栗駒山

我が会のホームグラウンド


H22.5.22

          栗駒山(1626.7m) 登山者:沖

コースタイム: 摺沢6:30==(約70Km)==8:00イワカガミ平8:10---9:05東栗駒山(1433.82m)9:15---9:40裏掛コース分岐---10:05栗駒山(1626.68m)10:40---11:35イワカガミ平11:45==(約35Km) ==12:35大土ヶ森登山口


いわかがみ平
 2年前の地震以来すっかり遠ざかっていた栗駒山だが、イワカガミ平方面のほうが須川温泉ルートより1ヶ月早く5月連休に合わせて開通した。栗駒ダムサイドのトンネルを抜けると直ぐに迂回路に入るが、入植者の生活ルートを使いながらイワカガミ平まで通じている。まだイワカガミ平レストハウスは営業しておらず、仮設トイレが数台置かれているだけだが、無事に開通できたことに喜びを感じる。


東栗駒山より栗駒山を望む
 好天気に誘われて早目に駐車場に到着し、スパイク付き長靴を履いて東栗駒コースを採って新湯沢を目指す。しかし冬季に雪に覆われる谷は、残雪が繋がっておらずレストハウスからずっと夏道を辿る。深くえぐられた夏道は雪の無いところは川のように雪解け水が流れ、所々残雪が残っているためつぎはぎ状態だ。

 新湯沢に降りて100mほど上の夏道入口の標識も出ていて、赤テープに導かれながら迷うことなく東栗駒山への尾根に取り付いた。この先に雪は無く夏道をのんびりと登って行くが、振り返ると地震の傷跡が痛々しく山肌を削っている。また山頂付近の露岩の一部は10cm以上もずれており、自然のエネルギーのすごさを感じる。

 東栗駒山の山頂に到着してこれから登る栗駒山を見ると、ルート上は圧倒的に白いほうの割合が多くなかなか立派だ。山頂の一角にザックを下ろし、お握りをほうばり小腹を満たす。山頂で休みながらもキョロキョロしてみると、岩場の割れ目にコメバツガザクラが咲いていたので、それをマクロモードで写してみる。 それと東栗駒山には三等三角点(点名:新湯森、標高:1433.82m)が設置されているはずだが、岩屑の下に隠されているのか三角点は見つけられなかった。


栗駒山 山頂
 東栗駒山を早々に辞して栗駒山に向かう。夏道の露出したところでは、ショウジョウバカマが咲き出していた。山頂に向かって残雪の急斜面を一直線に登りきったが、ちょっと無理をしたため山頂に着いてからも呼吸の乱れがなかなか収まらずきつい登りになった。

 ヘロヘロの状態で山頂に到着し、一等三角点(点名:酢川岳、標高:1626.68m)に軽くタッチし、山頂の祠にいつものように呪文を唱え山の安全などを祈願する。山頂での儀式を一通り済ましてから、四周の展望を確認する。苦労して登った甲斐があって、山頂では御褒美が待っていた。鳥海山から月山まで望める展望が得られ、あちこちと動き回って見える山の確認やら記念写真に大忙しだ。秣山の丁度上に鳥海山が白く聳え、その左に高松岳が一塊にまとまっている。その左に前神室山から神室山、小又山、火打山へと峰が続き、その手前に虎毛山が割って入ってくる。
 月山が白く霞んで見え、その左に少し離れて葉山が大きく横たわって見える。その後方に朝日連峰があるはずだが、霞んでいて識別できない。葉山の前衛に見えるのは禿岳か。南の方は霞んでよく見えないが、イワカガミ平がいつのまにか沢山の車で埋まっているようだ。

 北側は焼石連峰が大きく横たわり、その左後方に和賀山塊が白い峰を連ねている。東には室根山が特徴ある姿で直ぐにそれと識別できるが、高さが無いので見映えしない。


焼石岳方面の大展望
 山の展望を飽かず眺めているうちに、少しずつ登山者も増えてきたので、潮時と下山に取り掛かる。下りは中央コースを採っが、コンクリートの登山道にスパイク付きの長靴は相性が悪く、滑らないよう慎重に足場を拾いながら下った。

 栗駒山の標高は一般的には25000図に示された1627.4mだったが、2009年9月に公示された地震に伴う改測後の基準点測量の三角点標高は1626.68mとなっている。東栗駒山の標高も同様に修正されている。


H22.5.2

       須川岳 パトロール  参加者:森、吉家、阿部


開業した須川温泉
 先週末の予定が都合で延期となったが、2日に急遽実行の運びとなった。快晴の空の下、多めの残雪を感じながら8時少し前に須川温泉に到着する。身支度後、吉家氏が温泉に挨拶を済ませ出発する。

 温泉は4月28日より営業開始、秋田側から上がったと思われるお客さんで結構繁盛の様子。源泉を過ぎると直ぐに雪渓へとはいる。雪解けは2週間ほど遅れ居てる様子に、数日前に新雪も降り積もった様子。気温は上がっているようだが、新雪分の20cm程が軟らかく足を取られ歩きづらい。それでも夏に逆らって、やや直線的に歩けるのが良い。なるべくブッシュの出ているところを避け、残雪を踏み込まないよう静かに進む。


お花畑手前から須川岳
 程なくお花畑で、真っ白な大平原となる。前方奥にはドッシリと須川岳が聳え、振り返ると焼石の嶺嶺の大パノラマ。「今日は、日焼けするぞ・・」と、言い合いながら快適に足を運ぶ。ザック脇には、赤い布きれを付けた竹が数十本くくりつけてある。この目印の竹を迷いやすい所に付けて歩くと言う目的もあるが、久しぶりの快晴の残雪に気持ちは踊り、軽やかに高度を稼ぐ。

 夏道から50mから100m程離れるが、残雪上をほぼ一直線に進む。登山者は遙か後ろに2名ほど、連休なのにかなり少ないようだ。やがて亜硫酸ガスの臭いが漂い、一部の雪が溶けて土がむき出しとなっている所を過ぎると昭和湖に着く。湖面は残雪に覆われて全く見えない。まだ1.5m程の残雪のようだ。一服立てていると、中年のご夫婦らしき2名がやってきたので腰を上げる。


バックはお花畑と焼石方面
 昭和湖からは傾斜もややきつくなり、腐りかけた新雪が足下を狂わす。厳冬期のラッセルのように結構きつい。1番交代・・2番交代・・等と言いながら交代で足跡を付ける。15分ほどで傾斜がゆるみ、息を整えて目印を数本立てながら進む。山頂に進む尾根の方を見上げると、一直線に進むのに丁度良さそうな残雪が見え進路を変える。少々傾斜がきつそうだが、何時かも歩いたことが有るので少々のアルバイトは気にかけないで進むことにする。

 高度が上がってくると風の通り道。吹き溜まりに入ると、長靴が半分以上入り足を取られる。なるべく出っ張った所を選ぶと、殆ど足が沈まず安定して高度が稼げる。何度か立ち止まり、景色を堪能。西方には、真っ白な鳥海山、秣岳左奥に高松岳、虎毛山や禿岳等が雄大に広がっている。尾根筋近くなると残雪が凍ったままで足取りも軽くなるが、風も強くなり凍傷を起こすように左側の顔が痛い。宮城側にセッピが無いか注意しながら山頂へと急ぐ。


須川岳(栗駒山)山頂
 山頂は相変わらずの強風、写真を2〜3枚撮って風下に降りる。いわかがみ平駐車場は満杯の様子。登ってきた人に聞けば、いこいの村ゲートは9時に開けられたという。スキーを履いたり担いだりした人が次々と上がってくる。岩手側の車道は5月30日に開通となるようだが、宮城・秋田はシーズン到来という雰囲気。


源流・東栗駒分岐付近に目印を立てる
 少々休んで、笊森小屋に向かって一気に下山開始。残雪は腐れ加減でクッションとなり、膝に負担がかかりにくい。時折、凍った所があり注意して一気に下る。程なく遭難碑付近の分岐、GPSで確認して目印を立てる。広々とした真っ白い雪原に感動しながら磐井川源流部を目差す。目印を更に数本立てながら進むとやがて源流部、雪面が崖のように落ち込んでいる。さすがに何時もとは様子が違い、残雪が多いようだ。沢を横切るように雪上を渡り笊森小屋へと進路を取る。


笊森山荘
 一時ブッシュ帯を通過、膝まで足を取られながら小屋に続く雪原に出る。1名の登山者が小屋に着いた様子。足跡を追うように小屋に向かう。先客は、梯子を伝って二階から入ったようだ。入口は吹き溜まりとなり、凍って戸が開かない。早速、氷と格闘と窓囲いの板の取り外し作業となった。約20分ほどで作業を終えて、玄関から「こんにちわ」と入場。昼食タイムとなった。


磐井川源流部の雪壁
 気仙沼からの登山者としばし談笑しながら昼食。食事後、外した囲い板をかたずけて出発。再びブッシュ帯で格闘して源流部に着く。水場の上部も、すごい雪壁だ。登れそうな斜面を探すのに苦労しながら何とかクリヤー。ここからは、再び安定した雪面が続き、夏道を大きく外れて直線的に進む。一部の夏道に近いポイントや雪渓上の怪しい場所に目印を立てながら坦々と自然観察路分岐へと進む。途中の三途の川と分岐付近のゼッタ沢の雪は、一週間もしないうちに落ちそう。注意して渡りたい。


イワウチワ
 無事登った道に合流、名残惜しみながら須川温泉に着く。しばらく歩いていないので足腰に効くとと思っていたが、以外に持ちこたえていた。全員、新装オープンした湯船に浸り、清々しい気持ちで帰途につく。途中、イワウチワの群落を鑑賞して全員大満足して、パトロール終了。

コース時刻:須川温泉8:04−8:51昭和湖9:03−10:18山頂10:35−11:10笊森小屋12:33−14:24須川温泉 


H21.5.9−10

      栗駒山(須川岳・山開き)

  5月9日(土)晴れ(ルート確認)


焼石岳遠望
 山開きを明日に控え、コースの点検を兼ねて登ってきました。風も無く、日差も強い一日となりそうである。上着を脱ぎ、アンダーシャツ姿で登る。峰桜、ミネズオウが咲き始めている。名残が原の木道の雪も消え、ショウジョウバカマも咲き始めている。昭和湖の案内板もようやく出てきた。小休止して胸突坂を登りきったところで、下って来た阿部さんと会う。雪原には目印のポールが付けられていた。


鳥海山遠望
 天狗平分岐点から頂上間の道の所所に錆びた鉄筋が突き出ているに注意が必要である。(過去に、転んだときこの鉄筋に腹部を打ち、内臓損傷した登山者がいた)天狗岩を過ぎたところに雪が残っていたので、ビニール袋に雪を掻き入れそれにビールを入れて頂上へ向かう。振り向けば、大きな鳥海山、控えめに月山が両翼を広げ鎮座している。


ミネズオウ

イワナシ

コメバツガザクラ
 頂上に先客が1人「鳴子から3時間かけて須川温泉についた」と話していた。我われも早速冷えたビールで乾杯。この喉ごしは下界では味わえない清涼感と満足感を与えてくれる。焼石岳へと繋がる山肌は震災の傷後生々しくいたる所が削り落ちている。

 休憩後、笊森山荘へ下る。東栗駒分岐点付近の雪も消えてショウジョウバカマが咲き出していた。磐井川源流にはまだまだ残雪が多くセッピの崩落もこれからである。この辺は例年より残雪が多いように思う。グリセードで渡河点に降り、水を補給する。笊森山荘までの道は乾いているが、ブッシュ・小枝が泥を付けたままなので、できるだけ触れないよう進む。

 笊森山荘で2回目の乾杯。ゆっくり昼食をとり温泉へむけて出発。源流渡河点の壁をどのように登るか、吉家さんは下流部のブッシュを降りて雪渓を渡る。小生は、久しぶりに壁を直登する。軽登山靴は革靴のように蹴りが深く掛からない。ステッキの元をしっかり持って壁に射し慎重に登る。中断あたりが一番厳しい。滑ったら3mは落ちる。何とか落ちないで突破。吉家さんは(落ちるんではないかなぁと)にやにや写真を撮っている。


昭和湖サイドにて(浅沼氏提供)
 先週付けた目印は融雪で倒れたり、枝が跳ね上がったりしているのを直しながら進む。四苦八苦坂付近は、融雪で歩きにくいのと、枝先の泥で四苦八苦してゼッタ沢へ降りる。水芭蕉が4,5本芽を出したばかりである。登るときは気がつかなかったが、名残が原付近にイワナシ、中頃に白いショウジョウバカマ、タテヤマリンドウ1輪を発見。おいらん風呂付近の岩場にコメバツガザクラがさいていた。夜は、阿部亭広間で、阿部さんを交えて夕食をとり早々に就寝。

 コース・タイム:須川温泉9:10発 昭和湖10:00 分岐 10:55 頂上11:15 11:40発笊森山荘12:30 14:15発 須川温泉 16:45着

  10日、第48回須川山開き。


テープカット

山開き神事
 8時から神事の後、吉家さんから登山上の注意があり、8時30分テープカットして吉家さんを先頭に約70人が頂上目指して出発。

 今日は昨日より風もあり、薄曇でじっとしていると寒さを感じる。浅沼さんの今朝来るはずがまだ届かない。私は後部を見ながら出発。

 頂上で万歳三唱したところへNNNのヘリが飛来。みんな手を上げて歓迎のアピール。ヘリは3回ほど旋回して南へ去った。


須川岳山頂にて
 昼食を広げたところへ、浅沼さんが到着。湯沢から登ろうとしたがこちらの道路は「工事車両のみ通行可能」ということでやむなく引きかえしね十文字から須川に入った。途中工事による対面通行が多く予定を大幅に遅れてしまった。ノーストップで1時間10分で頂上に着いた。帰りは、一番最後に出発し全員無事下山したことを確認しながら下りました。 森 記
 
コース・タイム:須川温泉8:30発 昭和湖 9:15 分岐10:07 頂上10:30 11:45発温泉13:00着


H21.5.2

        須川岳(栗駒山) 偵察山行(吉家、森)


お花畑より須川岳

今年も阿部さんが居ります(右)

笊森山荘は健在

腰を下ろし風景を楽しむ吉家氏(奥剣岳)

震災で崩れた大日岩

目印を付ける吉家氏

磐井川源流部
 震災後、初めて須川温泉に到着。例年ならば濡れていない駐車場所を探さなければならないが、今年は残雪も少なく車の台数も少なく広い駐車場はガラ空きでした。

 準備を整え出発しようとしたところへ、阿部さんが「昨日から入った」と言って元気な姿で近づいてきて久しぶりの再開を喜び合いました。阿部さんから地震のときの様子・災害の状況を聞きながら先日降った新雪を踏みしめながらゆっくり歩き始める。風も無く、日差しが強いのでまもなく汗がにじみ出てきた。飛行機雲が少し残るようでしたが雨の心配はなさそうだ。名残が原は1/3程度木道が出ていましたが、花らしきものはひとつも見当たりません。

 昭和湖の案内板は完全に雪に埋もれていて、昭和湖も雪で輪郭だけ確認できるだけでした。一汗吹いて上着を脱ぎ、出発。例年目印のポールが登山道なりに立てられていたが、今年は一本もたっていませんでした。三途の川に入り込まないよう目印を付ける。天狗岩の上部に繋がる雪渓は、繋がっていないと言うことで夏道を分岐点経由で登ることにする。分岐点への入り口付近に目印を付ける。
 
 後から3人ほど登ってくるのが見える。分岐点で休憩中に、水沢から来たという若い男性が追い越してゆく。頂上の祠の扉が無く雪が一杯詰まっている。まもなく中高年の夫婦が到着。我われはここで阿部さんと別れて、笊森山荘へ下る。東栗駒分岐点へほぼ一直線である。例年スキーヤーでにぎわっているのに、今年は一人も居ない。スキーを楽しんだ後も見られない。分岐点に印をつけ磐井川源流へと下る。この辺は例年より積雪が多く感じられる。源流上部のセッピの崩落も無い。源流渡河点の下部に回り瑞山道路に取り付く。


山頂の森氏
 笊森山荘の周りの雪は消えて、ドアも軽く開く。昼食後、鎧戸を外し、床下に保管して出発。産沼付近、三途の川からゼッタ沢間の雪面に目印を多めにを立てながら予定通り温泉へ到着。温泉は、露天風呂と、霊泉のみ営業しており、事務室にあいさつし霊泉へ。宿泊客が少ないためか、温泉と言うよ「お湯」と言った感じの熱さで、日焼けのせいもありゆぅっくり時間をかけて何とか首まで沈むことができました。  森 記

コース・タイム:須川温泉8:50 昭和湖9:30 分岐点 10:25 頂上10:50 11:05発笊森山荘11:50 昼食 13:05発 須川温泉 14:40 

H20.4.5

     栗駒山  参加者:吉家・森


見事な雪壁

駒ノ湯付近のミズバショウ
 駒の湯駐車場についたら既に10台くらい出発したようでした。雪が融け始めているが、カンジキは不要という事で、吉家さんは長靴、私はロングスパッツをつけ出発。右前方に2人がスノーシューを履いて、ボードを背負って最初の壁を登っていく。我われも同じコースを上部のカーブを目標に登る。この辺から2曲がりまでが積雪が深いところだろうと思う。除雪されてできた壁は10m位はありそうだ。除雪も此処まで此処からはほぼ直線的にイワカガミ平らを目指す。イワカガミ平のレストハウスの屋根には雪がついていない。


いわかがみ平
 風を避けてレストハウス前で小休止して、防寒具の上着を着る。東栗駒コースに添って登り、真っ直ぐにすむと中央コースの夏道に出会う。休んでいると風で体が冷えてくるので休まず夏道を登り、最後の急登にかかる。時折突風に止められながらゆっくりと登る。頂上には数人みられる。


栗駒山・山頂を望む
 頂上の道標の海老の尻尾は崩れていました。風が強いため写真を撮って笊森山荘へ一直線に下山する。山荘は頂上からもはっきり確認できる。例年より積雪は少ないようである。山荘の冬季入り口が少し開いていたため、中に雪が吹き込んでいる。空身で何とか中に入り、雪を掻き出し中に入り昼食を摂る。よく見回すと、玄関の外側ドアも開いていて、風防室に雪吹きこんでいる。


窓の開いていた笊森小屋
 昼食後、この雪を掻き出そうとしたが、ドアが開かないためあきらめて、冬季用入り口の雪を掻き出し、南側窓の鎧戸をはずして、下山する。当初は、東栗駒を経由して下山する予定だったが、風が強いため、裏掛けコースと、東栗駒コースの分岐をこえて、栗駒山の裾を新湯沢よりにコースを取りイワカガミ平らに下山することにした。


山頂にて(左・吉家氏、右・森氏)
 風の強おされるように一気に下る。イワカガミ平らを過ぎると風もグッと弱くなり、背中も汗ばんでくる。いこいの村の駐車場の車は、半分以上は帰ったようである。温泉は、源泉ポンプが故障のため入浴料も420円でした。それでもお湯に浸かり汗を流し、帰路に着く。駒の湯付近の雪の消えたところには水芭蕉が咲き始めていた。  森 記

コース・タイム:一関7:30 いこいの村8:20 8:30発 イワカガミ平9:10 中央分岐点10:30 頂上11:0011:10発笊森山荘11:40 12:50発イワカガミ平ら 14:05 いこいの村14:35 

H19.5.12−13

     須川岳 (栗駒山・山開き)

 5月12日(土)曇り

13日早朝の須川温泉
 例年より1週間早い13日の山開きを前に偵察に行ってきました。どんよりとした肌寒い朝でしたが、日中は晴れるとの見込みで、8時すぎ一関を出発。真湯付近からの車窓は、ぶなの新緑と雪渓の縞模様が今の時期しか見られない景観を楽しませてくれる。温泉駐車場は小型バス1台と数台の自家用車だけで例年の山開き前日に比べれば少ない。

 身支度を整えて出発。名残が原の木道は殆ど乾いていて例年より積雪がすくない。昭和湖は真ん中付近が直径5m位溶け出して色が変わってきている。胸突坂を登り雪渓に出たところで、30人くらいの団体が完全防備で賑やかに下りてきた。小型バスのご一行だろう。声をかけたら「霧氷が最高だった」との返事。頂上付近はガスに覆われている。


イワナシ

コメバツガザクラ
 高度を上げるにつれ目印のポールもかすんできた。ちょっと立ち止まって一息入れた瞬間だった。ガスが切れて霧氷に飾られた山容が現れた。急いでシャッターを押すもあっという間にガスに包まれてしまった。風もだんだん強くなり、帽子が飛ばされないよう防寒を兼ねてほおかぶりして、又ガスが切れることを願いながら歩をすすめる。露出した土面は、霜柱が立ち、道標はエビのシッポでかざられていて、風が強まるたび枝についた霧氷が「カリン、チヤリン」と金属音を奏でて飛ばされていく。風が止み日がさしてくれたら白いサンゴの山がみられたのに残念。

 頂上にも人影が無く、写真をとって笊森山荘へ下る。途中数人が残雪の斜面で「ケッツすべり」を楽しんでい下っていった。磐井川源流のセッピは大きい割には、渡河点付近は積雪が無く直接下りることは困難なため、少し下へ回り込んで雪溪を渡り10Mばかり藪漕ぎのアルバイトを強いられる。

 山荘について振り返ればガスが切れて、須川の全容が現れていた。ゆっくり昼食を取り、温泉までの目印を付け直しながら休み休み下山する。自然観察路のイワナシは、まだ早い。ショウジョウバカマが、所々にピンクの顔をだしている。名残が原から花魁風呂への途中イワナシが丁度見頃。カメラを取り出してゆっくりたのしむ。

 普段近づけない岩も雪を渡り近づいてみると、ガンコウランが紅く色づいている。更によく見ると付近の岩にはイワヒゲの群生がへばりついてある。でも花が咲く頃はブッシュが混んで容易に近づけそうも無い。花魁風呂付近の岩には、コメバツガザクラがへばりついて咲いている。ここでも立ち止まり写真を楽しんでいたら、沖さんが待ちきれず迎えに登ってきた。

 今晩は前夜祭。管理責任者の阿部さんを囲み、半年振りの再開と今年の安全を祈念して乾杯。その後、千葉さん、佐藤さんも加わりほどほどまでお酒を酌みながら歓談。外は小雨が降ってきた模様。明日は晴れますように。 

コース・タイム:須川温泉9:55発 昭和湖10:35  天狗平分岐11:20頂上11:40(頂上温度0度) 東栗駒コース分岐11:55  笊森山荘12:20 (昼食、笊森山荘5度)13:30発  こけ平15:00(写真を撮りながらのんびり探索) 温泉16:00


山頂にて万歳を三唱


地獄谷脇を登る
 5月13日、例年より1週間早く須川岳山開きが須川温泉で行われました。今にも降ってきそうな曇り空の下、神事の後、吉家さん(一関労山)より登山上の注意があり、関係者が一斉にテープカットし一関市の旗を先頭に頂上に向けて出発。

 昭和湖を過ぎた頃からポツリ、ポツリと降りだし、天狗平分岐点につく頃には手袋もグショグショになり、休むと体温が奪れるため一息入れて頂上へ向かう。ガスと小雨の中で万歳を三唱。記念写真を撮るなどし腰をおろすことなく順次下山した。気温は5度で昨日より高かいが、じっとしていると体が振るえてくる。昭和湖を下ると雨具も乾き暖かさを感じる。冷えた身体は温泉でゆっくり暖め、帰途真湯付近で山菜を取って帰宅した。 本文:森 写真:沖


H18.10.9
   栗駒山・笊森コース


笊森山荘

山荘付近より笊森山方面
  朝起きると晴れている。夜勤明けだが、ただブラブラしてるのも勿体ない。朝食を取っていると定期バスに間に合わないのですぐに自宅を山の神(妻)の冷たい視線を受けながらザックを肩に一ノ関駅前間まで行き、食料を調達し7時30分(ほぼ満員)の出発、須川温泉9時到着する。


流された木道

笊森紅葉
 山頂方面は剣付近から黒々と雲がかかり風もかなり強いが、さすが連休駐車場も登山道も人人でゴッタ返している。苔花平まで4〜50名を牛蒡抜きにして自然探索路に入ると幾分登山者も少なくなるが、下山者のグループ10組ほどとすれ違いながら笊森分岐に入る。ここからはさすがに静かな山となるが、相変わらず風とガスが強くせっかくの紅葉が台無しである。

 源流で水を補給し笊森山荘に10時20分到着し遅い朝食を食べる。(朝飯前と4時間の睡眠で少々ばて気味である)笊森方面から一関側は天気が良く素晴らしい紅葉となっている。笊森山荘で少し長めの休憩を取り11時20分出発する。(山荘から笊森登山道までは最近刈り払いされた様子で以前のように藪漕ぎでは無いが登山道はかなり荒れている)

  笊森山下、上の小屋跡から1100m付近までは、登山道は所々沢状となり水溜まりがあり避けながら下る。笹の小屋手前付近から、以前に整備した木道が流されて登山道を堰き止めて深い水溜まりの連続となり歩きにくい。慎重に下り濡れないように行くが、安定していそうな木道に乗ると下がガマになっており太股までズボーと入り今までの慎重な歩行が台無しとなる。後は冷たいが気にしないでジャブジャブ漕ぎながら1050m地点まで行く。

  横岳の横を通過し少しばかり茸採りをし、ズボンを脱ぎ絞ってからさらに東桂沢を目指す。桂沢渡河点を14時20分通過、桂沢林道登山口14時34分到着。長い林道を下り真湯温泉に15時45分到着。このコースは笊森山荘から下は今回も誰にも会わず静かで良いコースである。  吉家 記

コースタイム : 一関7:30(定期バス)〜須川温泉9:10〜磐井川源流10:10〜笊森山荘(10:20〜11:20)上の小屋跡11:55〜笹の小屋跡12:40〜東桂沢渡河点14:20〜桂沢林道登山口14:34〜真湯温泉15:45

入浴料金290円(優良運転者割引利用)


産女川源流方面

ムラサキヤシオツツジ

山開きのテープカット
1998.5.23 参加者 吉家、阿部

 真湯温泉から林道を車で、旧瑞山コースと交差するところまで入る。笊森小屋まで、約3.5時間のコースを登る。

 東桂沢までは、やや下りながら直線に登山道が付いている。沢を渡ると、ブナ林の急登が始まり、きつい30分を一気に登る。まだまだブナ林がつづいているが、真新しい糞を見つけビビる。たぶんあの太さは、熊の物だったろう。

 登山道は、あまり利用されていないが、春さきはブッシュも無くなかなか良く、昔の石畳も状の道もそのまま残っている。
 歩き始めて約2時間すると灌木帯に変わり、タムシバやムラサキヤシオツツジが咲いている所に出た。さらに少し登ると、視界が開け狭い草原に出る。イワカガミやワタスゲの群落があり、写真取りに夢中になる。笊森山はすぐそこに見える。

 さらに15分ほど進むと、視界も開け一関方面が丸見えになる。下の産女沢には、雪渓が詰まっていた。笊森山の脇を進むと、やがて須川岳や小屋が残雪とともに見えだし、いつもと違う景色を満喫する。
 小屋手前の雪田で、雪をとってビールを冷やし、小屋で昼食を取る。

 小屋から須川温泉までは、いつものコースなのでのんびりと残雪とたわむれながら下りる。温泉は、次の日が山開きのため、満員の様だ。我々も、仲間と合流して前夜祭をする。
 

桂沢上部の登り

笊森山の下部にて

残雪をかき取る

笊森山と小屋

焼石連峰遠望