尾瀬沼 三平峠を越えると素晴らしい空間が・・・ 



H22.8.1

      尾瀬沼 (1663m:福島県南会津郡桧枝岐村字燧ケ岳) 登山者:沖夫妻

コースタイム:西那須野6:30==(約110Km)==7:45御池駐車場8:00==(500円)==8:15沼山峠休憩所 8:25---8:50沼山峠展望台(1781m)8:55---9:10大江湿原入口---10:00尾瀬沼(長蔵小屋前:昼食)11:00---12:05沼山峠休憩所12:30==(500円)==12:45御池駐車場(@1000円)13:00==(入浴:アルザ尾瀬の郷@500円、約110Km)==17:00西那須野


コバギボウシ

ヤナギラン
 避暑をかねて高原散策をしようと、楽に歩ける尾瀬沼に家内と出かけた。この時期は、ひょっとしたらまだ咲き残りのニッコウキズゲが見られるかもしれないと密かな期待を胸に西那須野の自宅を出発。車は快調に走行できて、途中のコンビニでの買出しも含めて2時間あまりで御池駐車場に到着。シャトルバスの時間を確かめて山の支度をして、軽い荷物を背負って沼山峠へと出発。


三本唐松が見える
 沼山峠休憩所で尾瀬入山前の儀式としてトイレに入り、沼の花情報を掲示板で確認して最後発でハイキング開始。木道の良く整備された登山道を、ゆっくりゆっくりと登っていく。薄暗い林の中の湿っぽい道はギンリョウソウやモミジカラマツが多い。

 沼山峠展望台は素通りするつもりだったが、家内が休憩しようと五月蠅いので斜めに傾いたベンチに腰を掛けて水分補給する。この先はもう登りはないので、滑って転ばないように注意して歩けば黙っていても大江湿原に辿り着く。

 湿原に入るとニッコウキスゲの時期だと一面が山吹色に染まって見えるが、今回は緑の草原が広がっているだけだった。期待したニッコウキスゲは既に咲き終わり、代わりにコバギボウシの薄紫の花が所々に散見できるだけだ。木道から見える花を列挙すると、コバギボウシの他にはキンコウカ、ワレモコウ、モウセンゴケなどの小さ目の花を見出す程度だ。平野家の墓への分岐あたりまで来ると、ミズギク、コオニユリ、オタカラコウ、シシウド、オニシモツケなどの大きめの花が目立つようになる。


尾瀬沼と燧ケ岳
 ヤナギランを見ようと墓地のほうに向かったがまだ時期尚早で、花芽の最下部が少し咲いているだけだった。沼付近に近づくとニッコウキスゲの咲き終わった痕跡が沢山見られて、やっぱり時期が少しずれていたことを悟らされた。三本唐松へは向かわず、真っ直ぐ長蔵小屋のほうに向かって昼食モードに移行する。尾瀬沼のビューポイントである長蔵小屋売店裏手に回りこんで、尾瀬沼湖畔の木陰のベンチに腰掛けて、尾瀬沼と燧ケ岳を眺めながら早めの昼食をする。

 沼の先に見える燧ケ岳は山頂部を雲が掛かったり消えたりを繰り返していた。下界の暑さを忘れて爽やかな涼風を受けて、のんびりと素晴らしい景色を眺めながら昼食を満喫すれば、やっぱり早起きをして来た甲斐があったと言うものだ。昼寝は帰りの温泉入浴後に残しておいて、ここでは涼風と花々を愛でながら散策することにする。

 帰路はそのまま往路を引き返し、途中の桧枝岐村の「アルザ尾瀬の里」が通常850円が500円で入浴可能との看板を見て、割引価格に魅かれてそこで寛ぐことにした。露天風呂に緑が映える良いお湯だった。 沖 記

2005.7.31

    尾瀬沼・大江湿原


一ノ瀬休憩所

コオニユリとキスゲ

咲きだしたヤナギラン

キンコウカ
 数日前のTV中継を見て誘われたのと暑さを避けるため、31日に大清水口から尾瀬沼に出かける。前日の晩は雷で寝苦しい夜を過ごし、少々寝不足のまま尾瀬戸倉へ向かう。出発から2時間45分ほどで大清水に着き、駐車場の券をダッシュボード上に置き一ノ瀬へ向けて歩き出す。午後には雷が予想されていたが、薄日がさして心地よい風に満足。


三平下

終盤を向かえたキスゲ

三本唐松遠景

沼尻
 車道終点の一ノ瀬で小休止を取り、いよいよ山道にはいる。大江湿原のニッコウキスゲは20日頃ピークを向かえたと言うが、まだ咲き残りは有るだろうかと思いながら黙々と高度を稼ぐ。下る人は多いが、前を行く人は少ない。途中の岩清水でのどを潤し、小一時間で三平峠に着き小休止を取る。ベンチは空いていたが、間もなく帰るパーティがやってきたので腰を上げて三平下へ進む。

 キスゲの最盛期が過ぎたのか、人出は思っていたほどではない。三平下を素通りしてビジターセンター方面に進む。案の定キスゲは実を付けたものが多く、咲いているのは3割程度。代わりにコオニユリが最盛期で、キンコウカも咲きだしている。モミジカラマツの咲く林を抜けてセンターの望遠鏡を覗き燧ヶ岳の山頂の登山者を確認して、いよいよ大江湿原に入る。ギホウウシ、コオニユリに混じりキスゲも頑張っている。三本唐松も風景にマッチしてなかなか良く、適当に配置されたハイカーの姿が尾瀬らしい景観になっている。

 まだ黄色いジュウタンが残る中、沼山峠方向に足を延ばす。チョイと平野家の墓方向に寄り道、ヤナギランも咲きだしている。群落は、あと一週間ほどで見頃をを向かえそうだ。そこから戻り、小淵沢田代分岐まで進み大江湿原を満喫して三本唐松まで引き返す。時計を見るとまだ12時を過ぎたばかり、尾瀬沼を周遊することにして沼尻方面へ進む。

 浅湖湿原や時折現れる小さな湿原は華々しさは少なく、坦々と沼尻へ急ぐ。林の隙間から至仏山の頭が見えると間もなく沼尻平につく。池塘の周りにはキンコウカ、ヒメシャクナゲ、ナガバノモウセンゴケなどが咲き、ヒツジグサの花も浮かびなかなか絵になる。休憩所前に進み小休止を取っていると、目の前にアオイトトンボ?を発見ビデオを構えるとアキアカネ?がいきなり攻撃、草むらに墜落する。見直すとダメージはなかった様子。再びビデオを構えると大きな蝶がやってきて左手に止まり邪魔をする。「オメェェデネエェェ・・撮ッテクレッテガァァ・・」と改めて二匹を取り直す。

 昆虫と戯れ、重くなった腰を上げて三平下へ向かう。小沼を右手林越しに望み、少し進むと広い湿原が現れる。咲きだしたキンコウカとモウセンゴケが目立つが、ギボウシもちょこちょこ頑張っている。振り返ると燧ヶ岳の眺めが良いが、ここからは湖畔伝いに林が続く。春先にはヤシオ類が華々しいが、遅咲きのヒオウギアヤメやモミジカラマツ、ゴゼンタチバナが点々と咲くばかり。午後になり行き交う人は少なく、黙々と進む。

 再び三平下に出て、大休止を取る。草むらをよく見ると、小さな葉に隠れてノウゴイチゴが真っ赤な実を付けている。摘んで食べたい衝動に駆られながら、重くなった足をかばいながら三平峠に進む。中学生の一行がやって来て、苦しい挨拶を交わしながら最後の登りを楽しみ?満杯の峠ベンチを素通り、一ノ瀬へ急ぐ。一ノ瀬からの車道を一気に下り、大清水到着は16時を回っていた。思えば、7月の休日は一関の自宅か尾瀬にいた。やっぱり尾瀬は最高だ!!。 阿部 記

コース時間:大清水8:35−9:27一ノ瀬9:35−10:27三平峠10:35−10:45三平下−11:33小淵沢田代分岐11:45−12:15浅湖湿原−12:58沼尻13:10−14:01三平下14:20−14:33三平峠−15:21一ノ瀬15:30−16:11大清水


三平下から尾瀬沼・燧ヶ岳

浅湖湿原のワタスゲの群落

リュウキンカ

ニッコウキスゲ

  2003.6.22

 22日、大清水口より尾瀬沼に向かう。梅雨の晴れ間とあって、前日から天気も良く駐車場は満車状態だった。一ノ瀬休憩所までの車道では、時折下山してきた人と出会うくらいで駐車場が満車の割には静かだった。

 三平峠の登りにかかると、やっと日帰りらしいパーティに出会う。更に進むと、次から次と登山者が現れ尾瀬らしさを感じさせ始めていた。歩き始めてから約2時間後に三平下に着くと、いるいる登山者がワンサと居て尾瀬の人気の高さを感じさせられる。

 この日は、時間を気にしないで尾瀬沼をのんびり一回りしようと、三平下から左にコースをとる。サンカヨウやカタバミが咲き出しているが、ミズバショウは終わりにかかりあまり花々は期待できないかと思いながら、燧ヶ岳を右手に見ながら進む。

 三平下から富士見峠分岐付近に咲いてた主な花は、ハクサンチドリ、ミズバショウ、ショウジョバカマ、分岐から沼尻間はムラサキヤシオツツジ、リュウキンカ、ミツガシワ、イワカガミ、タテヤマリンドウ、チングルマ、ワタスゲ、ミヤマスミレ、ヒメシャクナゲなど。沼尻から大江湿原口間は、ミズバショウ、リュウキンカ、ミツガシワ、モウセンゴケ、ヒオウギアヤメ、ワタスゲなど。三本唐松付近まで来るとやっと、ニッコウキスゲの花一輪だけ咲いていたのを見つけた。大江湿原はワタスゲで一杯だが、7月中旬になるとニッコウキスゲが見頃になるだろう。ビジターセンター前広場から三平下間は、やっと咲き出したコバイケイソウ、遅咲きのミズバショウ、リュウキンカ、スミレなど。

 水面にたわむれる小魚の群、声だけはデカイ蛙の鳴き声、遠くにカッコーの声とさざ波に揺れる逆さ燧ヶ岳などなど、のんびり楽しんだ尾瀬沼、各種ツアー客の少ない今の時期が一番良いのかも知れない。1時30三平下を後にする。 

コースタイム:片品大清水−0:50−一ノ瀬休憩所−1:15−三平下−1:05−沼尻−1:30−ビジターS−0:20−三平下−1:10−一ノ瀬休憩所−0:50−大清水(休憩時間込み)