の家に到着する。宿泊の手続きをしてビールを買い込み小屋にはいる。小屋の主人によると明日は晴れるとの言葉を聞き、安心して床につく。


エビス大黒の頭

松手山付近の紅葉

松手山より平標山(右奥)
 11日高曇りだが、昨日の雨も上がり風も弱い。食事の後、小屋の主人に見えている山を説明してもらい、6時40分、早々に小屋を出る。下界には雲海がびっしり詰まっているが、結構見通しはよい。噴煙をたなびかせた浅間山も以外に近く見える。平標山の向こうも景色がよいとのこと。仙ノ倉山を右手に見ながら、息を切らし木道の階段を急ぐ。途中からの平標山をトラバースするコースは植生保護のため進入禁止となっており、真っ直ぐに平標山頂へ進む。約50分で山頂(1983.7m)に到着。360度の大展望を満喫する。ここから谷川連峰縦走路に続く最高峰、仙ノ倉山へ向けて進む。

 標高差約80mほどを木の階段や木道でつなぎ、快適な雲上散歩気分で進む。夏ならお花畑となり、たまらない美しさであるだろう。紅葉を過ぎたチングルマも多く、シャクナゲやその他の高山植物のドライフラワーが密集している。最初のピークに登るとエビス大黒ノ頭が鋭く宙を突き、割に近くに谷川岳本峰が見える。仙ノ倉山はすぐそこ、再び階段を下りコルから約200歩で仙ノ倉山(2026.2m)山頂に出る。

 割に広い山頂には方位板が設置されており、360度の大展望の山々を確認する。この日は、平ケ岳・燧岳・至仏山・日光白根山・赤城山・榛名山・浅間山・横手山・八海山・などの大展望が堪能できた。約30分ほど展望を楽しみ、来た道を平標山に戻るが雲が湧きだして展望を遮る。早起きは三文の得とはよく言ったもので、9時を過ぎるとかなり見通しが悪くなっていた。

 下りは松手山経由で進むが、平標山からしばらくは展望の良い尾根を下る。傾斜のない部分は道が腐り、かなり閉口するがガスの合間から紅葉が覗き絶景に感謝する。登る登山者も多く、木の階段を上るのを待ちながら快適に高度を下げる。尾根がやや水平になると松手山のピークに着く。ガスに煙る平標山を目に焼き付けながら、小休止を取っていると単独行の若い女性が現れ、みかんを頂き甘酸っぱい思い出が加わる。

 松手山からは森林帯に入り見通しは良くないが、時折苗場スキー場や大きなホテルが見える。ドンドン高度を下げるとでかい送電線の鉄塔が現れ、松手山から約半分降りたことになる。膝を労り鉄塔の根巻きコンクリートに腰をかけて小休止。膝が疼き脂汗をかきながら、約40分で登山口に出る。大展望に恵まれ良い山歩きだった。次は、花の季節に是非訪れたいものだ。

 帰りは国道17号を三国峠・猿ヶ京温泉経由で進み、見夜野インターより関越道に乗る。 

コースタイム:元橋(平標)登山口−1:05−林道終点登山口−1:05−平標山の家−0:50−平標山−0:50−仙ノ倉山−0:50−平標山−1:15−松手山−1:30−元橋(平標)登山口(各山頂での休憩含まず、コース間の休憩時間込み)



仙ノ倉山頂からの展望(上越方面と谷川連峰) 約160度