庚申山(旧足尾町 現日光市)


H21.6.20

      庚申山  1892m 日光市・旧足尾町  同行者:佐藤


コウシンソウ ムシトリスミレの仲間
 そろそろコウシンソウが咲き出す季節・・と、先週あたりから狙っていたが山は雨模様。今週になり少しづつ予報がづれこみ、20日は何とか雨は避けられそうになった。「よし、明日はいぐどぉぉ・・」と、職場の仲間に声をかけ庚申山へ繰り出すことにする。


一の鳥居
 同行者の佐藤君に少し遠慮して、7時の出発。朝食兼昼食を地元のコンビニで調達して、一路粕尾峠を越えて足尾に降りる。庚申川沿いに銀山平のかじか荘まで進む。いつもの駐車場は満車状態だが、何とか空きスペースを見つけて車を止める。長い道のりに少し不安はあるが、新調した靴に履き替えて8:50出発する。

 車止めゲートから一の鳥居までは、約一時間の行程だ。霧がかかり少し肌寒いくらいだが、雨になることはないと信じて新緑の中を黙々と進む。30分ほど経つと、くるぶしの上の方に違和感を感じ始める。両足共に靴上部のクッション分が触り、ほのかな痛みを感じる。まあ・・何とかなるだろうと楽観的に一の鳥居へ急ぐ。


幻想的な森
 佐藤君は比較的元気に歩いている。片道3時間と話していたが4時間は掛かると訂正、このコースを歩ければ他の山は容易いと変な激励をしながら快調に進む。一の鳥居では先ほど追い越していった若者のグループ等、多くの登山者が休憩を取っていた。同じように事を思っていたのだろう・・つかの間の晴れ間を利用して一気に多くの登山者が繰り出したようだ。


庚申山荘
 鳥居からは、水面ノ沢沿いになだらかな登山道が続く。深い雑木林は日光を遮り、下草が少なく何処かの外国の森を歩いているような気になる。相変わらず、霧が立ちこめて幻想的な感じもする。湿度が高いせいか、春ゼミの声はしない。少し物足りない気にもなる。約30分で、でかい岩の立ちはだかる鏡岩に着く。一服立てて、夫婦蛙岩へ進む。

 水の無い沢に掛かる木橋を数回渡ると、傾斜もややきつくなり蛙岩が現ると少し傾斜がきつくなる。更に巨岩が現れ、それぞれ名前が表示されている。ガスは薄れて薄日が差し出すと、春ゼミの合唱が始まった。新緑の山はこれでないと・・と、五官に大自然を感じながら庚申山荘へ急ぐ。


クリンソウ
 ほぼ予定通り庚申山荘に到着。数人が集う中、トイレ前でぶつぶつ叔父さんが何かを話している。良く聞くと、バイオトイレに更新されたものの、故障して内部が汚くなっていると言っている。各地の山小屋にバイオトイレを設置している設備屋さんのようだ。ここのバイオはエンジン発電器式で、油を持ってきたがバッテリーが上がりセルモーターが回らなくなったらしい。折角の設備が、だいなしだ。山荘には、管理人は時折訪れるだけのよう。故障して当たり前かも知れない。一泊2000円も取っているのだから・・太陽光発電や風車発電の気の利いた方式にすれば良かったのに・・。


急傾斜の連続
 チョット臭い話を聞きながら、いよいよ核心部へ出発。クリンソウの群落を眺めて、気持ちを入れ替える。ここからは、難所の続く急傾斜だ。少し混雑してきたため、若者の後に続くと結構息が上がる。一の門辺りで空腹のため、バテ気味。早い昼食でエネルギー補充を取る。ユキワリソウ、ミヤマオダマキ等花の真っ最中だが、コウシンソウは更に上の方だ。若い佐藤君も疲れが出てきている様子。昼食後は、中高年のお嬢様の後ろに付いてゆっくり高度を稼ぐ。


庚申山 山頂にて
 やがて、コウシンソウの核心部。例により撮影待ちの大混雑だ。帰りに立ち寄ることにして、庚申山山頂へ進む。傾斜は緩み、山頂で記念撮影。それから2分ほどで展望台に到着するが、ここも大混雑。青空が少し見えるが、ガスが切れず展望は利かない。佐藤君に展望の様子を説明しながら大休止をして、来た道を戻る。


岩場に横に咲くユキワリソウ
 コウシンソウの生育地は、人々も少なくなっていた。じっくりカメラを回し、天然記念物に感動する。今年は花々の開花が早かったが、以外に丁度見頃で株も多いようだ。あと来られないかも知れない・・と言う気持ちでじっくり観察する。名残惜しいが、約20分程楽しんで下山開始する。

 道は以前より更に荒れている様子。下りとは言え、かなりきつい道だ。膝を庇いながら慎重に下る。再び山荘前で大休止を取っていると、ヒョイと若い鹿が現れた。大船渡出身の佐藤君、久しぶりに鹿を眺めて感激の様子。気をよくして、森林浴気分で一の鳥居に向かう。例のくるぶしの上がかなり疼いてきた。足の裏も、靴下の編み目が食い込んでいる感じ。・・やっぱ、安物はそれなりに厳しいのかも知れない。

 一の鳥居で更に大休止を取り、長い車道をゆっくり・のんびり下る。休憩時間も入れて全行程約8時間、佐藤君にとっては少しきつかったかも知れない。くるぶしの上が少し腫れあがっていた。温泉に浸かると更に疲れそう・・と、入浴は断念して帰途に就く。足尾の町にはいると、佐藤君にメールの着信。ホヤとホタテ?・・食事もしないでまっしぐらに佐藤亭へ進む。今回で、コウシンソウの見納めになるかも知れない。仲間も一緒で楽しい・美味しい山行となった。  阿部 記

コース時刻:かじか荘8:50−9:50一の鳥居10:00−10:26鏡岩10:30−11:05庚申山荘11:18−12:50山頂13:16−14:30庚申山荘14:45−15:40一の鳥居15:55−16:51かじか荘

H18.6.17

    庚申山  満開のコウシンソウに感激


コウシンソウ

一の鳥居 登山口

水面の沢

クリンソウ

岸壁を行く登山者
 数日前の報道によると、コウシンソウが咲きだしたとのこと。昨年より一週間ほど早い開花のようだ。毎日天気予報とにらめっこしながら、行く時期を案じていた。17日雨が降らないと言う予報に、慌ててガソリンを詰めて出かける。同じ様なことを思った登山者も多いようで9時、銀山平登山口の駐車場は満杯だ。長野ナンバーの車もある。

 何とか空きスペースを見つけ、身支度もそこそこに一の鳥居に向け車道を歩き出す。行程約4km、標高差約200mの林道は結構傾斜のきつい所もある。この日は湿度が高く、薄日が射すとかなり汗ばんでくる。長そでをまくり上げ木陰の微風に涼を感じても、一の鳥居に着く頃は汗でじっとりとなり真夏の山行のようだ。


皇海山と鋸山

撮影中の登山客
 鳥居脇で一服、いよいよ長い山中に入る。”水面の沢”は梅雨に入り水量が多く、豪快な沢の音とハルゼミの合唱でうるさいくらい。しかし、新緑の大木と沢の流れがなかなか絵になり、心地よく高度を稼ぐ。立派な木橋を4つ程渡ると鏡岩に付く。ここで更に一服。上着は雨に打たれたようにずぶぬれ状態。

 鏡岩から少し進むと5つ目の木橋があり、ここから少し傾斜はきつくなる。沢から少し離れハルゼミの声だけが響く。下る登山者とすれ違うことも多くなり、夫婦蛙岩などの大岩が多くなってやがて猿田彦神社跡の平坦地に着く。真っ赤なクリンソウが小さな群落を作り待っていた。おやま巡りコースから下りてきた登山者に聞くと、コウシンソウは一輪しか見ていないと言う。ヘトヘトデお花鑑賞どころではなかったらしい。

 少し進むと庚申山荘が木々の間から見えるが、寄らずに進む。旧小屋跡には再びクリンソウの大群落がある。ここからいよいよ岩場の急登が始まり、息も絶え絶えとなる。水が滴り落ちる岸壁にはユキワリソウが無数にへばりついているが、疲労が蓄積してひたすら黙々進むだけ。梯子、鎖場をやっとの思いで登り、先客の跡を追う。腹が鳴りだし、最後の急登下で昼食を取ながら長めの休息をとる。

 下る登山者を待ちながら、最後の急登を一気に登る。コウシンソウの群落地を横目に見ながら、やや緩くなった傾斜を庚申山山頂へ向け更に進む。山頂は木立に囲まれ見通しは無いが、1分程進むと見晴らし台に出る。駐車場は満杯だったが、山頂には先客5名しか見えない。鋸山の左側からガスが沸いているが、目の前に皇海山がドッシリ構え、その右奥には至仏山も見える。更に白根山、太郎山も見え大パノラマを満喫する。

 15分ほど展望を楽しみ、コウシンソウ群落地に戻る。先ほどは一人の登山者に手招きを受けたが、既に10名ほどの客に占領されていた。撮影の時間待ち状態で、各後ろで待ちながらコウシンソウ、ユキワリソウを鑑賞する。何だか皆さんの後ろ姿を見ていると、こっけいになり「コウシンソウも良いけど、皆さんの姿もいいですねぇぇぇ・・」と言うと大爆笑。何とか割り込みビデオ・写真撮影に没頭する。


ユキワリソウ
 20分ほど時間をつぶし、下山開始。少し濡れた岩場や梯子を慎重に下りる。山荘近くになるとかなりの登山者に出会うが、泊まる客も多いようで更に下の道は閑散としている。ハルゼミの合唱の中黙々と下山する。長い車道歩きはヒザに来る寸前に終わり、温泉に浸からず上着・下着を着替えて帰途につく。コウシンソウが終わって無くて良かった。疲れた、あと来ねえぇぇ・・と思っても来年になれば・・・。  阿部 記

コース時刻:銀山平かじか荘9:02−10:02一の鳥居10:09−10:37鏡岩10:42−11:12猿田彦神社跡11:28−12:12昼食12:32−12:53山頂13:00−13:02見晴らし13:20−13:30コウシンソウ群落13:50−14:18山荘上部沢(水場)14:24−14:35猿田彦神社跡14:40−15:01鏡岩−15:24一の鳥居15:32−16:27銀山平かじか荘

H17.6.24



車道終点部 一の鳥居

庚申山荘 素泊まり専用

奇岩脇の梯子

庚申山(1901m)山頂
 24日代休がとれて、足尾町の庚申山(1901m)へ向かう。某新聞によると、コウシンソウが咲き始めて1週間が経っていた。もうだめかなと思いつつ、今年こそは日光山系の珍草、天然記念物のコウシンソウ(ムシトリスミレの仲間)に会いたいと朝飯も食わず出かける。9時過ぎ、銀山平の車止めゲートに着き数台の車の列に割り込む。ここから一の鳥居に続く車道を、気長にトボトボ進む。標高差約200m、距離3.9kmを1時間程進むと、大きな赤い鳥居が現れて大休止を取る。


展望台から鋸山と皇海山

コウシンソウ

ユキワリソウ 右はじにコウシンソウ
 道は水面の沢とやや平行に付き、鏡岩までは安定したなだらかな傾斜が続く。大木の雑木林は森林浴に最適、弱い風が涼を呼ぶ。標高が増すにつれて巨岩が次々と現れ、夫婦蛙岩付近に来るとややきつい登りが続く。大木の林はまだまだ続き、檜やコメツガが現れると猿田彦神社跡に着きクリンソウの群落が出迎えてくれた。ここから7−8分進むと庚申山荘に着く。雄大な岩峰を後ろに従え立派な小屋で、外にはトイレもあり水も確保できる。

 山荘から本道に戻り、少し進むと更に大きなクリンソウノ群落に出会う。岩峰の下を迂回するように進む道は、岩の破片と湿った土が足下を不安定にする。水場を過ぎると垂直な岩峰直下の道に変わり、落石の恐怖に駆られながらきつい登りでも足運びは早くなる。岩には所々にユキワリサウがへばり付き色を添えている。下ってきた登山者に「コウシンソウはどの辺にありますか」と聞くと、まだ先の鎖場を登ったところに数輪有ったとのこと。周りの草花に注意しながら、キの字の梯子や鎖場が次々と出てくる中をグングン高度を稼ぐ。昼食中の二人組に「コウシンソウは・・・」と訪ねても場所を特定していない模様。途中でついにヘトヘトになり、風通しの良い場所で昼食を取る。12時半を過ぎていた。

 昼食後、15分程登るとやっと岩峰を乗り越え頂上が近くなった様子。大木は消えてシロヤシオや背の低いコメツガ林に変わり、風通りも良くなった。結局コウシンソウは見つからない。あきらめて傾斜の緩くなった、コメツガ林を黙々と進むと庚申山山頂に着いた。ここは見通しが悪く、約3分ほど進んだ展望台へ移動する。360度の大展望とはいかないが、皇海山が目の前に迫り、そこに続く鋸山や袈裟丸からの峰峰が一望出来る。皇海山の右奥には至仏山、更に右方向には三俣山や奥白根に太郎山、ガスがかかる男体山なども見通せた。


クリンソウ

背丈が約5cm、不思議なかたち
 遊びすぎた、時計を見ると13時半を過ぎた。慌てるように帰路につく。それにしてもコウシンソウは・・と元気なく戻り、先ほどの咲き残っているシロヤシオを眺めながらゆっくり下ると林の陰に大きな岩場を見つける。何となく踏み後が着いているので、そこを進んでみる。すると岸壁にユキワリソウの群落を発見、よく見るとユキワリソウの背丈の半分もないスミレらいし小さな花が無数に有る。これだあぁぁ・・やっと見つけた。ムシトリスミレの葉のような1cm弱の葉に、茎がスーゥと延び途中から2つに分かれて小さなスミレ風の薄紫の花が各一輪。Y字型の茎は、今までに見たことのない不思議な形状。ある童話の、病気の母のため人も近ずけない山奥で貴重な薬草を見つけた・・と言う思い。少しバテ気味だったが、感激に一気に疲れは吹き飛んだ。咲き始めから1週間以上経っている割には、しどっていない。丁度見頃であった。

 疼きだした膝をかばいながら、岩場を慎重に下る。登る位時間をかけて、一の鳥居に着いたのは15時47分。小休止後20分ほど車道を歩いていたら、作業を終わった車のおじさんに声をかけられてそのまま荷物になってゲートに到着する。おじさん、お世話になりました!!。  阿部 記

コース時間:銀山平ゲート9:13−一の鳥居10:08・10:25−夫婦蛙岩10:58・11:05−庚申山荘11:32・11:37−尾根下部(昼食場所)12:30・12:46−展望台13:15・13:30−尾根下部14:01−庚申山荘14:45・14:55−夫婦蛙岩15:08・15:15−一の鳥居15:47・15:55−銀山平ゲート(途中から乗車)16:28