赤城山


H18.10.21 黒檜山(くろびさん) 1828m

 数日前から日光方面は、紅葉狩りの行楽客で渋滞が続いている。そんな渋滞を避けるように、気になっていた赤城山へと逆進する。とは言っても北関東の一大行楽地のこと、渋滞は無くても駐車場がすぐに満杯になると予想して5時半の出発となった。

 国道50号と県道353号をカンナビで何とかクリアーして赤城道路にはいる。標高1100m付近から木々は色づきはじめ、先週に続き紅葉狩り気分で高度を稼ぐ。出発から約2時間で地蔵岳登山口のある駐車場に到着する。ここで一旦車を止めて用足しと朝食代わりのコンビニおにぎりを1個ぱくつき、駒ヶ岳登山口脇の駐車場に移動する。


赤城山神社

大沼と地蔵岳(右)
 登山口は道路を隔てて目の前だが帰りに人混みの中を戻るのはいやなので、静かなうちに黒檜山直登口のある赤城神社方面へ向かって徒歩で車道を進む。広い大沼の湖畔は紅葉も盛りを過ぎているようだが、湖面に浮かぶように建つ赤城神社の周りはまだ色づいている。途中からカメラを出して周りを撮影しながらゆっくりと進む。

 更に神社入り口から進むこと約10分、車道分岐とともに登山口(山頂まで標高差450m)が現れる。数年前にこの山塊で行方不明になった方のお尋ね看板を見ながら、小休止をしていきなりの急登に取り付く。角張った岩が続き、落ち葉が岩の間を隠して足首が定まらない。不安定な急登が20分ほど続き、いきなり視界が開ける。こんもりとした山と見えていたが、尾根筋は右側が切れ込み崖のようになっている。その分、木々が途切れると見晴らしが良く大沼や地蔵岳の絶景が楽しめる。

 しばらく尾根に沿って高度を稼ぐ。相変わらず角張った岩がせり出し歩きにくいが、赤みをおびた土が一瞬現れる付近から道は一旦安定して歩きやすくなる。比較的見通しの良い平坦部を数分行くと再び岩片の多い道に変わり急登が続く。20分ほど汗をかくと岩道から黒土の道に変わり分岐に着く。左に進路を取りドウダンの間を5分ほど進むと、やや広い黒檜山山頂(1828m)に出る。山頂は北側から東側の展望が開け、すでに10名ほどが楽しんでいる。


落ち葉が詰まる道

黒檜山 山頂
 少し物足りなく踏み後を北側に進み木に登って展望を楽しんでいると、もう少し進むと絶景ポイントがあると聞き更に笹の中を進む。3分ほど行くと西から東側にかけて開け、榛名山塊や武尊・男体山等の絶景が現れる。残念ながら遠くに雲が多く、浅間山や逆方向の富士山は見えなかったが心地よく展望を楽しむ。


中央から右は袈裟丸山塊と中央奥は男体山(黒檜山頂にて)
 黒檜山頂から分岐に戻り、駒ヶ岳へ進路を取る。数分で鳥居が現れ祠も建つ。南側の視界も開け、駒ヶ岳もすぐ目の前だ。ドウダンの葉は色づきまだ散っていない。少し岩片の道を下ると、木の階段が現れ快適に進む。黒檜を下りきると、しばらくなだらかな道に変わり、一つピークを過ぎると再び軽い登りが始まる。丸太の土止め式階段は崩れて歩きづらいが、角材の階段はカッチリして歩きやすい。最後の鞍部から10分ほどで駒ヶ岳山頂(1685m)に出る。

 山頂は東側が開けているが、ガスってあまり展望は良くない。このコースは下る人より登る人が多く、どんどん登山客がやってくる。時間はたっぷりあるが、混んできたので10分程休んで狭い山頂を後にする。ここからの尾根も東側が切れ込み崖になっている。右寄りに崖をかわし、なだらかな下りが続く。やがて、ベンチが二つ現れて大休止。朝食と昼食を兼ねておにぎりをほうばる。


手前左駒ヶ岳、中央奥小沼(鳥居下より)
 山を下りるには早すぎると思いながらも、混んできたので下ることにする。いきなり幅の狭い鉄の階段が続く。誰かが歩くと階段をふさぎ待たなければならない。登る人も下る人も互いに待って進む。紅葉もまだ少しのこり、のんびりと眺め待ちながら下る。木々の間から覚満淵の湿原や周辺の駐車場が見えるが、どこも満員・満車状態だ。11時半過ぎ、登山口に着いてしまった。久しぶりの赤城山、初心者の足慣らしに最適の山のようだ。6月頃に咲くレンゲツツジが見事のよう。次はこの季節に行ってみよう。 余裕の時間が勿体ないが、車道は戻る人も少ないだろうと周辺の観光をせずに帰途につく。  阿部 記

コース時刻:駒ヶ岳登山口7:45−8:09黒檜直登口8:12−9:22黒檜山9:50−10:30駒ヶ岳10:40−10:50肩のベンチ11:00−11:32駒ヶ岳登山口



2004.9.19 地蔵岳 1674m

 19日、前線の通過で天候が優れないとのことで、予定を変更して以前から気になっていた赤城山に向かう。8時自宅を出発し国道50号

地蔵岳山頂

林立する無線基地

大沼と黒檜山・駒ヶ岳


小沼遠望

覚満淵の湿原
を進み、桐生から国道122号に入り、大間々から国道353号に移る。後は赤城山の入り口を探すばかりだが、少し手前の県道16号から赤城山を目指す。登りに取り付き滝沢温泉に間違って入り時間を無駄にしたが、その後は狭い道をどんどん高度を稼ぎ10時15分無事大洞駐車場に到着する。

 身支度を整え早速登山口を探すが、見つからず右往左往するが駐車場の西端の車道を渡った藪に指導標識を見つけ10時50分地蔵岳へのいきなりの急登に取り付く。背の高い雑木林に続く黒土の道は、湿気を吸って滑りやすそう。約30度の傾斜は結構きつく、やがて小石も混じり歩きづらい。ペースを落としじっくり進み約40分でやっと視界も開けてやや広い分岐のある広場に着く。

 小休止後、ややなだらかになった道を再び林の中に進むと、程なく再び見通しの良い広場に着く。タカネマツムシソウやオヤマリンドウが花盛りで、大沼(おの)越しの黒檜山(1828m)や駒ヶ岳(1885m)の絶景が間近に見える。天気は崩れる様子はない。景色に酔っているとエンジン付きのパラグライダーが上空に現れ、慌ててカメラをまわす。ここから休止中のロープウェイが見えて、山頂もすぐだ。水平の道を進むとやがて大きめの石の転がる登りに変わり、滑りやすい石の上を慎重に登る。ロープウエィ駅を回り込むといきなり広い地蔵岳山頂に出る。

 山頂には、各TV局のサテライトやレーダーが林立している。パラポラの向きで東京方面を判断するが、方向感覚が狂い隣の榛名山が確認できない。北方だろうか、ガスに霞み遙か彼方に燧ヶ岳に似た山が見えた。東から南にかけては雲が湧き視界は効かない。展望はあきらめて昼食を取る。

 昼食後、小沼(この)に向けて下る。しっかりとした木道や木の階段が整備されて、時折見える小沼を眺めながら快適に下る。程なく県道16号に出て、数分間先ほど通った県道を歩き次の小さい駐車場から小沼に続く歩道にはいる。5分ほどで小沼の周りを囲む歩道に入り、沼に沿って水平な道を快適に進む。小沼南岸から長七郎山には登らずに湖畔を進み、小沼平へ上がりる。ここから天候が良ければ富士山が望めるとのこと。すぐに分岐が現れ、鳥居峠に下る。雑木林に安定した小道が続き、約20分で行き止まりの峠に着く。

 再び視界は開け、覚満淵の湿原が眼下に現れる。車道を通るのも癪なので、なるべく遊歩道を行くことにする。覚満淵付近は一般のハイカーが大勢いて散策に興じている。浅い湖と草紅葉を眺めながら、風に吹かれなかなか気持ちがよい。車道に出て大沼湖畔経由で大洞駐車場に出る。 全行程3時間10分ほどだったが、なかなか変化に富んだ楽しいコースだった。「赤城の山も今宵かぎり・・・」でなくて、「赤城の山は今回かぎり・・・」とならないようにマタ゛クッペェ。帰りは県道4号(本道)を下り、国道353号に出る。 

コースタイム:大洞駐車場−1:00−地蔵岳−0:30−小沼南端−0:15−小沼分岐−0:20−鳥居峠−0:35−大洞駐車場(昼食時間含まず、休憩時間込み)