穂高縦走

H16.8.27−30



涸沢にて

奥穂高方面を望む

  第1日目


横尾付近から屏風の岩壁

涸沢カール

南稜テラスにて

 8月27日、台風16号の動きが気になるが、11時上高地につく。観光客で相変わらずのにぎやかさである。食堂で腹ごしらえをし、河童橋から25年ぶりの穂高のパノラマに感激し、記念写真をとり、今日の宿泊地横尾へ出発。

 日差しは強いが、木陰の道を弾む心を抑え快調に進む。途中、明神池へ立ち寄る。入口には、嘉門次レリーフが在り、入場料250円。池は、岩魚と鴨の養殖場?。徳沢園、横尾と進む。小屋は真新しく、キャンプ地は相変わらずのにぎやかさであり、小屋はそれほどの混でいない。4時から風呂には入れるということで、今日の汗を流し、庭に出て暮れゆく横尾の壁を眺めながらビールで乾杯。

  
第2日目
 霧で山並みは見えないが、整備された横尾大橋を渡り涸沢へ出発。歩き始めてまもなく眼前の切れ間から横尾の壁が衝立ののように現れる。霧もだんだん薄くなってきた。涸沢に着くと、穂高連峰が見え隠れするまで晴れ上がり高鳴る鼓動を覚える。小休止後、いよいよ北穂へ取り付く。

 歩き始めて一息入れるごとに高度が上がっていることが実感できる。最初の難所?梯子も難なく通過しいよいよこのコース難所の南稜である。右に左にジクザクと登り鎖場を過ぎると北穂のテントサイト南稜テラスである。涸沢ヒュッテがますます小さく、、その上に前穂が霞んで見え隠れし、まずまずの天気である。ここでゆっくり昼食。

 南岳を頭上に見ながら途中、奥穂への分岐点を確認し頂上へ向かう。13時35分北穂3106mに立つ。小屋で宿泊の手続きを済ませ、テラスでビールで乾杯。うめぇ!。数人が寛いでいるところへ、槍から縦走してきた若いグルーブ「やぁぁビビッタ」の声に、行って見たい気持ちと、やっぱりあきらめようかと複雑な思いを感じた。今日1日槍は顔を出さないという。日暮れとともにガスも濃くなってきたようだ。


槍ヶ岳を望む

滝谷の頭

 あきらめて部屋で横になっていたら「槍が見えるぞぅ」の声にカメラを持っていっせいに外へ、備え付けのサンダルはなくやむなく靴を引っかけて山頂へ急ぐ。見てるうちに穂先がだんだん大きく、南岳が現れ、キレツトを雲がゆっぅくり流れていく。夕日に染まる槍・滝谷の壁とはいきませんでしたが25年前感動したときの槍と変わりませんでした。


前穂高山頂にて

岳沢にて

上高地遠望

  3日目
 霧でご来光は絶望、1番御飯で朝食を済ませる。濃い霧は小雨のようだが、風も少なく小屋の情報に寄れば、「今日1日は雨の心配はない」とのことで、雨具をつけて奥穂へ出発。南岳の下を通り奥穂へ。テラスあり、バンド、りッジを鎖や梯子を伝い、霧の中を白い〇を頼りに慎重に進む。緊張感もホールドに咲くイワギキョウ、センブリ?が心を和らげ緊張感をやわらげてくれる。1時間ほど進むとホッとする窪み、涸沢岳までの中間点。

 霧は少し薄らいできたようだ。一息入れ出発。何個のピークを越えたか定かでないが、人影と標識が見え涸沢岳ピークである。霧がガスに変わっていた。下って穂高山荘。中は真新しく感じた。ホットコーヒーで一息入れていると、期中の従業員だろうか「またの機会に」といって大きな荷物を背負って下山していった。

 外は叉霧が濃く雨具を着なおし奥穂へ出発。どこか見覚えのある長い梯子を乗り越え進むと、西穂、前穂の分岐、奥穂である。祠が新しい。視界数メートルと天候の回復はない。吊尾根を慎重に進む。前穂と岳沢分岐、紀美子平である。

 霧は晴れたようだ。荷物を置いて前穂高へ。霧も薄くなったのでカメラだけ下げて前穂へ直登、途中ザイルにつながれた女性数名が降りてきた。エェェ、ザイルが必要なのかと不安を抱きながらクライミング気分で高度を上げると30分ほどで北穂並みの広さの頂上につく。ガスで展望はゼロでしたか、写真をとって下山。

 ここから重太郎新道を一気に岳沢ヒュッテへ、一枚岩の長い下りに25年前の記憶がよみがえる。ガスもだんだん薄くなり、振り返ると明神の峰が顔お出す、前方には、上高地、大正池、さらに右側に転じれば西穂の一部、あれは畳岩かと思いながら、無事下山。あとはチンタラチンタラ上高地へ下る。今日は、曇天の中、3000m雲の中の散歩を堪能した一日でした。  森 記  (参加者:森、森Jr)